へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート
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法事・法要

忌明けとは?忌明けにすること・準備やその後について

祭壇の南無阿弥陀仏の掛け軸と花

公開日:2022年1月24日

「忌明け」や「忌中」という言葉はたまに耳にするものの、正確な意味について、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

「忌明け」には、「忌明け法要(四十九日法要)」という大切な法要を行ないます。
そこで当記事では、「忌明け」の意味、「忌明け」までの期間、「忌明け」の前後でするべきことなどをご紹介します。

 

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忌明けとは?由来や意味について 

忌明けは、「きあけ」または「いみあけ」と読みます。
「忌」という字を使う理由は、仏事法要以外の諸々の雑事を慎む(忌む)からです。

仏式では、一般的に故人様が亡くなってから、四十九日法要が終わるまでの期間を「忌中」と呼び、ご遺族は故人様の死を悼み、身を慎んで喪に服します。
忌中が終わること、または終えた日を「忌明け」といいます
「四十九日法要」が別名で「忌明け法要」といわれるのはこのためです。

そもそも、何故「四十九日(しじゅうくにち)」なのでしょうか。裁判を受ける故人様のイラスト
仏教では、人が亡くなると、その魂は冥途(めいど)と呼ばれる死者の世界へ行くと信じられています。
冥途では7日ごとに生前の行ないに対する裁きを受け、最後となる7回目の裁きで故人様の行き先が決定します
この49日間を仏教用語では「中陰」といい、この期間、ご遺族は故人様を偲ぶとともに、無事に極楽浄土へ旅立てることを願って追善供養(※1)を行ないます。
百か日、一周忌、三回忌…と故人様への供養は続きますが、亡くなってからの49日間、特に最後の「四十九日法要」が重要視されるのはこのためです。

初七日から四十九日までの法要の流れ表

ただし、近年ではご寺院やご親族の都合などにより、本来の49日目ではなく、日程を繰り上げて法要を行なうことも増えています。
その場合も、繰り上げて法要を行なった時点で「忌明け」とすることが一般的です。
とはいえ、日程を繰り上げて「忌明け」とするのはあくまでご寺院やご親族の都合であるため、正式な四十九日(忌明け)となる日には、線香や焼香などとともに手を合わせましょう

合掌する人々

ちなみに、「忌中」と「喪中」はどちらも故人様の死後、ご遺族が喪に服すという意味では同じですが、期間が違います。
「忌中」の期間が忌明け法要までであるのに対し、「喪中」は一般的に一周忌法要までの約1年間とされています(※2)。

※1 「追善供養」とは、故人様が無事に極楽浄土へ旅立てるよう、現世に生きるご親族などが供養を行ない、善行を積んで故人様を後押しすることです。
具体的には、一七日(初七日)、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日(四十九日)と、忌明けまで7日ごとに法要を行なうことや、日々霊前に手を合わせ、線香をたむけることなどがこれに当たります。

※2 「喪中」に関しては、故人様との関係性により期間が異なる場合があります。
明治7年の太政官布告により「服忌令」が出され、故人様が配偶者や父母の場合は13か月、子どもの場合は3~12か月、祖父母なら3~6か月、兄弟姉妹なら1~6か月という具体的な喪中の期間が定められました。
この布告自体は昭和22年に撤廃されましたが、現在も喪中の期間を考える際の基準とされることがあるのでご注意ください。

 

忌明け法要はいつするべき?日数の数え方

寺のお堂でお勤めをする僧侶

故人様が亡くなってからの49日間を「中陰」といい、これにあわせて49日目、もしくは繰り上げた日程で行なうのが「忌明け法要」だと前項でご説明しました。
この日数の数え方に関して、亡くなった日から数える場合と、亡くなる前日から数える場合があります
関西地方では特に、故人様が亡くなる前日を1日目とすることが多いようです。

大抵はご寺院で中陰表(逮夜表)を作成してもらえますので、ご確認いただくと良いでしょう。

中陰表には、忌明けまでの7日ごとのお日にち、百か日、初盆、一周忌、三回忌など、一連の法要の日取りが書き込んであるため、いつが忌明け法要か分かります。
本来は中陰表に則って、決められた日程で忌明け法要を行なうことが望ましいですが、近年では生活様式の変化などに伴ない、日程を前倒しにすることも増えています。
なお、追善供養として行なうため、故人様が審判を受ける本来の49日目を過ぎては意味がないので、日程の調整をする際はご注意ください

中陰表(逮夜表)

忌明けにやること

忌明け法要は、故人様を偲ぶご家族にとって一つの節目であり、大切な法要です。
忌明け法要に備え、忌明けの前には様々な準備をしておく必要があります。

忌明け法要(四十九日法要)の事前準備

忌明け法要に必要な事前準備は、大きく分けると次の5点です。

1. 日程・会場を決定する法要の相談をする家族
中陰表を参考に、ご寺院、ご親族と相談していつ、どこ(自宅、ご寺院、葬儀会館など)で法要を行なうか決めます。
可能であれば葬儀・告別式でご親族が集まっているあいだに日程と場所を決めておくと、参列いただいた方にその場でお伝えできます。
土日や祝日はご寺院の予定も立て込むので、なるべく早く日取りを決めておくと安心でしょう。

2. 法要の出欠確認をする
ご親族・ご親戚など、参列が見込まれる方々に法要の日程を事前にお伝えします。
お伝えする方法は、電話やメール、手紙(案内状)など、特に決まりはありません
ただし、予定をお伝えした後は、遅くとも法要の1週間前までに最終的な参列の有無を確認しましょう。
それによって、当日の会食の手配や、お渡しする供養品を準備する数も変わってきます。

3. 会食・供養品(粗供養)を手配する供養品
法要の後の会食(お斎)の会場や料理を手配します。
また、参列された方にお渡しする「供養品(粗供養)」を用意します。
なお、供養品と香典返しは別のものなのでご注意ください。
香典返しはご葬儀で御香典をいただいた方への返礼品で、忌明け後にお贈りするのがマナーです。
忌明け法要の際にお渡しすることもありますが、供養品とは分けて用意しましょう。

4. 開眼供養の準備をする遺影写真と本位牌
忌明け法要の際、白木の位牌から本位牌に替える儀式「開眼供養」を行ないます。
塗りの位牌(本位牌)または過去帳を用意しておきましょう
過去帳とは、各家庭で先祖代々お亡くなりになった方々の名前、戒名、命日などが載った帳面です。

5. 仏壇の掃除をする
仏壇の扉を閉じていた場合は、扉を開けて仏壇を掃除します。
忌明けまでの間、仏壇の扉を開けておくか閉めておくかはご寺院によって異なりますのでご確認ください。
 

忌明け法要(四十九日法要)当日について

法要後の食事が並んだテーブル

忌明け法要では、ご寺院を招いての読経・焼香、法話に加え、「開眼供養」「納骨・お墓参り」「会食(お斎)」を行なうこともあります。

当日の流れや持ち物など注意点については『「法事」と「法要」の違いとは?法要までの準備や法要の手順』の記事をご参照ください。


忌明け法要後にすること

忌明け法要が終わった後にすることは、次の3点です。

1. 本位牌を仏壇に納める

仏壇の写真アップ

本位牌を仏壇に納めます。
それに合わせ、忌明け法要まで使用していた中陰祭壇は片付けるのが一般的です。
撤去後の祭壇に関しては、ご寺院で供養する、精霊流しに持って行く、葬儀社に引き取りを依頼するなど様々な選択肢があります。
場合によってはお盆飾りとして祭壇を流用することもあるので、ご寺院などに一度ご相談することをおすすめします。
なお、白木の位牌に関しても同様に、ご寺院によって取り扱い方が異なるため、ご確認いただくと良いでしょう。

2. 挨拶状・香典返しをお渡しする

志の熨斗がついた香典返し

香典返しは、会葬のお礼と忌明けを報告する挨拶状を添えてお渡しするのが一般的です。
返礼品については、いただいた御香典の3分の1から半分の金額が相場とされています。

3. 神棚封じを解く

神棚封じがされている神棚

神棚がある場合はご葬儀の時に貼った神棚封じ(白い紙)をはがします。

 

まとめ

祭壇のろうそくに火をつける

当記事では、忌明けの意味や期間、忌明け法要の前後にするべきことなどをご紹介しました。
忌中は、ご遺族にとって深い悲しみを抱えつつ、葬儀後の追善供養を行なっていく時期です。
追善供養の中でも、故人様が冥途から旅立つ前の最後の後押しになる忌明け法要は、特に大切に考えたいもの。
早めに準備を進めておくと、ご遺族のご希望に沿うかたちで法要が営め、無事に忌明けを迎えられることと思います。

「忌明け法要」をはじめとする「法事・法要」について、式場をお探しの場合や何かお困りごとがある場合は、平安祭典(0120-18-4142)までご遠慮なくご相談ください。