公開日:2023年7月3日
お盆やご法要などで仏壇に霊供膳をお供えするにあたり、「何をどうお供えすれば良いかわからない」「正しいお供えの方法を知りたい」という方もいらっしゃるでしょう。
今回は、霊供膳の料理の内容、盛り付け方や並べ方、その他の基本的なルールについて解説します。
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霊供膳とは仏壇にお供えするお膳
霊供膳(れいぐぜん・りょうぐぜん)とは、仏教の一部の宗派で仏壇にお供えするお膳のことです。
仏前料理(ぶつぜんりょうり)、御霊供膳(おりょうぐぜん)、供養膳(くようぜん)、仏膳椀(ぶつぜんわん)とも呼ばれるほか、陰膳(かげぜん)という呼び方もあります。
陰膳とは、もともとは遠く離れた家族の無事を祈り、用意するお膳という意味合いでしたが、現在では主に故人様にお供えするお膳と認識されています。
霊供膳をお供えする理由は、故人様やご先祖を料理でもてなし、供養と感謝の気持ちを示すためで、お供えする料理の内容は、白飯と一汁三菜が基本です。
白飯や料理を盛った5つの椀に箸をそえ、台にのせて仏前にお供えします。一緒にお水やお茶もお供えすることが一般的です。
こういった食べ物や飲み物をお供えすることを飲食供養(おんじきくよう)といいます。
いつお供えする?
霊供膳を毎日お供えできれば一番良いのですが、難しい場合もあるかと思います。
毎日お供えできない場合は、忌明け法要や年忌法要の際と、お盆、お彼岸、祥月命日(故人様が亡くなった月日)などにはお供えすると良いでしょう。
また、新たに仏壇を購入してご寺院に開眼供養をしていただく際も、霊供膳をお供えすることが一般的です。
下げるタイミングは?
お供えした霊供膳は食べ物が悪くなる前に下げます。
ずっと供えていると食べ物が傷んでしまうので、長時間そのままにしないよう気をつけてください。
故人様やご先祖は料理の香りや湯気を召し上がっているといわれています。そのため、「料理が冷めた時が召し上がり終えたタイミング」と考え、このタイミングで下げると良いでしょう。
下げる時は「お下げします」と言葉をかけます。お供えが済んだ後の料理は、家族でいただきましょう。これは、故人様やご先祖と食事の楽しみを分かち合うという意味があります。
遅くともその日のうちには下げるようにし、食べ物が傷んでしまって食べられない場合は、塩でお清めをし、手を合わせてから処分してください。
霊供膳の献立と盛り付け方
霊供膳の基本は、白飯と一汁三菜の精進料理です。
肉、魚、卵などは用いず、刺激が強い香味野菜である五辛(ごしん)も避けます。
五辛とは、5つの辛味がある野菜のことで、大蒜 (にんにく)、韮 (にら)、葱 (ねぎ)、辣韮 (らっきょう)、野蒜 (のびる)などです。
五辛は五葷(ごくん)とも呼ばれ、地域などによっては玉ねぎや生姜を指すこともあります。
仏教においては、五辛を食べると情欲・憤怒を増進すると考えられており、避けるべき食べ物とされています。
煮物や汁物に使う出汁にも、鰹節や煮干しなど動物性の食材は使わず、昆布や椎茸などを使用します。
ちなみに、各椀に盛り付ける内容は次の通りです。
・親椀(おやわん)… 白米
・汁椀(しるわん)… お味噌汁・お吸い物
・平椀(ひらわん)… 煮物
・壷椀(つぼわん)… 和え物
・高坏(たかつき)… 香の物(漬物)
忌明けまでは白木の碗や台を使用し、忌明け以降は塗りの碗や台を使います。
故人様やご先祖に香りや湯気を味わっていただくため、蓋はすべて取った状態でお供えしましょう。
忌明けについては、###kiake_shijyukunichi###で詳しく解説しています。
また、故人様やご先祖に向けてお供えするため、箸は仏前に向けて置きます。
台に合わせ目がある場合は、合わせ目が手前にくるように置きましょう。
宗派による霊供膳の違いについて
霊供膳の椀の数や並べ方は、宗派によって異なります。
それぞれ一例をご紹介しますが、ご寺院や地域によって異なる場合もあります。
わからないことがあれば、ご寺院に詳細をご確認ください。
・ 臨済宗、曹洞宗、禅宗
お膳の左上に平椀、右上に高坏、中央に壷椀を配置します。
・ 天台宗、日蓮宗、真言宗
お膳の左上に平椀、右上に壷椀、中央に高杯を配置します。
・浄土宗
お膳の右上に平椀、左上に壷椀、中央に高杯を配置します。
・浄土真宗、日蓮正宗、本門佛立宗、創価学会
霊供膳はお供えしないことが多いようです。
ご寺院によっては仏飯のみお供えしたり、仏飯とお水やお茶をお供えしたりすることもあります。
霊供膳はどこで購入できる?
霊供膳を整えるために必要な器と料理について、それぞれの入手方法をご紹介します。
・ 器(椀・台・箸)
白木の器は、後飾り祭壇と一緒に葬儀社で購入できることが多いです。
塗りの器は仏具店での購入が一般的ですが、最近はネット通販などでも取り扱いがあります。
椀や台のサイズが複数ある場合は、お供えする仏壇に収まるものを選びましょう。
ご寺院によっては器の色が指定されていることもありますので、ご購入の際はご注意ください。
ご法要などで仕出し料理を注文する場合は、霊供膳を器つきで注文できるところもあるようです。(器はレンタルのため使用後に返却します)
・ 料理
ご自身で手作りできればそれが良いですし、調理済みのものを購入してもかまいません。
最近はスーパーやネット通販で、湯で戻すだけのフリーズドライのセットなども販売されています。
まとめ
今回は仏壇にお供えする霊供膳について詳しく解説しました。
霊供膳は故人様やご先祖に感謝と供養の気持ちを示すためのものであり、盛り付け方や並べ方は、宗派や、またご寺院や地域によっても異なります。
不安な点があれば、ご寺院にご確認のうえご準備いただくと安心です。
霊供膳を通して故人様やご先祖に心を込めたご供養ができるよう、当記事が少しでもお役に立てば幸いです。
平安祭典では、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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更新日 : 2024年9月14日 公開日:2022年11月7日
仏壇は、ご先祖や故人様を祀り日々のご供養をする場として、とても大切なものです。
とはいえ、「継承する人がいない」「引越し先に設置スペースがない」「買い替える」などの理由から、処分しなければならない場合があるでしょう。
当記事では、仏壇を処分する時に知っておくべき知識や注意点について解説します。
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仏壇処分の方法は4つ!メリット・デメリットを比較
仏壇を処分するには、以下の4つの方法があります。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、よくご検討ください。
・ 仏壇・仏具店に依頼する
・ その他の専門業者に依頼する
・ 菩提寺・旦那寺に依頼する
・ 自治体に依頼する
それでは、4つの方法について詳しく見ていきましょう。
仏壇・仏具店に依頼する
仏壇・仏具店でも多くの場合、仏壇の処分に対応しています。
仏壇を扱う専門店ですので、処分の段取りや料金が明確になっていることがほとんどで、「スムーズに手続きができる」「安心感・納得感を持って依頼できる」といった点がメリットといえます。
費用は仏壇のサイズ、引き取り方法、搬送の距離などによりますが、20,000円~80,000円が相場です。
買い替えで新たに仏壇を購入することで、処分費用が安くなるところもあります。
その他の専門業者に依頼する
不用品回収やリサイクルの専門業者に依頼する方法もあります。
処分費用は数万円ほどのケースが多いようです。
業者によっては無料で処分できたり、買い取ってもらえたりすることもあります。
とはいえ業者の多くは閉眼供養に対応していないので、事前にご寺院に依頼し閉眼供養を済ませておきましょう。
専門業者を利用すると手間は少ないものの、他の回収品と一緒に雑に扱われる、時には不法投棄されてしまう、といったリスクもあるため、安心して任せられる業者を選ぶことが大切です。
菩提寺・旦那寺に依頼する
ご寺院によっては、仏壇の引き取りやご供養を行なっています。
閉眼供養から処分まであわせて依頼できれば安心でしょう。
ただ、近年は防災や環境への配慮という理由から仏壇処分(引き取りやお焚き上げ)を実施できない地域も多く、お断りされる場合がほとんどです。
菩提寺・旦那寺がある方は、仏壇の処分に対応していただけるかどうか、一度ご相談いただくことをおすすめします。
ご寺院に依頼する場合、費用は御布施の形でお渡します。
金額の明確な決まりがない場合が多く、相場は10,000円~100,000円ほどです。
ご自身で仏壇を持ち込むか、引き取りに来ていただくかによっても異なる場合がありますので、金額や引き取り方法については事前によくご確認ください。
自治体に依頼する
自治体の不用品回収に粗大ごみとして出すこともできます。
引き取り方法や費用などは各自治体のルールによりますが、手順は一般的には以下の通りです。
閉眼供養が必要な場合は事前に済ませておきましょう。
仏壇のサイズ(高さ・幅・奥行き)を測る
↓
自治体の粗大ごみ処理手数料チケットを購入し、申し込みをする
↓
指定の場所へ持ち込む、または、集積所などで回収してもらう
費用の相場は500円~2,000円程度と比較的安く済みます。
ただし、ご自身で仏壇を運び出す必要があるため、大きな仏壇の場合は大変かもしれません。
また、回収に来てもらう場合、「近所の目が気になる」「家の前やごみ置き場に出すのは気がひける」と感じるかもしれませんので、慎重にご検討ください。
仏壇処分の流れは?処分の前にするべきこと
仏壇を処分するにあたって、忘れてはならないのが閉眼供養(へいがんくよう)です。
一般的に、仏壇を新しく購入するとご寺院に開眼供養(かいげんくよう)という魂を込める儀式をしてもらいます。
開眼供養については###kaigenkuyou_toha###で詳しく説明しています。
開眼供養をされた仏壇を処分する際は必ず閉眼供養を行ない、仏壇から魂を抜いてもらう必要があります。
閉眼供養は菩提寺に直接依頼するのが一般的ですが、処分を頼む仏壇・仏具店や専門業者で閉眼供養の手配をしてくれる場合もありますので、ご確認いただくと良いでしょう。
仏壇を処分する際のおおまかな流れは以下のとおりです。
仏壇の開眼供養がされているかを確認する
↓
菩提寺に連絡する
閉眼供養や仏壇の処分について相談します。
↓
閉眼供養をする(必要な場合)
位牌や仏具も処分する場合はあわせて閉眼供養をしてもらいます。
↓
仏壇を引き取ってもらう
仏壇処分の際に注意する点
仏壇を処分される際には、ご注意いただきたい点が2つあります。
処分前に確認しておきましょう。
貴重品などが入っていないか確認する
仏壇を搬出する前は、引き出しや小物入れなどの収納スペースをすべて確認しましょう。
仏具、古い位牌、遺影などだけでなく、通帳、実印、現金などの貴重品が保管されていることがあります。
気づかずに処分に出してしまわないよう、実家で親が管理していた場合などは特によく確かめてください。
宗派の教理にあった方法で処分する
仏壇の処分に関する考え方やルールは、宗派によって大きく異なります。
仏教のほとんどの宗派では、仏壇も位牌も閉眼供養を行ないますが、中には位牌の閉眼供養は必要ないとするケースもあります。
たとえば浄土真宗の場合、閉眼供養を行なうことは基本的にありません。
というのも、浄土真宗では、人は亡くなった後すぐに仏様になるとする「臨終即往生」(りんじゅうそくおうじょう)という考えがあり、仏壇に故人様の魂が宿るとは考えられていないからです。
ただし、閉眼供養の代わりにご法要を行ないます。
このご法要は遷座法要(せんざほうよう)(または遷仏法要・せんぶつほうよう)と呼ばれ、文字通り、ご本尊の鎮座している場所を遷(うつ)すというものです。
また、創価学会の仏壇は特殊で一般的な仏具店では引き取ってもらえないことが多いため、創価学会専門の仏具店を探す必要があります。
専門業者や自治体に依頼して仏壇を処分した場合でも、仏具やご本尊は創価学会の地区会館などに引き取ってもらうことが多いようです。
処分を検討される場合は、事前に地区会館へご相談されると良いでしょう。
ここでは浄土真宗と創価学会を例に挙げましたが、仏壇の処分は宗派の教理によって異なるという点にご注意ください。
まとめ
今回は、仏壇の処分方法および処分する際の注意点について解説しました。
ご先祖や故人様を祀って日々のご供養を行なってきた仏壇は、閉眼供養を終えても最後まで丁寧に扱いたいものです。
各処分方法のメリット・デメリットをふまえてご家族でよく話し合い、最適な処分方法を選んでいただければ幸いです。
平安祭典では、各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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更新日:2024年9月21日 更新日:2023年4月2日 公開日:2022年9月26日
仏壇は、日本人にとって身近なものといえるでしょう。
しかし、いざご自宅に仏壇が必要となったら「どうやって選べば良い?」「仏具の飾り方は?」といった疑問が出てきますよね。
そこで今回は、仏壇の役割と選び方、必要な仏具と飾り方などについて解説します。
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仏壇の役割・準備する時期とは?
そもそもなぜ仏壇が必要なのでしょう。
あわせて、仏壇の役割や仏壇を準備する時期についてご説明します。
仏壇の役割とは?
仏壇には3つの役割があります。
① 仏様(本尊)を祀り、祈る場所
仏壇とは本来、仏様を祀る台を意味します。
ご寺院にある仏壇(内陣)を模したもので、家の中の「小さなお寺」のような存在です。
家庭における信仰の中心として、日々、仏様に祈りを捧げる場です。
② ご先祖を祀る場所
仏壇はご先祖を祀り、ご供養をする場です。
日々のお参りを通してご先祖とのつながりを感じられ、ご先祖によって受け継がれた命の大切さや感謝を感じることができます。
また、ご家族が亡くなった時は、弔い上げをするまでは故人様のご供養の場でもあります。
③ 悲しみを癒す場所
大切な方が亡くなった時の喪失感と悲しみは、とても大きなものです。
だからこそ、多くの人にとって、仏壇の前で故人様のために祈ったり、故人様と対話をしたりすることで、心の癒しにつながります。
仏壇は、大切な方を偲び、悲しみを癒す「グリーフケア」の場でもあるのです。
いつまでに仏壇を準備する?
ご家族が亡くなり、ご自宅に仏壇がない場合は新たに購入します。
仏壇は忌明け(四十九日)までに準備しましょう。
新しい仏壇を整えたら、一般的には忌明け法要の際にご寺院に開眼供養(本尊や位牌に魂を込める儀式)をしていただきます。
たいていの場合、仏壇は注文から納品までに3週間程度かかることが多いです。
商品によってはそれ以上かかる場合もあるため、早めに検討し始めると安心でしょう。
仏壇選びで大切な4つのポイント
仏壇には、さまざまな種類やデザインがあります。
ここでは仏壇を選ぶにあって大切な4つのポイントをご紹介します。
① 宗派を確認する
仏壇や仏具の種類は宗派によって異なります。
事前に宗派の確認をしておくと良いでしょう。
以下に代表的なものをご紹介します。
・ 八宗用
仏壇の形が八宗(天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗本願寺派・真宗大谷派・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗)共通で、最も多く使用されています。
禅宗様式の須弥壇(しゅみだん)で、宮殿の屋根は千鳥破風・軒は唐破風が一般的です。
・ 西本願寺用
浄土真宗本願寺派(西本願寺)用で、宮殿の屋根は破風・軒は唐破風・柱は金箔です。
・ 東本願寺用
浄土真宗大谷派(東本願寺)用は、宮殿は東本願寺阿弥陀堂を模し、屋根が二重唐破風・柱は黒塗りです。
・ 日蓮正宗用
須弥壇の上に厨子(ずし)を置き、厨子に開閉できる扉つきです。
仏壇に祀る位牌も宗派による決まりごとがありますので、注意が必要です。
位牌については###ihai_toha###で詳しく解説しています。
② 仏壇の配置場所や向きを決める
仏壇を選ぶにあたって、まず仏壇を置く場所を決めなければなりません。
以下の点をふまえて検討すると良いでしょう。
・ 向き(方角)
仏教では仏様はどの方角にもいらっしゃるとされるので、仏壇を置く向きに特別な決まりや吉凶はありません。
しかし、一般的には真北を避けて配置する方が多いようです。
また、最適な方角とは諸説あります。どうしても気になるという方は、下記を参考にしてください。
【南面北座説(なんめんほくざせつ)】
お仏壇が北を背にして、南を向くように安置します。
南向きだと直射日光が当たらず、風通しもよく湿気も防げることから、最適とされてきました。
※主な宗派…曹洞宗・臨済宗
【本山中心説(ほんざんちゅうしんせつ)】
仏壇の前で合掌して拝む方向の延長線上に家の宗派の本山がある位置に置きます。
宗派の本山が京都にある場合、関東の居住者と中国・九州の居住者では向きが逆になります。
※主な宗派…真言宗
【西方浄土説(さいほうじょうどせつ)】
古くから極楽浄土は、西方浄土と呼ばれ西にあると信じられてきました。
そのため、東を向くように安置すると、拝むために西方浄土に向かって礼拝できるため最適であるという考え方です。
※主な宗派…浄土真宗・浄土宗・天台宗
・ 避けるべき場所
直射日光の当たる場所、湿気の多い場所、冷暖房の風が直接当たる場所は避けます。
また、同じ部屋の中に神棚がある場合、向いあわせとなる場所や神棚の真下は避けたほうが良いとされています。
・ お参りのしやすさ
動線の悪い場所に仏壇を置くと、日々のお参りがしにくくなってしまうため、ご家族がお参りしやすい場所を選びましょう。
③ 仏壇の種類(デザイン)を決める
配置スぺースの高さ、幅、奥行きを測り、仏壇の種類(上置きタイプ、床置きタイプなど)とサイズを決めます。
代表的な仏壇の種類(デザイン)は次の通りです。
配置スぺースおよび部屋のインテリアなどにあわせて選びましょう。
・ 家具調仏壇 床置きタイプ
機能的でモダンなデザインの仏壇で、洋室にも和室にもマッチします。
広いリビングルームにも置け、存在感があります。
・ 家具調仏壇 上置タイプ
モダンで、かつコンパクトサイズの仏壇です。
インテリアになじみやすく置く場所を選びません。
・ 唐木仏壇 床置きタイプ
黒檀や紫檀など唐木材の美しい木目を生かし、職人がつくり上げる伝統的な仏壇です。
仏間や床の間にも配置でき、格式と存在感が際立ちます。
・ 唐木仏壇 上置きタイプ
伝統的で格式のある唐木仏壇をコンパクトにした仏壇です。
家具の上など小さなスペースにも配置できます。
・ 金仏壇(塗り仏壇) 床置きタイプ
全体に黒の漆塗りを施し、内部には金箔が施された仏壇です。
仏間や床の間にも配置でき、豪華で威厳を感じさせます。
・ 金仏壇(塗り仏壇) 上置きタイプ
伝統的で豪華な金仏壇をコンパクトにしたタイプで、家具の上など小さなスぺースにも配置できます。
・ 神徒壇(しんとだん)
神道においてご先祖や故人様の霊璽(れいじ)を祀るもので、床置きタイプと上置きタイプがあります。
御霊舎(みたまや)、祖霊舎(それいしゃ)、祭壇宮(さいだんみや)とも呼ばれます。
④ 仏壇の予算(値段)を決める
仏壇の価格は宗派、種類、材質、サイズなどにより、数万円から数百万円とかなり幅があります。
また、仏具店によっても価格設定は異なります。
以下の点を考慮しながら、予算を決めると良いでしょう。
・ 原材料や工法による価格の違い
仏壇に使われる木の種類は、黒檀、紫檀、桑、ウォールナットなどです。
高級な木材を使っていれば、それだけ高価になります。
また、表面の工法も無垢、厚板貼り、薄板貼り、木目調プリント、着色仕上げなどさまざまです。
風合いや色合いを実際に見て確認すると安心でしょう。
・ デザインによる価格の違い
デザインが複雑な仏壇、細かい装飾が多い仏壇など、職人の手間がかかっているものほど高価になります。
・ 仏具の価格
仏具も購入する必要がある場合は、仏壇と仏具をあわせて予算を考えましょう。
セット価格を設けている仏壇店が多いので、内容と価格をよく確認してください。
ほとんどの方が、一度購入した仏壇と一生お付き合いします。
ご希望とご予算に応じて慎重に選ぶことをおすすめします。
仏壇の購入場所については、ご利用された葬儀社で仏壇・仏具を扱っている場合、扱いのない場合も、仏壇・仏具専門店をご紹介いただけることが多いです。
現在は仏壇のインターネット通販も可能ですが、葬儀社や専門店では「実物を見て選べる」「専門家に相談できる」「アフターフォローが受けられる」といったメリットがあります。
仏壇には何を置く?必要な仏具と飾り方
仏壇には、一般的に以下の「六具足」と呼ばれる仏具が必要です。
・ 仏飯器
・ 茶湯器
・ 花立
・ ロウソク立て
・ 香炉
・ 線香差
仏壇・仏具店などでは多くの場合、セット販売されています。
ちなみに、五具足というのは上記から線香差を除いたものです。高月(高杯)は仏壇を購入すると付いてくることが多いですが、ない場合はお皿やお盆で代用していただいてもかまいません。
また、「おりん」と「りん棒」は六具足には含まれていませんが、宗派にあったものが必要です。
次に、仏具の基本的な飾り方をご紹介します。
宗派によっては異なる部分もありますので、それぞれの宗派の飾り方(祀り方)に準じてください。
ご不明なことはご寺院や仏壇・仏具店へご確認ください。
・ 最上段の中央に本尊を祀る
・ 本尊の左右に宗祖名・号の描かれた掛け軸をかける
・ 位牌は本尊より一段低い場所に安置する(ご本尊が隠れないように左右のどちらかに置く)
・ 次の段の中央に仏器膳を置き、仏飯器・茶湯器を置く
※家具調仏壇の場合は仏器膳は置かないことがほとんどです。
・ 仏器善の左右に高月(高杯)を置く
・ 最下段には花立、香炉、ロウソク立て(火立)、マッチ消、おりんなどを置く
まとめ
仏壇は仏様を祀り、ご先祖や故人様をご供養する場であるとともに、大切な人を失った悲しみを癒す役割も担います。
新たに仏壇を購入する際は、忌明け法要までにご準備できるよう、早めに検討し始めることをおすすめします。
宗派、設置場所、デザイン、予算などをふまえてよく検討し、納得のいく仏壇選びをしましょう。
平安祭典では、各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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公開日:2022年9月19日
新たにお墓を建てたり、仏壇や位牌を購入した際は、「開眼供養」を行ないます。
とはいえ、そういった経験は何度もあることではないため、開眼供養についてよくご存じない方が多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、開眼供養について詳しく解説します。
新しくお墓や仏壇、位牌の購入を検討される際の参考になさってください。
開眼供養は魂を入れる大切な儀式
開眼供養とは、お墓、仏壇、位牌などを新しく購入した際に、魂を込める儀式のことです。
ご寺院の読経により魂を込めることで、墓石や仏壇(ご本尊)、位牌などが、ただの物からご供養すべき対象となります。
開眼供養の歴史は古く、東大寺が建立されたとき、最後に大仏の目を入れてご法要を行なったことに由来するそうです。
なお、開眼供養の読み方は「かいげんくよう」です。
ほかにも開眼法要(かいげんほうよう)、入仏法要(にゅうぶつほうよう)、入魂式(にゅうこんしき)、御魂入れ(みたまいれ)、お性根入れ(おしょうねいれ)、魂入れ(たましいいれ)、などと呼ばれることもあります。
開眼供養の準備で必要なことは?
開眼供養の対象がお墓か仏壇か、また、ご法要を同時に行なうかなどの条件で、日程や規模が異なります。
特にご法要を同時に行なう場合は、参列者も多くなることが多いので、念入りに準備をしておきましょう。
ここからは、開眼供養の準備について詳しくご説明します。
開眼供養の日程や当日の流れを決める
開眼供養を行なう日取りに決まりはありませんが、忌明けなどのご法要と同時に行なうことも多いです。
また、開眼供養を行なう場合は、会場や流れを決める必要があります。
というのも、お墓の開眼供養はお墓で行ないますが、位牌や仏壇の開眼供養は、ご自宅やご寺院、会館などで行なうこともあるからです。
ご寺院や会館で行なう場合は、使用料が必要になることも覚えておきましょう。
さらに、開眼供養をどのような流れで行なうか事前に決めておくことも大切です
お墓の開眼供養と法要を同時に行なうのであれば、ご自宅やご寺院で法要を行なった後、お墓へ移動する必要があります。
会食を予定しているなら、どのタイミングで会食するかなどもあわせて検討しておくと良いでしょう。
ご寺院の都合もあるため、早めに日程や流れを相談されるようおすすめします。
開眼供養にお呼びする方を決める
開眼供養に誰をお呼びするか決まりはありませんが、ご法要と同時に行なう場合はご家族・ご親族などをお呼びすることが一般的です。
ご法要は別日に行ない、お墓や仏壇の開眼供養のみを行なう場合は、ご家族だけのごく少数で行なうことも多いです。
開眼供養にお呼びする方が決まったら、日時・場所・会食の有無を、1か月前を目安にお知らせします。
出欠の返事は2週間前を目安に設定すると、会食や供養品の準備がスムーズに行なえるでしょう。
会食・供養品(粗供養)の準備をする
開眼供養の終了後、会食を行なう場合は、会場や料理を手配します。
自宅で会食をする場合、仕出し弁当などを手配することが一般的です。
また、参列された方にお渡しする供養品(粗供養)も手配しておきます。
供養品については、###okaeshi_kuyouhin###で詳しくご説明しています。
御布施の準備をする
御布施の相場は、宗旨・宗派、地域によって様々なうえ、ご寺院のお考えによって金額が決まっていることもあります。
おおよその目安として、以下の金額をご紹介しますので、ご参考としてお役立てください。
・ お墓の開眼供養(納骨も含む)
目安:30,000円~50,000円
水引:紅白
表書き:開眼供養御礼
※浄土真宗のみ建碑法要御礼
・ 仏壇の開眼供養
目安:20,000円~30,000円
水引:紅白
表書き:開眼供養御礼
※浄土真宗のみ入佛慶讃御礼
位牌の開眼供養の場合は個別には用意せず、忌明け法要(四十九日法要)の御布施に含んで渡すことが多いです。
ご供養なのに紅白の水引を使用することに驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、開眼供養は慶事(お祝いごと)です。
法要を同時に行なう際は、不祝儀袋の御布施もあわせて用意が必要です。
御布施については###ofuse_kingaku###でもご紹介しています。
喪服の準備をする
開眼供養と法要や納骨を同時に行なう場合は、喪服や準喪服を着用します。
開眼供養のみの場合は、男性は地味な色のスーツに黒のネクタイや靴、女性は無地の地味な色のスーツまたはワンピースに黒の小物を揃えると良いでしょう。
供花・供物の準備をする
供物は、普段仏壇に供えているものと同じでかまいません。
供花は日持ちがしないので、直前に購入すると良いでしょう。
なお、仏壇の開眼供養の際には、赤いロウソクが必要なことが多いです。
赤いロウソクは普段あまり見かけませんが、仏具店などで取り扱っています。
開眼供養当日の流れについて
お墓の開眼供養の場合、当日の流れの一例は以下の通りです。
・ 供花・供物の準備
特別な準備は必要なく、通常のお墓参りと同じでかまいません。
開眼供養が始まる前にお供えしておきます。
↓
・ 除幕
竿石に巻かれた布を取ります。
この布は、開眼供養前のお墓を邪気から守るために巻かれているものです。
↓
・ 読経・焼香
ご寺院の読経の間、順番にお焼香をあげます。
↓
・ 法要後の片付け
供物や線香の灰など、全てきれいに片づけます。
お墓参りについて、詳しくは###hakamairi_timing###もご覧ください。
開眼供養に呼ばれたら何が必要?
開眼供養に呼ばれた場合は、喪服や御香典の準備をします。
一般的に、参列者を呼ぶ場合は開眼供養と同時に法要を行なうことが多いですが、開眼供養のみか、法要を同時に行なうかを確認のうえ、準備をしてください。
まず服装についてはご遺族と同じで、忌明け法要や納骨を同時に行なう場合は、喪服や準喪服を着用しましょう。
開眼供養だけの場合は、男性は地味な色のスーツに黒のネクタイや靴、女性は無地の地味な色のスーツまたはワンピースに黒の小物を揃えると良いでしょう。
服装については###sougi_midashinami###でも解説しています。
御香典については、次のように準備をしましょう。
・ 法要も同時に行なう場合
水引:黒白、黄白、双銀(銀一色)
表書き:御仏前
※関西地方では特に、黄白の水引を使用することが多いです。
・ 開眼供養のみの場合
< お墓の開眼供養 >
水引:紅白
表書き:建碑御祝
< 仏壇の開眼供養 >
水引:紅白
表書き:開眼御祝または開眼供養御祝
開眼供養とご法要を同時に行なう場合、多めに包まれる方もいらっしゃいますが決まりはなく、参列者の考え方次第です。
御香典について詳しく知りたい方は###kouden_manner###をご覧ください。
まとめ
当記事では開眼供養についてご紹介しました。
開眼供養とは、ご寺院の読経により魂を込める重要な儀式です。
開眼供養を行なうことで、お墓や仏壇を、故人様を偲ぶ場として引き継いでいけるでしょう。
平安祭典(0120-00-3242)では法要のご相談も承っております。気兼ねなくご相談ください。
続きはこちら
公開日:2022年9月12日
お墓について調べていると「永代供養」という言葉を時折目にします。
永代供養と聞いたことはあっても、漠然としたイメージしかない方が多いのではないでしょうか。
この記事では、永代供養とはどういうものか、費用やメリット・デメリットなどについて解説します。
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永代供養とはどのようなご供養の方法?
永代供養(えいたいくよう)とは、霊園やご寺院がご遺族やご家族に代わって故人様をご供養し、お墓を管理する方法です。
以前は永代供養というと、「身寄りがない」「跡継ぎがいない」「お墓を建てる費用を捻出できない」といった理由で選ばれることが多いものでした。
しかし近年では、宗教観の変化や核家族化が進んだことによって、「子どもにお墓のことで面倒をかけたくない」「お墓よりお金を遺したい」といった理由で永代供養を選ばれる方が増えています。
それではまず、永代供養がどのようなものか詳しく見ていきましょう。
霊園やご寺院にご遺骨を管理・供養してもらう
通常は、ご遺族が年忌法要の際やお盆、お彼岸などにお墓を掃除し、お線香やお花を供えてご供養しますが、永代供養の場合は、一連の管理やご供養をすべて霊園やご寺院にお任せするため、お墓にお参りすることができなくても安心です。
納骨堂と永代供養を混同される方もいらっしゃいますが、管理やご供養の方法に違いがあります。
納骨堂の場合は管理・供養をご遺族が行なうのに対し、永代供養の場合はすべてを霊園やご寺院にお任せできる点が大きな違いです。
納骨堂に関しては、###noukotsudou_toha###で解説しています。
永代使用とはどう違う?
永代供養と似た言葉に「永代使用」がありますが、両者は次のように違う意味を持ちます。
永代供養…永代にわたりご供養してもらうこと
永代使用…永代にわたり墓地を使用すること
永代使用は永代(永い年月)にわたってお墓を使用することで、お墓を建てる場合は永代使用料を支払い、墓地(お墓の土地)を使う権利を取得します。
永代供養の費用について
永代供養を選ぶ場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
お墓の種類などによってさまざまなので、よく確認しておきましょう。
ここからは永代供養の費用について解説します。
永代供養の種類で費用が変わる
永代供養にはさまざまな種類があり、お墓の仕様や大きさ、デザインなどによって費用は変わります。
種類は大きく分けると以下の4つです。※費用はあくまでも目安です。
① 合祀墓(合葬墓)(10万円~30万円)
他の方のご遺骨とあわせてお祀り(合祀)する形式のお墓です。
個別の墓標などはなく、共用の石碑や塔などに手をあわせることになります。
② 樹木葬での永代供養(30万円~70万円)
樹木を墓標とするお墓で、樹木や花壇の下に納骨します。
1名ごとに1本の木を植える場合や、1本の樹木の周りに複数のご遺骨を納める場合などがあります。
③ 納骨堂付きの永代供養(50万円~100万円)
屋内の納骨堂に個々のご遺骨を納める形式の永代供養です。
ロッカー式、自動搬送式(マンション型)、仏壇式、棚式など、さまざまな形態があります。
弔い上げとなる三十三回忌で合祀されることが多いようです。
④ 個人墓のある永代供養(70万円~150万円)
個人墓に永代供養が付いたものです。
故人様1人だけを納めるお墓や、家族みんなを納めることのできるお墓など、さまざまな種類があります。
こちらも三十三回忌を目途とすることが多いようです。
永代供養の場合もお布施が必要
永代供養では、基本的にお墓を管理するご寺院が定期的にご供養を行なうため、ご遺族はご法要を行なわなくても問題ありません。
※ご供養を行なう時期や頻度はご寺院によって異なります。
ですが、故人様の追善供養のためにご遺族がご法要を行なうことももちろん可能です。その場合はお布施が別途必要です。
ただし、永代供養を檀那寺と別のご寺院に依頼している場合、ご遺骨前でご法要したいときは永代供養を依頼しているご寺院へ事前に確認しておきましょう。
永代供養のメリット・デメリット
永代供養のメリットとデメリットは、それぞれいくつかあります。
後悔されないよう、メリットとデメリットを比較のうえ、ご家族でよく検討されてはいかがでしょうか。
メリット
永代供養のメリットは、次の4点です。
① 子ども(後の世代)の金銭的負担が少ない
一般的なお墓では、年間管理費を支払い続ける必要がありますが、永代供養の場合は、基本的に合祀後は年間管理費が不要となります。
また、霊園やご寺院によっては、最初から年間管理費が不要な場合もあります。
② お墓参りでの時間的・体力的な負担が少ない
お墓の管理やご供養をすべて霊園やご寺院に任せられるので、いつでもお墓はきれいな状態に保たれます。
また、永代供養のお墓は比較的交通の便が良い場所にあることが多いです。お墓参りの際に移動の負担が少ないのはメリットでしょう。
③ 子どもにお墓の問題で気苦労をかけない
たとえば1人娘が嫁いだ場合などは、実家のお墓の管理について悩むかもしれません。
お墓を引き継ぐ人がいないと、「実家と義理の実家のお墓の両方を管理しないといけないのかな?」「実家のお墓は墓じまいした方が良いのかな?」など、気苦労をかけてしまいます。
永代供養であれば、お墓の管理を霊園やご寺院に任せられるため、お墓の問題での気苦労を減らすことができます。
④ お墓を建てるよりも費用を抑えられる
お墓を新たに建てると、永代使用料や墓石代などでかなりの額になります。
永代供養で合祀専用のお墓を選んだ場合、費用を抑えられるでしょう。
デメリット
永代供養のデメリットとしては、次の3点が挙げられます。
① 合祀されたご遺骨は元に戻せない
永代供養の合祀では、ご遺骨を骨壷から取り出し、他の方のご遺骨と一緒に埋葬することが一般的です。
後から別のお墓に納骨したり、分骨することはできません。
② ご親族の理解が得られない場合がある
永代供養は、古くから行なわれている供養方法です。
とはいえ先祖へのご供養にこだわりがあったり、古くからの風習を重んじる方には理解しづらい部分もあるでしょう。
ご親族に反対されないためには、事前によく相談されることが大切です。
③ お墓参りでプライベートな時間を持ちにくい
専有スペースや個別の墓石がない永代供養を選んだ場合、合同の供養塔に手を合わせることになります。
そのため、故人様との想い出を振り返ったり、家族の健在を報告したりという、プライベートな時間を持ちにくいかもしれません。
まとめ
当記事では、永代供養について解説いたしました。
ライフスタイルの多様化に伴って、ご葬儀やお墓の形態も多様化しています。
とはいえ、なにより大事なことは、故人様や先祖を大切にするお気持ちです。
お悩みやご不安がございましたら、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)までご相談ください。
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公開日:2022年9月5日
従来、納骨の場所はお墓が一般的でした。
しかし近年、お墓の新しいスタイルである「納骨堂」に興味を持たれる方も増えているようです。
この記事では、納骨堂の定義や種類、納骨堂を選ぶ時の注意点、納骨堂のメリット・デメリットについて解説します。
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納骨堂とはなに?その定義について
納骨堂とは、ご遺骨を収蔵する施設のことです。
一般的に屋内にあり、1つの建物の中にたくさんの収納スペースが設けられています。
法律では、「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」(墓埋法第2条第6項)と定められています。
そのため、ご寺院や教会のような宗教施設であっても、許可がなければ他人のご遺骨を長期間預かることはできません。
ただし、ご遺族がご遺骨を自宅で保管する場合は、「他人から委託を受けて」にあてはまらないため、違法ではないと解釈されています。
実は納骨堂は昭和初期からあり、もともとはご遺骨を一時的に預かるためのものでした。
近年では、長期にわたってご遺骨をご供養する場所として、お墓の代わりに利用されています。
納骨堂を利用する際は通常、使用期間を決めて申し込みます。
30年や50年を区切りとしたり、ご法要の節目に合わせるなど、施設が設けているプランの中からご希望に応じて選択することが一般的です。
施設にもよりますが、使用期間が終了した後は、施設内にある供養塔などへ合祀されるケースが多いでしょう。
納骨堂は運営母体によって、大きくは3つに分けられます。
① ご寺院が運営する納骨堂
② 自治体が運営する公営の納骨堂
③ 民間が経営する民営の納骨堂
ご寺院が運営する納骨堂であっても、一般的には宗派を問わずご遺骨を預けられ、檀家になる必要もありません。
また、納骨堂に関連して「永代供養」という言葉もよく聞きますが、納骨堂はお墓の形式のひとつであり、永代供養はお墓の管理形態のひとつです。
永代供養とは、ご遺族に代わり、お墓の管理者にご遺骨の管理やご供養をしてもらう仕組みです。
納骨堂でも、永代供養費を支払って使用期間中の管理やご供養を委託できる「永代供養型」と呼ばれるものもあります。
永代供養については、###eitaikuyou_toha###で詳しく解説しています。
納骨堂のメリット・デメリット
「お墓の継承者がいない」「お墓を建てて管理する費用負担が大きい」といった問題の解決策として注目される納骨堂ですが、一般的なお墓と比べて困ることや問題点はないのでしょうか。
ここからは、納骨堂のメリットとデメリットについてご説明します。
メリット
納骨堂のメリットは、以下の8点です。
① 季節や天候を問わずお参りできる
基本的に屋内なので、空調の利いた環境でいつでも快適にお参りができます。
② シニアに優しい
納骨堂の多くはエレベーターが完備され、バリアフリー化もされているため、お年寄りや車いすの方もお参りしやすいでしょう。
③ 交通アクセスが良い
「駅から近い」「公共交通機関で行きやすい」などアクセスの良い納骨堂が多く、電車や徒歩でお参りに行けます。
④ 費用が抑えられる
一般的なお墓の場合、墓石代や墓地の永代使用料で数百万円のお金がかかります。
納骨堂なら、一般的にその数分の一の費用でご遺骨のご供養ができます。
⑤ 改葬しやすい
改葬(ご遺骨を他の場所に移して埋葬すること)をする場合、一般的なお墓と比べて納骨堂のほうが自由度が高く、手間とコストが少なく済みます。
⑥ 宗旨・宗派を問わない施設が多い
公営や民営の納骨堂では基本的に宗旨・宗派を問わずご遺骨を受け入れてくれます。
ご寺院の運営する納骨堂であっても、一般的に宗旨・宗派は問わず、檀家になる必要もありません。
⑦ 管理の手間が不要
納骨堂は屋内にあり管理者もいるため、掃除や草むしりなどの作業が不要です。
⑧ 無縁墓になる心配がない
一般的なお墓の場合、継承する人がいなくなると無縁墓となってしまいます。
納骨堂では、継承者がいなくなっても最終的には合祀してご供養を続けてくれるので安心です。
デメリット
納骨堂のデメリットとしては、以下の6点が挙げられます。
① 納骨スペースに制限があることが多い
納骨堂では、基本的に骨壷のままご遺骨を納めます。
1つの収蔵スペースに一緒に収蔵できる骨壷の数には制限があることが多いので、ご先祖のご遺骨も一緒にご供養されたいなどの希望がある場合は、注意が必要です。
② お線香を焚けない
屋内の納骨堂の多くは「火気厳禁」で、お線香が焚けません。
代わりに、火を使わないお香や電気式のロウソクを使う方法もあります。
③ 共同スぺースで参拝する場合がある
納骨堂によってはお参りするスペースが共用になっていて、他のご家族と顔をあわす場合や、混雑時は順番待ちをする場合もあります。
「好きな時にスムーズにお参りしたい」「プライバシーを重視したい」という方は参拝スペースについてよくご確認ください。
④ 最終的にご遺骨は合祀される
納骨堂ではほとんどの場合、使用期間を終えると他人のご遺骨と一緒に合祀されます。
将来的には個人のお墓ではなくなり、また、合祀後は改葬ができません。
⑤ 建物の老朽化・倒壊などの可能性
納骨堂は年月とともに老朽化していきますので、大地震などの自然災害による倒壊の可能性もあります。
修繕計画や災害対策がきちんと考えられている施設を選ぶと安心でしょう。
⑥ お供えが制限される場合もある
納骨堂によっては「食べ物やお酒はお供えできない」などの制限が設けられている場合があります。
納骨堂の各種類の特徴
一口に納骨堂といっても実はさまざまな種類があり、費用やプラン、骨壷の納め方、お参りの方法などが異なります。
ここでは代表的なものをご紹介します。
ロッカー式
ロッカー型で、ひとつのスペースに骨壷が1つから数個入る大きさが主流です。
使用スペースの広さによって費用は異なります。
メリット…比較的安価、個別の納骨ができる、想い出の品なども一緒に納められる
デメリット…スペースが小さい、下段にご遺骨を収蔵することへの抵抗感や不快感
自動搬送式(マンション型)
建物の内側に多くの骨壷を収納し、立体駐車場のようなシステムで運用される納骨堂です。
参拝スペースに来たご家族が専用のカードをかざすと、骨壷がコンピューター制御で運ばれてきます。
メリット…アクセスが良い、スタイリッシュ、セキュリティがしっかりしている、設備が充実している
デメリット…費用が比較的高い、故障や停電のリスクがある、お盆などは混雑する可能性がある
仏壇式
仏壇とお墓の両方の機能を備えた納骨堂で、上段が仏壇、下段にご遺骨を収蔵します。
骨壷のスペースは1人用から家族用まで、希望の大きさを選べます。
メリット…仏壇スペースを自由に使える、ご先祖のご遺骨を一緒に納めることもできる
デメリット…費用が比較的高い、宗教色がある
棚式
棚に骨壷を並べるタイプのシンプルな納骨堂です。
メリット…費用が安価
デメリット…個別のお参りができない
その他の種類
先にご紹介した5種類の納骨堂以外に、次のような納骨堂もあります。
・ 位牌式
屋内に位牌を並べます。
ご遺骨を位牌に入れるタイプと、位牌とは別の場所にご遺骨を安置するタイプがあります。
・ 屋内に墓石を建てるタイプ
屋内にお墓を建て、普通のお墓と同じようにお墓参りができます。
季節や天候に関わらずお参りがしやすく、お手入れも簡単です。
納骨堂を選ぶときに注意したいこと
納骨堂を選ぶ時によく確認したい点は主に次の3つです。
① お参りしやすい条件が揃っているか
年配の方でもひとりで安全にお参りできるかを考え、アクセス、周辺環境、施設内の設備(エレベーター・トイレ・休憩所など)をチェックしましょう。
参拝できる曜日と時間、お参りの手順や参拝スペースの環境が希望に合っているかも重要です。
② 費用とシステムが見あっているか
サービス内容や設備と費用が見あっているか、追加でかかる費用は何があるのか、よく確認しましょう。
複数の納骨堂を見比べてみると判断がしやすくなるはずです。
③ ご遺骨の収蔵方法と期間が希望にあっているか
収納スペースに納められるご遺骨の数、使用できる期間、使用期間終了後のご遺骨の扱いなどが希望にあっているか、よく確認したうえで契約しましょう。
まとめ
今回の記事では、納骨堂にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあることをお伝えしました。
長きにわたり大切なご遺骨のご供養をする場所ですので、ご家族でよく話し合い、慎重に検討されることをおすすめします。
平安祭典では、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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公開日:2022年6月20日
葬儀を執り行なうにあたり、「後飾り(あとかざり)」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれません。
今回は、ご自宅でご遺骨を祀るために欠かせない後飾りについて知っておきたいことを解説します。
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後飾り祭壇とはどんなもの?
後飾り祭壇とは、ご遺骨を一時的に祀るための祭壇で、中陰祭壇(ちゅういんさいだん)などとも呼ばれます。
後飾り祭壇は火葬後にご自宅に戻り、ご遺骨を祀る際に準備します。
忌明けまでの間、ご遺族が故人様を供養し、弔問客の方々にお参りしていただくためのものです。
後飾り祭壇を使用する期間は、仏式では四十九日間、神式では五十日間まで、キリスト教式では埋葬の日までとされています。
忌明けについては###kiake_shijyukunichi###の記事で詳しくご説明しております。
後飾り祭壇の購入方法について特に決まりはありませんが、葬儀社に依頼するのが一般的です。
ご参考として、平安祭典で取り扱っている後飾り祭壇をご紹介します。
【平安祭典で取り扱っている後飾り祭壇】
・ 白木中陰祭壇:22,000円(税込)… 仏式用の白木の後飾り祭壇
・ 仮霊舎(かりみたまや):33,000円(税込)… 神式用の白木の後飾り祭壇
・ モダン後飾り:27,500 円(税込)… コンパクトな上置き後飾り祭壇
※宗旨・宗派を問いません
また、ご自身で台や白布などを準備して祭壇を作ることもできます。
後飾り祭壇の並べ方・飾り方のルール
後飾り祭壇の設置場所や飾り方については宗旨・宗派により、またご寺院のお考えやしきたりによっても異なります。
ここでは仏式と神式の一例をご紹介しますが、詳しくはご寺院にご確認いただくことをおすすめします。
ご自宅に仏壇がある場合、後飾り祭壇はできるだけ仏間に設置すると良いでしょう。
位置は仏壇の横が最適ですが、他の場所でもかまいません。
ただし、仏壇と向かい合わせに置くことや、仏壇に背中を向ける形での設置は避けたほうが良いとされています。
床の間の近くに設置する場合は中の窪みの部分ではなく、床の間の「前」に置いてください。
仏間への設置が難しい場合や仏壇がない場合は、スペースが取れる部屋に設置します。
その際は設置する方角にこだわるより、お参りがしやすい場所を選びましょう。
多くの弔問客が予想されるような場合は1階に設置するなど、ご事情に応じて決めて問題ありません。
仏式の場合
仏式の場合は、以下のように祭壇を設置しましょう。
■ 仏式(浄土真宗以外の場合)
一般的に白木の祭壇を用いますが、白木でない場合は白布をかけます。
ほかに以下のような仏具・小物を用意します。
・遺影 ・写真立て ・白木位牌 ・本骨箱 ・胴骨箱 ・お供え ・花瓶 ・生花
・電気灯明 ・ロウソク ・燭台 ・線香 ・香炉 ・巻線香 ・湯呑み ・仏飯
・仏前料理 ・焼香鉢 ・線香立て ・消し壷 ・黒いお盆(切手盆)
・おりん ・りん棒
後飾り祭壇の仏具は、白木のものをご用意いただくことが一般的です。
ただし、おりん・りん棒・焼香鉢などは仏壇で使用しているものを使っていただいてかまいません。
■ 飾り方の例
<上段:胴骨壷、白木位牌、本骨壷、湯呑み、仏飯>
<下段:お供え、遺影>
後飾り祭壇の前に台を設置し、花瓶、巻線香、仏前料理、香炉、燭台、電気灯明を配置します。
黒盆には焼香鉢・線香立て・りん・りん棒・消し壷を置きます。
■ 仏式(浄土真宗の場合)
一般的に白木の祭壇を用いますが、白木でない場合は白布をかけます。
ほかに以下のような仏具・小物を用意します。
・遺影 ・写真立て ・白木位牌 ・本骨箱 ・胴骨箱 ・お供え ・花瓶 ・生花
・電気灯明 ・ロウソク ・燭台 ・線香 ・香炉 ・巻線香 ・仏飯 ・焼香鉢
・線香立て ・消し壷 ・黒いお盆(切手盆) ・おりん ・りん棒
■ 飾り方の例
<上段:胴骨壷、白木位牌、本骨壷、仏飯>
<下段:お供え、遺影>
後飾り祭壇の前に台を設置し、花瓶・香炉・燭台・電気灯明を配置します。
また、黒いお盆(切手盆)には焼香鉢・線香立て・巻線香・おりん・りん棒・消し壷を置きます。
仏式のお供えは、仏飯・お水・お茶・お菓子・果物・生花が基本ですが、故人様が好きだったものをお供えしても良いでしょう。
浄土真宗ではお水はもとより仏飯もお供えしないのが正式とされています。
神式の場合
神式の場合、正式には白木の八足の祭壇(片足に4本ずつ脚をつけた台)を用います。
仏式のような白木の階段式の祭壇を使うことも可能です。白木でない場合は白布をかけます。
ほかに以下のような神具・小物を用意します。
・遺影 ・写真立て ・霊璽 ・本骨箱 ・胴骨箱 ・三方 ・榊
・榊立て ・神鏡 ・篝火 ・電気灯明 ・燭台 ・ロウソク ・生饌 ・菰
神具・小物はすでに使用しているものがあればそれを使ってかまいません。
■ 飾り方の例
<上段…胴骨箱、霊璽、神鏡、本骨箱、榊立て>
<下段…三方、生饌、篝火、電気灯明>
祭壇の下には菰を敷きます。
遺影は祭壇の前に配置します。神式のお供えは、お神酒、水、塩、洗米が一般的です。
後飾り祭壇の処分方法と処分後について
後飾り祭壇はあくまで仮の祭壇のため、忌明け法要を済ませたら必要なくなります。
ご自宅に仏壇がない場合は、忌明け法要までに用意しておきましょう。
ただし、場合によっては、後飾り祭壇をお盆飾りの祭壇として利用することもあります。
処分するか保管しておくか判断に困る場合は、念のためご寺院などにご確認いただくと安心でしょう。
なお、処分の方法は、ご寺院で供養していただく、精霊流しに持っていく、葬儀社に持ち込むなどの選択肢があります。
自治体の回収ルールに従ってゴミとして処分することも可能です。
平安祭典では、弊社でご購入いただいた後飾り祭壇の引き取りサービスを行なっています。ご連絡いただければご自宅に伺って無料でお引き取りいたします。
また、忌明け法要までに本位牌(浄土真宗では過去帳)を準備しておき、忌明け法要の際に故人様の魂を白木位牌から本位牌に移し替えます。
役目を終えた白木位牌は、ご寺院でお焚き上げをしていただくことが一般的です。ただし、ご寺院によっては取り扱いが異なるため、ご確認いただくと良いでしょう。
平安祭典ではゴミとして処分するには忍びないものの供養を代行するサービス(有料)もございます。
位牌については###ihai_toha###の記事で詳しくご説明しております。
まとめ
今回は後飾り祭壇について解説しました。
後飾り祭壇は火葬後から忌明けまでの間、故人様をお祀りする大切な祭壇です。
故人様が安心して旅立ちの準備ができるよう、また、ご遺族や弔問者の方々がお参りしやすいよう、きちんと整えておかれると安心でしょう。
後飾り祭壇のお問い合わせをはじめ、葬儀に関わるご相談などがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)までご遠慮なくご連絡ください。
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更新日:2024年9月21日 公開日:2022年6月13日
ご葬儀の後に行なわれる納骨について、不安な点をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、納骨を行なうにあたって知っておきたい情報をまとめてご紹介します。
「納骨の時期は?」「当日の流れは?」「どんな服装で参加する?」「御布施の相場は?」といった疑問を解消していただけますので、ぜひ最後までお読みください。
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納骨とは?納骨をする時期は?
納骨とは、ご遺骨をお墓などに埋葬することです。
埋葬の方法はお墓の種類や地域によって異なります。
墓石の下にある「カロート(納骨棺)」に骨壷をそのまま納める方法が最も一般的です。カロートはコンクリートや石で施工されています。
一方、関西では、ご遺骨を骨壷から納骨袋に入れ替えて埋葬する方法が多く見られます。
カロートの床は地面になっており、納骨袋に入れたご遺骨を土の上に置きます。
納骨袋はさらし(綿)や絹など自然素材のものを用意し、納骨袋やご遺骨が長い年月を経て土に還っていくように埋葬します。
また、近年、特に都市部では「納骨堂」を利用する方も増えています。
納骨堂はお墓の種類のひとつで、建物の中でご遺骨を保管してくれる場所です。
さまざまなスタイルの納骨堂がありますが、室内の棚やロッカーに骨壷を納めるのが最も一般的でしょう。
納骨堂によって、納められる骨壷(または骨箱)のサイズや個数の規定が異なりますので、利用する場合は事前の確認が必要です。
納骨をいつ行なうかについては、時期を定めた法律や決まりはなく、ご遺族のお考えで決められます。
一般的には、忌明け法要(または四十九日法要)、百か日法要、一周忌、三回忌などの節目に合わせて行なう方が大半でしょう。
中でも、忌明け法要のタイミングで納骨を行なうケースが最も多いようです。
その理由は、ご法要という大切な節目に、気持ちの整理をつけて「納骨もしよう」と考える方が多いためでしょう。
また、ご法要に集まったご親族がそのまま納骨に立ち会いやすい、ご法要からの流れでご寺院の都合がつきやすいといった理由もあります。
しかし、「まだご遺骨を手元に置いておきたい」と感じているなら、急ぐ必要はありません。心の準備ができたら納骨をすれば良いのです。
また、お墓を建てるには2~3か月ほどかかります。そのため、忌明け法要のタイミングで納骨を行ないたい場合は、事前の準備が必要です。
忌明け法要に関しては、###kiake_shijyukunichi###の記事をぜひご覧ください。
納骨の流れ
ここからは納骨の一般的な流れについてご説明します。
実際には、ご法要のスケジュール、お墓の種類や場所などにより異なる部分もありますので、あくまで参考としてお読みください。
納骨は、ご遺族、ご親戚の立ち会いのもとで行ないます。
用意するものは、ご遺骨、火葬時に受け取る「埋火葬許可証」、霊園に埋葬する場合は「霊園使用許可書」、はんこ、供花、供物、線香、ローソク、遺影、位牌、宗旨・宗派によっては塔婆、御布施などです。
また、事前にご寺院への日程の連絡や、石材店に戒名彫刻の依頼をしておきます。
<納骨の流れ>
供花や供物は納骨が始まる前にお供えしておきます。
■施主挨拶
ご法要で施主挨拶をした場合は省くこともあります。
↓
■納骨
ご遺骨を納めるスペースにご遺骨を安置します。(地域によってはご遺骨を骨壷から納骨袋に移し替えます。)
↓
■読経・焼香
ご寺院の読経の間、順番にお線香をあげます。
↓
■会食
食事をします。スケジュールによっては納骨の前に会食する場合もあります。
近年、納骨はごく近しい身内のみで行なうことが多く、施主挨拶や会食を行なわないケースも増えています。
納骨式での服装
ご法要後に納骨を行なう場合は、喪服を着用される方が多いです。
それ以外の日に納骨を行なう場合は、平服でもかまいません。
平服を選ぶ際には、男性は地味な色のスーツに黒のネクタイや靴、女性は無地の地味な色のスーツまたはワンピースに黒の小物を揃えると良いでしょう。
服装に関して不安をお持ちの方は、###sougi_midashinami###の記事をぜひご覧ください。
納骨での御布施の相場と渡し方
ご法要と同じように、納骨式もご寺院に御布施をお渡しします。御布施の相場は、2~5万円ほどです。
ご法要と同日に納骨を行なう場合は、ご法要の御布施に加え、納骨の御布施を用意します。
また、「御車料」として5千~1万円、「御膳料」として5千~1万円も必要です。
御布施をお渡しするタイミングに特に決まりはありませんが、一般的には納骨の開始前、ご法要がある場合はご法要の開式前にお渡しすることが多いようです。
臨機応変に、ご寺院とのご挨拶やお礼のタイミングでお渡しすれば問題ありません。
御布施の相場や渡し方のマナーについては、###ofuse_kingaku###や###ofuse_manner###の記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回は納骨についてご紹介しました。
納骨は、ご遺族のご意向を大切に、気持ちに区切りのついたタイミングで行なえば良いものです。
納骨の準備や流れについては、お墓の種類(一般的なお墓か納骨堂などか)、お墓の場所(ご寺院内の墓地か外の霊園か)、お墓の造り(ご遺骨を納めるカロートの構造)などによっても異なります。
わからないことがあれば、ご寺院や、石材店に確認しながら進めましょう。
平安祭典では、各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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更新日:2024年9月21日 公開日:2022年4月4日
年齢を重ねるにつれ、お墓に関する心配事が出てくる方も多いのではないでしょうか。
例えばお墓を新しく建てること、お墓とは別の供養方法を考えること、既にあるお墓を改葬(引越し)することといった心配事です。
中には、墓じまいを考えている方もいることでしょう。
そこで今回は、お墓についてのあれこれをご紹介します。
お墓を建てる際のポイント
お墓を建てる際には、まず、お墓を建てる場所選びがポイントとなります。
お墓を建てる場所は、公営墓地、民営墓地、寺院墓地が候補となります。
公営墓地とは、都道府県や市区町村といった地方自治体が運営する墓地のことで、民営墓地とは、ご寺院などの宗教法人、あるいは公益法人が運営している墓地のことです。
また、寺院墓地はご寺院が宗教活動として運営している墓地です。
それぞれの墓地にはメリットとデメリットが存在します。
公営墓地
【メリット】
・ 永代使用料・管理費といった費用が安い
・ 宗旨・宗派を問わない
【デメリット】
・ 居住地制限など、申し込みの際の資格制限がある
・ 地域によっては応募倍率が高くなる
民営墓地
【メリット】
・ 公営墓地に比べて申込みの際の資格制限が少ない
・ 宗旨・宗派を問わない
【デメリット】
・ 公営墓地に比べて永代使用料・管理費といった費用が割高である
寺院墓地
【メリット】
・ 聖職者や管理人に、お墓のお手入れを定期的にしていただける
・ ご法要の際に相談に乗っていただける
・ 手厚い供養を期待できる
【デメリット】
・ 原則、そのご寺院び宗旨・宗派の檀家(信徒)でなければ、その寺院墓地を利用できない
いずれにせよ、新しくお墓を建てる際には、後々ご法要を執り行なうことやお参りのことも考え、ご自宅から近い場所に建てることをおすすめします。
お墓とは別の供養方法を選択する人もいる
近年、世代間でお墓に対するイメージ、捉え方に違いが見られるようなってきました。
特に若い世代の中には、お墓を建てずに、納骨堂や自然葬(樹木葬など)、海洋散骨、手元供養などのご供養の方法を選択する方もいます。
お墓を建てずにこれらの供養方法を利用することで、「経済的な負担が減少する」、「跡継(維持・管理の手間)の心配が不要である」といったメリットがあります。
その一方で、「心の拠り所がなくなってしまう」、「親族から良く思われない可能性がある」といったデメリットも生じる点は知っておきたいところです。
散骨については###sankotu_toha###の記事、手元供養については###temotokuyou_toha###の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
お墓の改葬(引越し)とは?
お墓の改葬とは、お墓を別の場所に移転することです。
「郷里のお墓を守っていくのが困難になった」、「郷里のお墓が遠くてなかなかお参りに行けない」、「自宅の近くで供養をしたい」などの理由から、お墓の改葬のニーズが近年高まっています。
なお、お墓の改葬は「墓地埋葬等に関する法律」に定められており、市町村の許可を得なければなりません。
以下にお墓の改葬の手順をご紹介します。
お墓の改葬の手順
・ 新しいお墓を探す(お墓を建てる)
・ 「墓地使用許可証(※)」と「受入証明書」を発行してもらう
※「墓地使用許可証」は墓地によって名称が異なります。
・ 「改葬許可申請書」を市区町村役場から取り寄せる
※自治体によってはダウンロードが可能です。
・ 既存墓地管理者から「埋葬(埋蔵・収蔵・納骨)証明書」を発行してもらう
※証明書は遺骨1名ごとに1通必要です。
・ 既存墓地のある市区町村役場に「改葬許可申請書」を提出し、「改葬許可証」を交付してもらう
※「改葬許可申請書」は自治体ごとに提出書類、名称が異なります。
・ ご寺院に「閉眼供養(魂抜き)」をしていただき、既存墓地から遺骨を取り出す
※既存のお墓の撤去については、石材店などに確認することをおすすめします。
・ 新しい墓地の管理者に「改葬許可証」を提出する
・ ご寺院に「開眼供養(魂入れ)」をしていただいてから遺骨を納骨する
また、「お墓の継承者がいない」、「遠方にあり墓参りが難しい」、「経済的な理由(お墓の維持、管理費がかかる)」などの理由から、お墓を撤去・処分する「墓じまい」を選択する方もいます。
大切なのは、故人様やご先祖を敬う気持ち
いかがだったでしょうか。
今回はお墓についてのあれこれをご紹介しました。
皆さまのご参考になれば幸いです。
お墓に関する心配事が出てくる方も多いと思いますが、大切なのは、故人様やご先祖を敬う気持ちです。
そのような気持ちを大切に、ご供養をされると良いのではないでしょうか。
平安祭典では、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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更新日:2021年12月23日 公開日:2021年10月25日
ご葬儀のスタイルが多様化する一方で、核家族化や少子高齢化の影響もあり、お墓に対する意識も変わりつつあるようです。
そういった時代背景を受け、ご遺骨をお墓へ埋葬するのではなく、散骨を選択される方もいらっしゃいます。
そこで今回は、ご供養のひとつの形として注目される「散骨」についてご説明します。
散骨がどのような供養方法なのか、違法ではないのか、散骨の種類や流れ、散骨のメリットとデメリットをご確認いただけますので、ご供養の方法をお選びになる際の参考にぜひご覧ください。
散骨とはどのようなご供養方法?
散骨とは、ご遺骨を粉末化して海や山に撒くご供養の方法です。
お墓が必要なくなるため、残されたご家族へのご負担が少ないとされています。
散骨には、全てのご遺骨を撒かれるケースと、ご遺骨の一部を撒かれるケースがあります。
一部のみを散骨される場合には、残りをお墓に納めたり、手元供養として手元に置いておくことが多いようです。
散骨に関する明確な法律はない
現在、散骨に関して法律上の明確な規定はありません。
これは、「墓地・埋葬等に関する法律」が制定された昭和23年当時、散骨を行なうことが想定されておらず、その後も散骨に関する法律が制定されなかったためです。
一方で、散骨が刑法190条(「死体損壊等罪」)に抵触するのか否かという議論がなされています。
この点に関しては、法務省が「葬送のための祭祀で節度をもって行なわれる限り問題ない」と非公式な見解を出していることもあり、散骨自体が黙認されていると認識されています。
とはいえ、自由に散骨をしても良いわけではありません。
日本以外の国や、国内でも自治体によっては、散骨に関しての法律や条例を定めているところもあるので注意が必要です。
また、一度お墓に納骨したご遺骨を散骨する際には手続きが必要となります。
まず、お墓の管理者に「埋蔵(納骨)証明書」「遺骨引渡し証明書」を発行してもらい、市区町村役場で「改葬許可証」を入手して、お墓からご遺骨を取り出さなければなりません。
自治体によって対応が異なりますので、お住まいの市区町村役場にご相談ください。
散骨の種類
続いては、散骨の種類をご紹介します。
散骨は主に「海での散骨(海洋散骨)」と「山での散骨」に分類され、その詳細は次の通りです。
■海洋散骨
海洋散骨は、手配した船の上から粉末化したご遺骨を撒きます。
故人様が海好きの方で、「死後は海に還りたい」というご希望をお持ちだった場合、ご遺族が海洋散骨を選択されることが多いのではないでしょうか。
ちなみに、平安祭典では「海里送(かいりそう)」という海洋散骨を行なっております。
■山での散骨
山での散骨は、山林の所有者の許可が必要になるため注意が必要です。
樹木葬と似たイメージですが、樹木葬はご遺骨を「撒く」ものではなく、墓地として認められた場所で、樹木や草花などの根元にご遺骨を「埋葬する」ものです。
いずれにせよ、個人で行なうには(場所や時間など)留意すべき点が多いので、専門の業者に頼むのが無難です。
海洋散骨の当日の流れ
海洋散骨の流れは一概に「こうです」とは言えません。
葬儀社による違いなどがあるかとは思いますが、ここでは海洋散骨当日の流れをご確認いただくために、平安祭典の「海里送」を用いて一例をご紹介します。
■平安祭典の「海里送」 当日の流れ
● 出航場所に集合
● 出航
● 散骨海域到着(約45分)
● 海里送セレモニー
1 開式の言葉
2 浄華(花弁を散骨場所に投下します)
3 散骨
4 旋回(船が散骨場所中心に円を描くように旋回します)
5 黙祷
6 閉会の言葉
● 帰航
※事前にご遺骨を2mm以下にする必要があります。
散骨のメリットとデメリット
散骨には、次のようなメリットとデメリットがあります。
故人様のご希望やご遺族のご意向をふまえたうえ、メリットとデメリットを比較してご供養の方法を選びましょう。
■メリット
① 故人様の願いを叶えることができる。
② 新しくお墓を建てるよりも費用を抑えられる。
③ お墓を持たない場合、お墓を管理する必要がなく維持費がかからない。
④ 跡継ぎの問題を気にしなくても良い。
■デメリット
① ご親族に理解が得られず、トラブルになることがある。
② 全てを散骨する場合、ご遺骨を残すことができない。
③ 全てを散骨する場合、お墓参りが行なえず、ご遺族が後で寂しい思いを
することもある。
④ 散骨を規制する法律はないものの、実際には注意するべき点が少なくない。
ご葬儀後に落ち着いてから選択することもできる
散骨を選択される方は、次のような理由で希望されることが多いようです。
・ 後々、お墓の面倒を見てもらうのが憚(はばか)られる
・ お墓にお金をかけたくない
・ 義実家や配偶者と同じ墓に入りたくない
・ 自分が好きだったところに撒いてほしい
散骨は最近注目されているご供養の方法であるものの、特に年配のご家族・ご親族からは理解されにくかったり、お墓を持たないことで、ご家族・ご親族が寂しい思いをされることがあります。
お墓があることで残された方々が癒されることも少なくありません。
例えご自身の希望であっても、残される人、実際にご供養をしていただく人たちの意見も聞き、事前にしっかりと話し合っておくことが大切です。
また、菩提寺がある場合は必ず相談しておきましょう。
また、故人様の意思を尊重して散骨を選択するケースでは、全骨を撒いてしまってから後悔されるご遺族もいらっしゃいます。
お墓がなくても、ご遺骨の一部を小さな骨壷に入れてご供養する手元供養という方法もあります。
手元供養に関しては、###temotokuyou_toha###や###temotokuyou_merit###の記事で詳しくご紹介しております。
ご葬儀後、ある程度落ち着いてから慎重に選択をされることをおすすめします。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、ご供養のひとつの形として注目される「散骨」についてご説明しました。
海や山などの自然に還る散骨は、魅力的なご供養の方法です。
とはいえ、実際にご供養をしていただく人たちの意見を聞きつつ、メリットやデメリットを踏まえて、慎重に選択したいものです。
平安祭典では、散骨に限らず、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。
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