へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート
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マナー・知識

清め塩の正しい使い方とは?食塩でも代用可能?

清め塩

公開日:2022年7月25日

お通夜やご葬儀に参列すると、会葬御礼の挨拶状や供養品と一緒に、小袋に入った塩をいただくことがあります。
この塩は「清め塩(お清め塩)」といわれるものです。

ただ、清め塩について漠然としたイメージはあるものの、意味や使い方を詳しくご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、清め塩とは何なのか、起源や使い方などを解説します。

 

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清め塩の起源・使う意味とは

神道では死は穢れ

清め塩の起源は、神道にあります。
神道では、一般的に死は穢れ(けがれ)であると捉えられてきました。
穢れとは、「気枯れ」とする説もあり、気力の衰えた元気のない状態、汚れていて良くない状態を指します。
また、穢れは他の人に伝染するため、祓い(はらい)清めなければなりません。

死を穢れであると考えると、ご葬儀への参列は、穢れに触れることと同義になります。
そこで、参列者の体を塩で清める必要があるのです。

では、どうして塩を使うのかというと、その理由は神話に由来します。
イザナギノミコトは、黄泉の国(よみのくに)から戻った後、穢れを祓うため海で禊(みそぎ)を行なったという逸話があります。
古来より塩分を含んだ海水には穢れを祓う力があるとされ、後に海水が塩によって代用されるようになりました。

なお、仏教やキリスト教では、死を穢れと捉えません
そのため、神道では清め塩が必要ですが、仏教やキリスト教では必須ではありません。

ですが、それぞれの地域の習わしや、ご寺院、ご遺族の考え方にもよるので、清め塩の要不要は、宗旨・宗派で一概には語れません。
 

清めの塩の正しい使い方

清め塩は、必ず使わなくてはならないものではありませんが、使うにあたって基本的なマナーは存在します。

ここからは、清め塩の使い方を解説します。

清め塩は玄関前で体にかける

玄関前で体にかける

清め塩は、お通夜やご葬儀からの帰宅時(玄関をまたぐ前)に使います
体を清めないまま家に入ると、穢れを家に持ち込むことになるため、玄関をまたぐ前に使うのです。
ご葬儀の後、帰宅せずに別の場所へ行くという場合は、会館を出てから使うと良いでしょう。

清め塩を使う手順は、以下の通りです。

① 塩をひとつまみ取る
② 胸に振りかけ、手で払う
③ 背中(肩)に振りかけ、手で払う
④ 足元に振りかけ、手で払う
⑤ 地面(床)に落ちた塩を踏む

ちなみに、胸から足への順番でかける理由は、血の流れる順とされています。

なるべく余らせずに使い切る

清め塩は使い切る

いただいた清め塩が余る場合は、普通ごみとして処分してください。
ただし、塩は植物や建造物に悪影響を及ぼすことがあるので、庭や外に撒く処分方法は良くありません。
とはいえ、そのまま捨てることに抵抗があるならば、懐紙などに包んでから処分すると良いでしょう。

また、清め塩には乾燥剤などが入っていることもあるため、調味料としては使えません。
かといって水に流すのも良くありません。というのも、乾燥剤は水と反応すると発熱・発火することがあるためです。

いずれにせよ清め塩は、再利用ができないものです。余らせず、なるべく使い切ることをおすすめします。

もらえなかった場合は食塩で代用可能?

食塩でも代用可能

宗派や地域によっては、お通夜やご葬儀で清め塩が配られないこともあります。
そのような場合、ご自宅にある塩、またはお店で買った塩で代用可能です。

清め塩に使用する塩は、海水100%の塩が望ましいとされています。
代用するのであれば、海塩を使いましょう。
 

清め塩を使い忘れて家に入ってしまったら

玄関

清め塩をいただいたのに、使い忘れてご自宅に入ってしまっても、あまり気にする必要はありません。
どうしても気になるようなら、玄関の外に戻り、清め塩をかけると良いでしょう。
 

まとめ

塩

当記事では清め塩について、意味や起源、使い方などをご紹介しました。
清め塩は、お通夜やご葬儀からの帰宅時、絶対に使わなければいけないというわけではありません。
宗旨・宗派に関わらず個人の考え方によるところが大きいものです。

しかしながら、絶対ではないからこそ、判断に迷うことも多いでしょう。
清め塩だけに関わらず、ご葬儀について何か気になることがございましたら、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)へお問い合わせください。