へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート
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マナー・知識

ご葬儀・ご法要で使用する「水引」「熨斗」「不祝儀袋」とは?

ご葬儀ご法要で使用する水引熨斗、不祝儀袋

更新日:2021年12月8日  公開日:2021年8月9日

ご葬儀やご法要には、様々なマナーやしきたりがあります。

今回は、ご葬儀やご法要で必要となる水引(みずひき)」「熨斗(のし)」「不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)」についてのお話です。
水引や熨斗にはどのような意味があり、どのような種類があるのか、不祝儀袋を使用する際の書き方などについてご説明します。

 

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「水引」とは?「水引」の意味と種類

水引の意味と種類

「水引」とは、祝儀袋や不祝儀袋といった包み紙を結ぶ紙紐のことです。
水引の起源には諸説がありますが、一説には、飛鳥時代に遣隋使として派遣された小野妹子が帰国した際、同行した隋の使者の貢ぎ物に、紅白の麻紐が結ばれていたことが始まりとされています。

水引の色や本数には意味があります。慶事の水引は赤白、金銀などに奇数の本数、弔事は黒白、双銀、黄白などに偶数の本数です。また、結び方にも意味が込められ、目的によって異なります。

水引の結び方の一例

《結び切り(真結び)》

水引の結び方の一例、結び切り

中央で固く結び、一度結ぶと解くことが難しい「結び切り」は、「二度と繰り返したくない」という願いが込められた結び方です。結婚、お見舞い、葬儀などに用いられます。

 

《あわじ結び》

水引の結び方、あわじ結び

「あわじ結び」も、簡単には解けない結び方です。中央に輪を作り、両端を持って引っ張ると、「結び切り」よりも強く結ばれます。輪の部分が「鮑(あわび)」に似ていることから、「あわび結び」とも言われます。慶事、弔事、いずれも使用可能です。

 

《蝶結び(花結び)》

水引の結び方、蝶結び

何度でも解いて結びなおすことができるため、「何度繰り返しても嬉しいこと」に用います。出産、長寿、開店などに用いられます。

 

「熨斗」とは?ご葬儀・ご法要で使用する「のし紙」とは?ご葬儀で使用する熨斗

「熨斗(のし)」は本来、祝儀袋の右上に付けられた小さな飾りを指します。「のし紙」とは、贈り物に掛ける「掛け紙」に「熨斗」と「水引」があらかじめ印刷された紙のことです。

昔は、熨斗ではなく、長寿の縁起物である「鮑(あわび)」が添えられていたのだとか。このような経緯、それから、殺生の観点からお供え物に生ものがふさわしくないこともあって、弔事には熨斗のついた、のし紙を用いることはありません。

供養品などの弔事の贈り物には、熨斗がない掛け紙である「弔事用のし紙」を使用します。

 

「表書き」の種類と書き方

表書きの種類と書き方

弔事用のし紙の水引の上段には、贈る目的を示す「表書き」を記します。
香典返しの場合、宗旨を問わず使用可能なと書くのが一般的ですが、関西地方では満中陰志と記すケースが多いようです(「満中陰」とは、人が亡くなってから四十九日目の忌明けを指す言葉です)。

ご法要で渡す品の表書きは、仏式は「粗供養」、神式は「偲び草」、地方によっては「茶の子」、「○回忌」などと記します。

水引の下段は、一般的には「○○家」「○○」(○○は喪家の姓)と記します。近年では、喪主の氏名をフルネームで入れるケースも見受けられるようになりました。

 

ご寺院にお礼をお渡しする際の不祝儀袋の書き方

寺院にお渡しする不祝儀袋の書き方

不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)とは、香典袋とも呼ばれる、弔事の際に金品を包むための袋です。ご寺院にお礼をお渡しする際には、以下のような表書き・水引を用います。

《仏式のご葬儀の場合》

 「御布施」…水引は銀一色または黒白

 「御車料」「御膳料」…水引は黒白

《仏式のご葬儀後以降のご法要の場合》

 「御布施」…水引は黄白または黒白

《仏式の納骨の場合》

 「御布施」「御礼」…水引は黄白または黒白

水引の例

御布施については『【お布施のマナー】不祝儀袋(封筒)の書き方や渡し方』や、『【お布施の相場】ご葬儀・法要の際の一般的な金額は?』で詳しくご説明しております。

 

お通夜、葬儀・告別式に参列する際の不祝儀袋の書き方

通夜や葬儀・告別式に参列する際の不祝儀袋の書き方

お通夜、葬儀・告別式に参列する際には、宗旨・宗派により水引と表書きは異なりますのでご注意ください。

《仏式の場合》

 「御香典」「御霊前」…水引は黒白

《神式の場合》

 「御玉串料」「御神饌料」「御榊料」…水引は黒白

《キリスト教式の場合》

 「御花料」 …水引はなし

香典袋の表書き

宗旨・宗派が分からない場合は御霊前としますが、仏式であっても、浄土真宗や曹洞宗では「御霊前」は用いず、御仏前」を使用します。

ちなみに、忌明け以降のご法要の水引は、関西では黄白が一般的です。仏式のご法要の際の表書きは「御仏前または御供」とします。

表書きの下の部分には、包んだ方の名前をフルネームで書きましょう。連名の場合は、横並びで、立場の高い人から順に右から書いていきます。立場に差がない場合は五十音順で書きます。

夫婦の場合、夫は姓名、妻は名だけとします。また4名以上の連名の場合は、「○○一同」としましょう。記入の際は薄墨の筆ペン・サインペンを使うのがマナーで、ボールペンはマナー違反となるので避けましょう。

御香典については『御香典の知識・相場・マナー』で詳しくご説明しております。

 

不祝儀袋の中袋の書き方

不祝儀袋の中袋の表には何も書かず、裏に香典の金額と住所、氏名を右から順に書きましょう。または、表の中央に金額を書き、裏の左側に住所、氏名を書くパターンもあります。金額は改ざんを防止するため、壱、弐といった大字で記入します。

大字の一覧表

お金を入れる時は、裏向きで入れて、肖像画が下になるようにします。新札を使うとあらかじめ準備していたことになるとされるため、あまりくしゃくしゃでない程度のお札を入れるのがマナーです。
新札しか用意できない場合は、長辺を縦に折って折り目を付けてから入れましょう。

 

水引・熨斗・不祝儀袋に関する知識は大人のマナー

水引熨斗不祝儀袋に関する知識は大人のマナー

いかがだったでしょうか。今回は、ご葬儀・ご法要で使う水引・熨斗・不祝儀袋についてご説明をしました。
水引・熨斗・不祝儀袋に関する知識は、大人のマナーでもあるので、覚えておいて決して損はありません。

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