ご臨終から初七日法要までのご葬儀の流れをご案内
公開日:2021年5月3日
ご葬儀は、故人様を偲び弔うための儀式です。とはいえ、ご遺族は短い時間の中で様々なことを決めていかなければなりません。
今回は仏式を例に、ご葬儀の流れをご説明します。
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ご臨終に際しての心構え
病院で臨終を迎えた場合
病院で亡くなられた場合には、医師による死亡宣告を経て、死亡診断書が作成されます。死亡診断書を受け取ったら、まず、記載されている内容(名前や生年月日など)に間違いがないかを確認しましょう。
死亡届、および死体火葬・埋葬許可申請のため、死亡診断書の原本は役所に提出しますが、多くの場合、葬儀社が代行します。
ご自宅で臨終を迎えた場合
かかりつけの医師に連絡し、死亡の原因を調べてもらいます。自然死または病死などの場合、死亡診断書を書いてもらえます。かかりつけの医師がいない場合は、救急車を呼びましょう。
病気以外の急死や外因死、死因不明の場合は警察の検視を受け、死亡診断書ではなく、死体検案書が作成されます。
葬儀社(移送先)の手配
病院で亡くなられた場合、まず葬儀社に連絡して、故人様を搬送する寝台車の手配をしなければなりません。互助会に入っていない、どこの葬儀社にするか見当がつかないといった場合などは、病院で葬儀社を紹介できるか聞いてみましょう。
いざという時に慌てないためにも、事前に葬儀社を決めておき、葬儀・告別式と執り行なう会館やご自宅など、どこに帰るのかを決めておくことが大切です。
ご自宅に帰る場合は、故人様をご安置するスペースを確保します。
また、部屋の温度を低めに設定するなど、室温管理にも気をつけます。
ご安置~ご葬儀の日程などの取り決め
ご安置・末期の水
ご自宅でのご安置の場合、北向きか西向きにご安置します。
ご安置後、末期(まつご)の水を行ないます。末期の水とは、息を引き取られた故人様の口元を水で潤す、仏教における大切な儀式です。
ご寺院へ連絡・枕経
枕元に枕飾りを設置し、お付き合いのあるご寺院に訃報の連絡をして、枕経をあげていただきます。
枕経とは、本来は死にゆく人への案内として、枕元で死をみとりながらあげるお経のことですが、現代ではお亡くなりになって初めてあげてもらうお経のことを指します。
枕経の時には、その場での御布施は不要ですが、後に「枕経料」として包む場合もあります。
お付き合いのあるご寺院がいらっしゃる場合は、あらかじめ連絡先を把握しておきましょう。分からない方は、故人様の兄弟姉妹など、ご親族に宗派を確認することが大切です。
お付き合いのあるご寺院が遠方でいらっしゃることが難しい場合には、お近くの同宗派のご寺院をご紹介いただきます。
ご葬儀の日程などの取り決め
葬儀社とご葬儀の形式や規模、日程などを相談します。ご葬儀の日程は、ご寺院のご都合を考慮して決める必要があるため、枕経のあとに確認をしておきましょう。そのあと、喪主を決定し、飾り付けや費用などご葬儀の内容の打ち合わせを行います。
この時、受付を誰にお願いするのかなども決めておきましょう。
ご葬儀の打ち合わせの際には、参列者を予測して、食事の数(量)を決定します。ご親戚への訃報連絡の際に、お通夜・ご葬儀それぞれの出席人数、お食事を召し上がる方の人数をできる限り確認しておくと良いでしょう。
湯灌の儀・納ノ儀(納棺)
湯灌の儀とは、故人様の体や髪をお湯で洗い清め、新たな旅立ちの準備をする儀式です。
現世の汚れを洗い清めるという意味と、赤ちゃんが産湯につかるように、新たに来世に生まれ変わるためにという願いが込められています。
病院などで行なう「清拭(エンゼルケア)」は、主に皮膚を清潔に保ち、感染を予防するためのもので、意味合いが全く異なります。
納ノ儀(納棺)とは、故人様の身なりを整えて棺にお納めする儀式です。ご遺族と故人様とのかけがえのない時間で、故人様の死を受け止める大切な儀式となっています。この時に、故人様の愛用していた品などを副葬品として納めるので、用意しておきましょう。間に合わなければ、出棺前のお別れの際に納めることもできます。
お通夜・通夜ぶるまい
お通夜は、ご遺族やご親族、ご友人などがご遺体を守って一晩過ごす、ご葬儀前夜に行なわれる儀式のことです。葬儀日程の関係で、お通夜の前日に「仮通夜」を営む場合もあります。
お通夜は、一般的には、《着席~ご寺院入場~読経~ご遺族焼香~参列者焼香~ご遺族代表挨拶》という流れです。
そのあと、参列者の方々を通夜ぶるまいの席に案内します(その場で召し上がらない方には、お持ち帰り料理をご用意することもできます)。通夜ぶるまいとは、故人様へのご供養の意味も込めて、ご遺族が故人様と縁のある方々を、酒食でもてなすことです。
葬儀・告別式
ご葬儀とは、ご遺族や近親者が故人様を新仏としてあの世へ送るための儀式です。ご寺院から引導を渡されたあとに、告別式が執り行なわれます。告別式は、生前の故人様と縁ある方々が最期のお別れをする儀式です。
葬儀・告別式の大まかな流れは、《着席~ご寺院入場~読経~弔電の披露~ご遺族焼香~会葬者焼香~ご寺院退場~ご遺族代表挨拶》となります。聖職者へのお礼(御布施)は、葬儀・告別式の開式前にお渡しすることが多いです。
出棺~お骨あげ
葬儀・告別式のあとに、故人様にお花をたむけてお別れする「お別れの儀」を行い、そのあとに出棺となります。出棺の折に、故人様の使用していた茶碗を割る、クラクションを鳴らすなどの風習もあります。神戸地区では、火葬場でご寺院の読経をいただき、水と樒を使用したお水でのお別れが行なわれます。
火葬にかかる時間は、約2時間30分です。この間に式場に戻り、故人様を偲び、ご親族などをもてなす仕上げ料理を振るまいます。お骨あげは、火葬場の担当者の指示に従って行ないましょう。
火葬に関しては『火葬とは?火葬の意味・流れ・所要時間・費用をまとめて解説』の記事で詳しくご説明しております。
初七日法要
ご遺骨になった故人様を式場に連れて帰り、初七日法要を執り行ないます。
本来であれば初七日法要は亡くなってから七日目に行なうものですが、近年では、ご遺族・ご親族が集まっているご葬儀当日に行なうことが一般的です。
初七日法要に関しては『初七日法要とは?流れやマナーを解説』の記事で詳しくご説明しております。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、ご葬儀の大まかな流れを、儀式の内容や注意点なども含めてご説明しました。神戸・阪神間で、ご葬儀・ご供養に関するお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)までご相談ください。