公開日:2022年2月21日
身近な方のご葬儀に際して、初めて葬儀や仏事についてお考えになったり調べたりされるという方がほとんどではないでしょうか。
慶弔の行事は、土地柄や宗派などによって考え方が違ったり、ライフスタイルの変化によって古くからの慣習が変化したりすることも多々あります。
当記事では、現在行なわれている一般的な「初七日法要」について解説いたしますので、参考になさってください。
初七日とは?
宗旨・宗派にもよりますが、仏教には「人は亡くなると魂になり冥途へ行き、生前の行ないについての裁きを受け、次に生まれる世界が決まる」という考えがあります。
冥途での裁きは一七日、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日と、7日おきに7回行なわれ、七七日=四十九日目に最後の審判官である泰山王によって故人様の次の行き先が決められます。
一七日(ひとなのか)のことを通称「初七日(しょなのか)」といい、この日は故人様が亡くなられてから最初の審判を受ける重要な日です。
初七日とは、具体的に、故人様の魂が三途の川のほとりにたどり着く日とされています。
日数の数え方については、地域により違いがありますが、関東では亡くなった日から数えて7日目、関西では亡くなる前日から数えて7日目を「初七日」とすることが多いようです。
裁きによって、三途の川の橋(緩やかな瀬)を渡るのか激流の深みを渡るのか決まるのですが、この裁きは故人様にとって非常に厳しいものになるかもしれません。
仏教では小さな虫を殺すことや飲酒も戒めとされるため、故人様が無事に三途の川を渡れるよう「追善供養」という形でこの世から援護を行なうのです。
「追善供養」とは、生きている我々が故人様のことを想い善行を積むことで、具体的には法要はもちろん日々仏壇に手を合わせたりお墓参りをすることもこれにあたります。
初七日法要の流れ
前述のように、故人様がより良い審判を受けられるように、ご親族が行なう追善供養のひとつが「初七日法要」です。
近年では、この初七日法要を本来の日程より繰り上げるかたちで、ご葬儀の当日に行なうことが主流となっています。
これは昔と違い、親戚縁者が必ずしも近くに住んでいるわけではないことや、仕事の休みがとりにくいなど、現代ならではの事情によるものでしょう。
初七日法要をご葬儀と同日に行なう場合、どのようなスケジュールになるのか、一例をご紹介します。
葬儀・告別式
↓
ご出棺
↓
火葬場で故人様を炉に納める
↓
骨あげ
↓
仕上げ料理
↓
初七日法要(葬儀会館、寺院、自宅など)
↓
解散
ご寺院によって異なりますが法要の時間は約30~60分で、途中にご遺族や参列者にご焼香のご案内があります。
また、火葬場から還ってきたご遺骨をお迎えする「還骨勤行(かんこつごんぎょう)」も初七日法要とあわせて行なうことが多いです。
ご葬儀当日に初七日法要を行なう場合のスケジュールをご紹介しましたが、法要をその日のうちに済ませてしまうのはあくまでも供養する側(ご親族・ご寺院)の都合です。
故人様が審判を受ける正式な「初七日」には、線香や焼香などとともに手を合わせましょう。
なお、初七日法要をご葬儀とは別の日に行なう場合は、早急に場所を決めて参列者にお声がけをする必要があります。
場合によっては、法要後の会食などの準備も必要となるのでご注意ください。
初七日法要のマナーについて
続いては、初七日法要のマナーをご紹介します。
服装やお布施について、心配な点をご確認ください。
初七日法要での服装は?
ご葬儀の後、初七日法要をその日のうちに行なう場合は、特に着替えなどは必要なく、服装はご葬儀のままの喪服で問題はありません。
初七日法要を後日行なう場合も、喪服やそれに準ずる服装で参列しましょう。
ただし、自宅で身内のみが集まりご法要をする場合などは、私服に近い服装で参列する方も多いようです。
ご葬儀、ご法要に関する身だしなみについては###sougi_midashinami###でも詳しくご紹介しているので、あわせてご覧ください。
お布施の相場はどれくらい?
御布施については、まずはご寺院へ確認されることをおすすめします。
あくまで一例ですが、初七日法要のお布施だと相場は3~5万円ほどです。
ご葬儀と別の日に行なう場合、御布施のほか御車料・御膳料も必要となります。
参列者のお供えや御香典は必要?
ご葬儀と同日に初七日法要を行なう場合、参列者からのお供えや御香典の準備は、あると良いですが、絶対ではありません。
お気持ちでされるものでもあり、なくても失礼にはあたりません。
とはいえ、ご葬儀に参列される時点では初七日法要を同日中に行なうかどうか分からない場合もあります。
また、ご葬儀から一貫して御香典を辞退している場合もあるでしょう。
初七日の御香典を迷うようであれば、念のためご準備しておくことをおすすめします。
御香典をご準備される際は###kouden_manner###の記事もぜひご参考になさってください。
どんな間柄の人が初七日法要に参列する?
初七日法要への参列者について、特に決まりはありませんが、ほとんどの場合はご親族・ご親戚のみの参列が一般的です。
ご葬儀と同日に初七日法要をする場合は特に、参列されたご親族が、火葬場への見送り、お骨あげ、その後の初七日法要と、そのまま参加することが多いようです。
日を改めてご法要を行なう場合には、上記のような「参列の見込みがあるご親族・ご親戚」を中心に日時と場所をお伝えしたうえで、出欠の確認をするのが望ましいでしょう。
なお、地域によっては、ご親族に限らず職場関係、ご友人など、広くお声掛けをしてご法要を行なう場合もあるようです。
ご心配なようなら、ご葬儀の経験があるご親族や、葬儀社にご親族内の決まり事や地域の風習などを確認することをおすすめします。
まとめ
当記事では初七日法要についてご紹介しました。
「初七日」は仏教ならではの考え方に基づくもので、非常に奥の深いものです。
ですがご親族・参列者がともに心から故人様を想い、手を合わせることが何よりの供養となるでしょう。
ご葬儀の後に続けて初七日法要を行なうという様式への変化で、負担なくより多くの方にご参列いただけるようになりました。
当記事がご葬儀や法要をどのように行なうかの参考となれば幸いです。
平安祭典ではご要望を細かくお聞きしながら、思い通りのご葬儀を執り行えるよう、お手伝いさせていただきます。
お悩み、ご不安な点などありましたら、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)までご相談ください。
続きはこちら
公開日:2022年2月14日
皆さまはご葬儀に参列した際に、玉串奉奠や献花をしたご経験をお持ちでしょうか?
どちらも参列者が行なう故人様とのお別れの儀式で、仏式の「焼香」にあたるものが、神式では「玉串奉奠」、キリスト教式では「献花」です。
とはいえ、「玉串って何だろう?」「玉串奉奠や献花の作法が分からない」という方は多いかもしれません。
そこで当記事では、玉串を捧げる意味や、玉串奉奠と献花の具体的な作法を解説します。
焼香に関しては###shoukou_yarikata###の記事で詳しくご紹介しております。
玉串とは?
玉串とは、榊の枝に紙垂(しで)と呼ばれる紙、または木綿(ゆう/楮こうぞを原料とした布)をつけたものです。
神道の行事や儀式において、斎主や参列者が神前に供えます。
神様のお食事としてお供えする御神饌(ごしんせん/米や酒、塩、魚など)と同じ位置づけです。
玉串の由来は、日本の神話にさかのぼります。
『古事記』の天岩戸のくだりで、お隠れになった天照大神のお出ましを願い、神々は榊に玉や鏡をつけて捧げました。
この話に由来するといわれる玉串は、古来より神様が宿る依代ともされ、神様と人とをつなぐ橋渡しとしての役目も持つといいます。
ちなみに、玉串は榊の枝で作られることがほとんどです。
神棚の両脇にお祀りしてある緑の葉がついた枝をご覧になったことがあるかと思いますが、あれが榊です。
榊は木偏に神と書く通り、神道行事には欠かません。
榊の語源には諸説ありますが、常に緑が生い茂り栄える木=「栄木(さかき)」、また神様の世とこの世の境の木=「境い木(さかいき)」が転じたという説が有力です。
榊は古くから生命力と繁栄の象徴とされてきました。
その榊につける紙垂とは、ギザギザに折られた白い紙のことです。
紙垂には「神聖」「清浄」の意味があり、これをつけることで、榊の枝が神様の依代(神霊がよりつくもの)としての意味を持ちます。
神社の注連縄(しめなわ)や、神職の持つ祓串(はらえぐし)に紙垂がついているのも、そういった理由からです。
※諸説ありますが、紙垂は白い紙を交互に割くことで無限大を表すとされ、神様の力を一片ずつの紙に宿すものといわれています。
玉串奉奠の流れ
神道の儀式のなかで、玉串を神前に供えることを玉串奉奠といいます。
玉串奉奠は玉串を奉奠する儀式のことです。
「奉奠」という漢字の意味を見ていただくと、分かりやすいかもしれません。
「奉」=たてまつる、恭しく(うやうやしく)差し上げる
「奠」=神仏などへの供え物、供物
神事の手引書『神社祭式同行事作法解説』(神社本庁編)によると、「玉串は神に敬意を表し、神威を受けるために祈念をこめて捧げるもの」だそうです。
そのため、玉串奉奠はご葬儀だけでなく、結婚式や地鎮祭、お宮参りなどの祈祷の際にも行なわれます。
慶弔に関わらず行なわれる重要な作法ですので、流れを把握しておかれると役に立つかもしれません。
ご葬儀の場合、一般的には式の終盤に案内されることが多く、斎主が玉串奉奠を行なった後に喪主、続いてご遺族・ご親族、一般の参列者と、故人様と関係性の深い順に行ないます。
玉串奉奠の作法(ご遺族の場合の一例)
① 式場の皆様の方を向き会釈をします。玉串を受け取り、軽く一礼をします。
② 玉串案(台)の手前まで進み、神前に一礼をします。枝先が神前に向くように玉串を右回りに90度回転させます。
③ その後、玉串を垂直に立てて祈念をします。
④ 枝元が神前に向くように右回りで回転させ、玉串案(台)に静かに捧げます。
⑤ 祭壇に向かい二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)をします。そして、一歩下がり式場の皆様の方を向き、会釈をして席に戻ります。
なお、この時の拍手は音を立てない「しのび手」で行ないます。
一般的にはこのような作法で行なわれますが、宗旨・宗派によって作法が異なる場合もあります。
気になる場合は確認されると良いでしょう。
献花の流れ
「献花」は海外の葬儀ではあまり行なわれない日本独自の慣習で、キリスト教式のご葬儀の場合、カトリック・プロテスタントのどちらでも行なわれます。
献花の作法(ご遺族の場合の一例)
① 式場の皆様の方を向き会釈をします。献花を受け取り、軽く一礼をします。
② 献花台の手前まで進み、献花を胸元まで引き寄せ、心をこめて祈念をします。
③ 献花を持ち替え、茎が霊前に向くようにします。
④ 献花台に静かに捧げます。そして祭壇に向かい黙祷を捧げ、礼拝をします。
⑤ そして、一歩下がり式場の皆様の方を向き、会釈をして席に戻ります。
※上記の作法は一例です
キリスト教では「死」に対する考え方が仏教や神道とは異なり、死は穢れや縁起が悪いことではなく、神の元へ召される祝福すべきこととされています。
死は命の終わりではなく、永遠の命の始まりで、故人様への「献花」はその門出に捧げるものなのです。
まとめ
当記事では、玉串や玉串奉奠、献花についてご紹介しました。
大まかな流れを掴んでおけば落ち着いて対応できると思いますが、心を込めて行なうことが何より大切ではないでしょうか。
平安祭典では、神式やキリスト教式の葬儀のご相談もお受けしています。
お困りごとやお悩みがありましたら、ご遠慮なく平安祭典(0120-00-3242)までご連絡ください。
続きはこちら
公開日:2022年2月7日
故人様との最後のお別れの場となるご葬儀は、ご遺族やご親族、そして、参列される方々にとって大切な儀式です。
しかし、ご葬儀では、マナーや作法が分からず戸惑われることもあるかと思います。
その中でも焼香(しょうこう)は、宗旨・宗派によって作法が異なるため、難しいイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、焼香について、意味や作法などをご紹介します。
焼香は仏教的な意味を持つ
焼香とは、ご葬儀やご法要において、お香の1つである「抹香(まっこう)」を使って行なう儀式のことです。
「抹香」とは細かく砕いた粉末状のお香で、これを少量指でつまみ、香炉(こうろ)にくべます。
ご葬儀やご法要でお香を焚くことは、邪気を払って不浄を遠ざけ、また自身の心身を清めるという意味合いがあります。
ちなみに仏教では、お香の香りは仏様や故人様の食べ物と同じであると考えられているため、お香を焚くことは、仏様や故人様に食べ物を捧げるという意味も持ちます。
焼香は、仏教発祥の地で、香木(こうぼく)の産地としても知られるインドから各地へ伝わりました。
日本へは、仏教と同じく6世紀頃に伝来したと考えられています。
インドは高温多湿の地域ということもあり、ご葬儀の際に、ご遺体の腐敗臭を消す目的でお香を焚くようになったそうです。
また、お釈迦様が説法をする際に、集まった人々の体臭が気になったため、元々体臭を消すために用いていたお香を焚いたという説もあります。
焼香は本来仏教においてお香(こう)を焚くこと全般を指します。
このような経緯もあり、焼香は仏教ととても結びつきが強い儀式です。
なお、神式では焼香の代わりとして、玉串を神前に捧げて拝礼する「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」、キリスト教式では花を供える「献花」などが行なわれます。
玉串・献花に関しては###tamagushi_kenka###で詳しくご説明しております。
宗旨・宗派ごとに異なる焼香の作法
仏式においては、宗旨・宗派によって焼香の作法が異なります。
ここでは、焼香の流れの一例をご紹介します。
1. 焼香台に近づき、式場の皆様に一礼。その後、祭壇の方を向きます。
2. ご本尊に向かい、もう一度、一礼をします。
3. 右手の親指・中指・人差し指で、お香をこぼさない程度に少量つまみ、静かに香炉にくべます(作法は宗旨・宗派により異なります)。
4. 数珠を両手にかけ、心をこめて合掌をします。その後、一歩下がり式場の皆様の方を向き、一礼して席に戻ります。
ご親族でも、一般の参列者でも、焼香の作法や大まかな流れは特に変わりません。
ただし、参列の人数が多い場合など、席に戻る前の参列者への一礼を割愛したり、焼香の際の順路が決められていることもあります。
その場合は、葬儀社のスタッフの誘導に従ってお進みいただくと良いでしょう。
また、式場の皆さまに向かっての一礼は、ご親族なら一般の参列者に向かって、逆に、一般の参列者ならご親族に向かってするようにご案内されることもあります。
次に、宗旨・宗派ごとの焼香の回数と唱える言葉をご紹介します。
・ 浄土真宗本願寺派(西本願寺)
お香は額に捧げずに1回。
「南無阿弥陀仏」と唱えます。
・ 浄土真宗大谷派(東本願寺)
お香は額に捧げずに2回。
「南無阿弥陀仏」と唱えます。
・ 浄土宗
お香を額に捧げます。
回数は特に決まっていません。
「南無阿弥陀仏」と唱えます。
・ 真言宗
お香を額に捧げて3回。
「南無大師遍照金剛」と唱えます。
・ 日蓮宗
お香を額に捧げて3回。
「南無妙法蓮華経」と唱えます。
・ 日蓮正宗
お香を額に捧げて3回。
「南無妙法蓮華経」と唱えます。
・ 曹洞宗
お香を額に捧げて2回。
ただし、2回目は額に捧げません。
「南無釈迦牟尼仏」と唱えます。
・ 臨済宗
お香を額に捧げます。
回数は特に決まっていません。
「南無釈迦牟尼仏」と唱えます。
・ 天台宗
お香を額に捧げます。
回数は特に決まっていません。
「南無妙法蓮華経(朝)南無阿弥陀仏(夜)」と唱えます。
・ 時宗
お香を額に捧げます。
回数は特に決まっていません。
「南無阿弥陀仏」と唱えます。
・ 創価学会(友人葬)
お香は額に捧げて3回。
「南無妙法蓮華経」と唱えます。
宗旨・宗派によって焼香の回数が異なるのは、焼香に込められた意味が変わってくるからだとされています。
例えば、焼香を1回する場合には、「一に帰る」という仏教の死に対する教えに基づいたもの、2回は主香(しゅこう)と従香(じゅうこう)という考え、3回は仏教で3の数字が大事とされている点に基づくと考えられています。
宗旨・宗派に関しては###shuuha_shuushi###で詳しくご説明しております。
3種類の焼香の方法
焼香の方法には、ご葬儀が行なわれる場所や規模に合わせて、「立礼焼香」、「座礼焼香」、「回し焼香」と呼ばれる3種類の方法があります。
葬儀会館で行なわれる通夜、葬儀・告別式では、立った状態で行なう立礼焼香が選ばれることがほとんどです。
なお、先ほどご紹介した焼香の作法の一例も、立礼焼香での作法となっていまなす。
・ 立礼焼香
ご遺族や会葬者が、順番に立ち、焼香を行ないます。
ご自身の順番が回ってきたら、席を立って遺影・焼香台の前へと進み、焼香が終わったら着席します。
・ 座礼焼香
和室でご葬儀が行なわれる場合は、順番に遺影の前で座った状態で焼香を行なう座礼焼香となります。
遺影・焼香台の前まで移動する際には、中腰で移動するのがマナーです。
・ 回し焼香
ご自宅などの狭い場所で行なう場合、お盆などに乗せて香炉を回し、順番に座ったまま焼香を行ないます。
焼香の順番の決め方と注意点
焼香の順番については、まず初めに喪主が行ない、以降は故人様との血縁の濃い順に行なうのが一般的です。
故人様と同居か別居かなどによっても順番が変わってきますが、明確な決まりはありません。
ご葬儀の際には、ご親族の方はある程度焼香の順に座っておくと良いでしょう。
なお、一般参列者は座った席順に前列から焼香を案内されますが、最前列など、来賓席として座る方が指定されている場合もあるのでご注意ください。
焼香の順番については、ご遺族とご親戚のあいだで、ごくまれにトラブルになることもあります。
トラブルを避けるためにも、事前にご親族間で話し合っておくと良いでしょう。
留め焼香とは?
関西地方を中心とした西日本のご葬儀では「留め焼香(止め焼香)」という習慣があります。
これは、兄弟姉妹など、故人様にとって血縁の濃い人が、あえて最後に焼香を行なう方法です。
留め焼香には、ご親族や参列者に焼香の順番に不備があったとしても、納得してもらうという意味合いや、「不幸を止める」という意味合いが含まれています。
大事なのは真心をこめて焼香すること
いかがだったでしょうか。
今回は、焼香に関する知識についてご紹介しました。
特に焼香の「作法」に関しては宗旨・宗派により決まりはあるものの、実際のご葬儀では、参列者の人数や進行状況により、焼香の回数を1回で済ませることも少なくありません。
また、同じ宗旨・宗派でもご寺院によって異なる場合もあります。
作法に従うことも大切ですが、何より大切なのは真心をこめて焼香し、故人様をご供養することです。
形式に縛られすぎず、故人様との最後の時間をお過ごしください。
神戸・阪神間での仏事に関するご質問がございましたら、平安祭典(0120-00–3242)までお問い合わせください。
続きはこちら
公開日:2022年1月31日
仏式では、人が亡くなった日から四十九日間の忌中が終わるにあたり、忌明け法要(四十九日法要)を営みます。
忌明け法要の後には、速やかに香典返しの品と忌明けの挨拶状を送付するのが通例です。
しかし、いざとなると「忌明けの挨拶状はいつ出すの?」「どのように書けば良いのか?」といった疑問を持たれる方も多いでしょう。
そこで本記事では、忌明けの挨拶状を出すタイミング、書き方のルールやマナーについて詳しくご紹介します。
具体的な文例も掲載していますので、忌明けの挨拶状を作成される際のご参考にしてください。
なお、忌明けの意味や期間については###kiake_shijyukunichi###の記事で詳しくご説明しています。
忌明けの挨拶状はいつ送る?
忌明けの挨拶状は、一般的に香典返しと一緒に贈ります。
香典返しは関西地方では「満中陰志」という言葉がよく使われますが、その他の地域では「志」と呼ばれることが多いです。
中には、供養品と香典返しを混同されている方も多いかもしれません。
供養品と香典返しは次のような違いがあるので注意しましょう。
・ 供養品(粗供養)…通夜、葬儀・告別式に参列していただいた方にお渡しするお礼
・ 香典返し(満中陰志・志)…御香典をいただいた方に対するお返し
本記事で取り上げている忌明けの挨拶状は、香典返しに添えるものです。
挨拶状では、ご葬儀に参列していただいたお礼を述べるとともに、無事に忌が明けたことをお知らせします。
そのため、四十九日間の忌が明けた後に手元に届くよう手配するのが望ましいでしょう。
ただし、近年では忌明け法要を本来の七七日(四十九日)より早くに予定を繰り上げて行なうことが多いので、香典返しや挨拶状もそれにあわせ、早めにお贈りすることもあります。
中には、忌明け法要の際に、その場で香典返しをお渡しする場合もあるでしょう。
いずれにせよ、忌明け法要より早い期日に届いてしまわないよう、発送のタイミングにはご注意ください。
忌明けの挨拶状を書く時のルール
ここでは忌明けの挨拶状に書くべき内容や書き方のルールをご紹介します。
内容について
忌明けの挨拶状に必ず書くべき内容は以下の4点です。
・ご葬儀に参列いただいたことと、御香典をいただいたことへのお礼
・忌明け法要を無事に終えたご報告
・香典返しを贈ることのお知らせ
・本来は直接伺うべきところを略儀で済ませることのお詫び
稀ではありますが、ご葬儀の際に香典返し(当日返し)をお渡しした、御香典を辞退したといった理由で、忌明けの挨拶状のみをお送りしたいというケースもあります。
その場合は、「お礼として心ばかりの品をお送りします」など香典返しに関わる部分を省きましょう。
書き方のルールについて
・ 縦書きにする
宗旨・宗派を問わず、挨拶状の文面は縦書きにしましょう。
・ 句読点を用いない
弔事の挨拶状や喪中はがきでは「、」「。」などの句読点は使いません。
読点が必要であれば、一文字分のスペースを空けるようにしましょう。
・ 「忌み言葉」や「重ね言葉」を用いない
不幸が続くことや死を連想させる「忌み言葉」や「重ね言葉」の使用は避け、別の言葉や表現に置き換えましょう。
ただし、「ますます」や「日々」など、本来は重ね言葉ではありますが、後に続く言葉や文章全体の内容によっては許容されるものもあります。
※ 忌み言葉の例・・・死ぬ、存命中、消える など
※ 重ね言葉の例・・・重ね重ね、度々、色々 など
・ 時候の挨拶は必要ない
通常の手紙にあるような時候の挨拶は書かないことが一般的です。
頭語・結語もなくてもかまいませんが、入れる場合は必ず一対で使います。
※「謹啓」と「謹白」、「拝啓」と「敬具」 など
なお、香典返しの品を準備する際に、購入先で挨拶状の注文もあわせて請け負っていることもあります。
その場合は、文面のサンプルなどを確認し、ご利用されても良いでしょう。
手書きする場合は、通常の手紙とは異なるマナーがあるので以下の点にもあわせてご注意ください。
・ 奉書紙を使う
・ 毛筆、筆ペン、黒ペンなどで書く ※薄墨は使わないのが一般的ですが、地域によります。
・ 縦にして三つ折りにする
・ 一重の奉書封筒に入れる(糊付けはしない)
・ 表に「ご挨拶」と、裏には喪主の名前を書く
なお、やや略式にはなるものの、挨拶状をはがきや便箋に書いてお送りしても失礼にはあたりません。
忌明けの挨拶状文例集
「忌明け」は仏教特有のものですが、神道やキリスト教にも同じような考え方や香典返しにあたるものがあるのでしょうか。
神道では命日から50日目に故人様を守護霊として祀る「五十日祭」を行ないます。
キリスト教では、仏教や神道のように決まった日取りでの儀式はありませんが、「追悼ミサ」「記念式」などを行なうこともあるようです。
その後、ご葬儀の際に「玉串料」や「献花料」などをいただいた場合は、香典返しと同じくお返しの品をお贈りするのが一般的です。
当社では、挨拶状を仏式・神式・キリスト教式の3つの様式でご用意しています。
以下に、それぞれの様式の文例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※ いずれも返礼品に添えるサービスとしてご提供で、挨拶状のみの販売はしておりません。
仏式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 亡 〇 〇〇 儀 死去の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の御香志に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の法要を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 忌明けに際しまして供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け致しましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
神式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 故 〇 〇〇 儀 帰幽の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の玉串料に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の〇〇〇を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 偲草の御印まで心ばかりの品をお届け申し上げましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
キリスト教式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 故 〇 〇〇 儀 召天の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の御花料に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の〇〇〇〇を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 祭事に際しまして偲び草の印に心ばかりの品をお届け申し上げましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
まとめ
当記事では、香典返しに添える忌明けの挨拶状について、送る時期や書き方のマナーをご紹介しました。
挨拶状は、忌明け法要以降なるべく速やかに、香典返しに添えて贈りましょう。
書き方には「句読点を用いない」「忌み言葉や重ね言葉を使わない」といったルールがありますので、準備される際にはご確認ください。
また、御香典ではなく、「供花、供物、弔電、お見舞いなどをいただいた場合はどうすればよいのでしょう?」というご質問をよくいただきます。
お心づかいに対する感謝の気持ちとして返礼品をお送りする方も多いようです。
平安商事では香典返しを含め、返礼品を幅広く取り扱っており、ご遺族のご要望やご予算に合わせた商品選びをお手伝いしております。
供花・供物・弔電・お見舞いなどへの返礼品および各種お礼状(カードタイプ)もご用意しておりますので、ぜひご利用ください。
故人様を悼んでくださる方々に対し、心からのお礼の気持ちを失礼のない形で伝えたい。
そう願うご遺族にとって、当記事が少しでもお役に立てば幸いです。
【神戸平安商事】
平安祭典西神会館5F
神戸市西区美賀多台9丁目2番1号 078-992-3601
受付時間9:00~17:30
【神戸会館平安商事】
平安祭典神戸会館5F
神戸市兵庫区新開地3丁目2番15号 078-366-3201
受付時間9:00~17:30
【阪神平安商事】
阪神平安祭典会館1F
尼崎市西長洲町3丁目7番7号 06-6489-3701
受付時間9:00~17:30
続きはこちら
公開日:2022年1月24日
「忌明け」や「忌中」という言葉はたまに耳にするものの、正確な意味について、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
「忌明け」には、「忌明け法要(四十九日法要)」という大切な法要を行ないます。
そこで当記事では、「忌明け」の意味、「忌明け」までの期間、「忌明け」の前後でするべきことなどをご紹介します。
忌明けとは?由来や意味について
忌明けは、「きあけ」または「いみあけ」と読みます。
「忌」という字を使う理由は、仏事法要以外の諸々の雑事を慎む(忌む)からです。
仏式では、一般的に故人様が亡くなってから、四十九日法要が終わるまでの期間を「忌中」と呼び、ご遺族は故人様の死を悼み、身を慎んで喪に服します。
忌中が終わること、または終えた日を「忌明け」といいます。
「四十九日法要」が別名で「忌明け法要」といわれるのはこのためです。
そもそも、何故「四十九日(しじゅうくにち)」なのでしょうか。
仏教では、人が亡くなると、その魂は冥途(めいど)と呼ばれる死者の世界へ行くと信じられています。
冥途では7日ごとに生前の行ないに対する裁きを受け、最後となる7回目の裁きで故人様の行き先が決定します。
この49日間を仏教用語では「中陰」といい、この期間、ご遺族は故人様を偲ぶとともに、無事に極楽浄土へ旅立てることを願って追善供養(※1)を行ないます。
百か日、一周忌、三回忌…と故人様への供養は続きますが、亡くなってからの49日間、特に最後の「四十九日法要」が重要視されるのはこのためです。
ただし、近年ではご寺院やご親族の都合などにより、本来の49日目ではなく、日程を繰り上げて法要を行なうことも増えています。
その場合も、繰り上げて法要を行なった時点で「忌明け」とすることが一般的です。
とはいえ、日程を繰り上げて「忌明け」とするのはあくまでご寺院やご親族の都合であるため、正式な四十九日(忌明け)となる日には、線香や焼香などとともに手を合わせましょう。
ちなみに、「忌中」と「喪中」はどちらも故人様の死後、ご遺族が喪に服すという意味では同じですが、期間が違います。
「忌中」の期間が忌明け法要までであるのに対し、「喪中」は一般的に一周忌法要までの約1年間とされています(※2)。
※1 「追善供養」とは、故人様が無事に極楽浄土へ旅立てるよう、現世に生きるご親族などが供養を行ない、善行を積んで故人様を後押しすることです。
具体的には、一七日(初七日)、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日(四十九日)と、忌明けまで7日ごとに法要を行なうことや、日々霊前に手を合わせ、線香をたむけることなどがこれに当たります。
※2 「喪中」に関しては、故人様との関係性により期間が異なる場合があります。
明治7年の太政官布告により「服忌令」が出され、故人様が配偶者や父母の場合は13か月、子どもの場合は3~12か月、祖父母なら3~6か月、兄弟姉妹なら1~6か月という具体的な喪中の期間が定められました。
この布告自体は昭和22年に撤廃されましたが、現在も喪中の期間を考える際の基準とされることがあるのでご注意ください。
忌明け法要はいつするべき?日数の数え方
故人様が亡くなってからの49日間を「中陰」といい、これにあわせて49日目、もしくは繰り上げた日程で行なうのが「忌明け法要」だと前項でご説明しました。
この日数の数え方に関して、亡くなった日から数える場合と、亡くなる前日から数える場合があります。
関西地方では特に、故人様が亡くなる前日を1日目とすることが多いようです。
大抵はご寺院で中陰表(逮夜表)を作成してもらえますので、ご確認いただくと良いでしょう。
中陰表には、忌明けまでの7日ごとのお日にち、百か日、初盆、一周忌、三回忌など、一連の法要の日取りが書き込んであるため、いつが忌明け法要か分かります。
本来は中陰表に則って、決められた日程で忌明け法要を行なうことが望ましいですが、近年では生活様式の変化などに伴ない、日程を前倒しにすることも増えています。
なお、追善供養として行なうため、故人様が審判を受ける本来の49日目を過ぎては意味がないので、日程の調整をする際はご注意ください。
忌明けにやること
忌明け法要は、故人様を偲ぶご家族にとって一つの節目であり、大切な法要です。
忌明け法要に備え、忌明けの前には様々な準備をしておく必要があります。
忌明け法要(四十九日法要)の事前準備
忌明け法要に必要な事前準備は、大きく分けると次の5点です。
1. 日程・会場を決定する
中陰表を参考に、ご寺院、ご親族と相談していつ、どこ(自宅、ご寺院、葬儀会館など)で法要を行なうか決めます。
可能であれば葬儀・告別式でご親族が集まっているあいだに日程と場所を決めておくと、参列いただいた方にその場でお伝えできます。
土日や祝日はご寺院の予定も立て込むので、なるべく早く日取りを決めておくと安心でしょう。
2. 法要の出欠確認をする
ご親族・ご親戚など、参列が見込まれる方々に法要の日程を事前にお伝えします。
お伝えする方法は、電話やメール、手紙(案内状)など、特に決まりはありません。
ただし、予定をお伝えした後は、遅くとも法要の1週間前までに最終的な参列の有無を確認しましょう。
それによって、当日の会食の手配や、お渡しする供養品を準備する数も変わってきます。
3. 会食・供養品(粗供養)を手配する
法要の後の会食(お斎)の会場や料理を手配します。
また、参列された方にお渡しする「供養品(粗供養)」を用意します。
なお、供養品と香典返しは別のものなのでご注意ください。
香典返しはご葬儀で御香典をいただいた方への返礼品で、忌明け後にお贈りするのがマナーです。
忌明け法要の際にお渡しすることもありますが、供養品とは分けて用意しましょう。
4. 開眼供養の準備をする
忌明け法要の際、白木の位牌から本位牌に替える儀式「開眼供養」を行ないます。
塗りの位牌(本位牌)または過去帳を用意しておきましょう。
過去帳とは、各家庭で先祖代々お亡くなりになった方々の名前、戒名、命日などが載った帳面です。
5. 仏壇の掃除をする
仏壇の扉を閉じていた場合は、扉を開けて仏壇を掃除します。
忌明けまでの間、仏壇の扉を開けておくか閉めておくかはご寺院によって異なりますのでご確認ください。
忌明け法要(四十九日法要)当日について
忌明け法要では、ご寺院を招いての読経・焼香、法話に加え、「開眼供養」「納骨・お墓参り」「会食(お斎)」を行なうこともあります。
当日の流れや持ち物など注意点については###houji_houyou###の記事をご参照ください。
忌明け法要後にすること
忌明け法要が終わった後にすることは、次の3点です。
1. 本位牌を仏壇に納める
本位牌を仏壇に納めます。
それに合わせ、忌明け法要まで使用していた中陰祭壇は片付けるのが一般的です。
撤去後の祭壇に関しては、ご寺院で供養する、精霊流しに持って行く、葬儀社に引き取りを依頼するなど様々な選択肢があります。
場合によってはお盆飾りとして祭壇を流用することもあるので、ご寺院などに一度ご相談することをおすすめします。
なお、白木の位牌に関しても同様に、ご寺院によって取り扱い方が異なるため、ご確認いただくと良いでしょう。
2. 挨拶状・香典返しをお渡しする
香典返しは、会葬のお礼と忌明けを報告する挨拶状を添えてお渡しするのが一般的です。
返礼品については、いただいた御香典の3分の1から半分の金額が相場とされています。
3. 神棚封じを解く
神棚がある場合はご葬儀の時に貼った神棚封じ(白い紙)をはがします。
まとめ
当記事では、忌明けの意味や期間、忌明け法要の前後にするべきことなどをご紹介しました。
忌中は、ご遺族にとって深い悲しみを抱えつつ、葬儀後の追善供養を行なっていく時期です。
追善供養の中でも、故人様が冥途から旅立つ前の最後の後押しになる忌明け法要は、特に大切に考えたいもの。
早めに準備を進めておくと、ご遺族のご希望に沿うかたちで法要が営め、無事に忌明けを迎えられることと思います。
「忌明け法要」をはじめとする「法事・法要」について、式場をお探しの場合や何かお困りごとがある場合は、平安祭典(0120-18-4142)までご遠慮なくご相談ください。
続きはこちら
公開日:2022年1月17日
火葬場で、ご遺体を火葬するには火葬許可証の取得・提出といった手続きが必要です。
とはいっても、火葬の手続きやマナー・ルールについてよくご存じない方も多いでしょう。
当記事では火葬許可証の取得方法、火葬場での服装、火葬に関するマナーやルールを分かりやすく解説いたします。
火葬に関して疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にご覧ください。
[@目次@]
火葬許可証とは?どこで取得できる?
火葬許可証とはご遺体の火葬許可を証明するための書類で、火葬場へ提出する必要があります。
火葬許可証がないと火葬ができないため、ご葬儀の前に必ず取得しなくてはなりません。
では、いつ・どこで火葬許可証を取得できるのかというと、死亡届を役所へ提出する際です。
故人様の本籍地か死亡地、あるいは届出人の住所地の役所へ死亡届を提出し、戸籍の窓口で受理されると、火葬許可証が発行されます。(※)
死亡届は、届出人の記入欄と医師の記入する死亡診断書をあわせて、亡くなった事実を知ってから7日以内に提出します。
病院でお亡くなりになった場合は病院が死亡届を作成してくれることが通例で、大抵はA3用紙1枚、右側半分が医師記入の死亡診断書で、左側半分が届出人の記入欄になっています。
ちなみに死亡届の提出は、届出人本人でなくとも手続き可能です。
原則として届け人のはんこを持参すれば手続きできますし、役所によってははんこなしで手続きできることもあります。
そのため、葬儀社のプランに死亡届の提出の代行が含まれていることが多く、実際に平安祭典も死亡届の提出がプランに含まれています。
※ 旅先で亡くなった場合など、一時滞在届けとして例外的に上記以外の役所での提出が許可されることもあります。
火葬場での服装は喪服が望ましい
火葬場へ行く際の服装には決まりなどあるのでしょうか?
火葬場へはご葬儀後にその足で向かうことが多いため、基本的には喪服あるいは喪服に準ずる服装が望ましいです。
「火葬場ではこういう服装をしてください」という決まりは特にありませんが、他家の方も出入りする場所なので、気を遣われた方が良いかもしれません。
また、ご葬儀などの儀式を行なわない火葬式(直葬)の場合も同じです。
ご遺族から「平服で来てください」と指定があった場合もデニムなどの普段着ではなく、ダークスーツなどの略式喪服にした方が良いでしょう。
身だしなみについては、###sougi_midashinami###の記事に詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
火葬に関するマナーやルール
火葬に関しては、服装以外にも知っておきたいマナーやルールがいくつかあります。
順にご紹介していきますので、ご確認ください。
・ 火葬場へ心づけを渡した方が良い?
昔は火葬場の係員へ心づけを渡す風習がありましたが、現在は、心づけの受け取りを完全に断る火葬場もあります。
特に公営の火葬場の場合、心づけを受け取ると懲戒処分の対象になる可能性があるため、断られるでしょう。
また、地域によっても異なりますので、ご不安な方は近隣の葬儀会社に相談することをおすすめします。
・ 分骨の場合は分骨証明書のご用意を
ご遺骨を2つ以上の骨壷に収めて別の場所で供養する「分骨」を希望される場合、分骨証明書を準備しましょう。
分骨証明書の取得には火葬場への申し込みが必要で、書類を提出して発行手数料(1枚につき300円ほど)を支払います。
前もって申し込めない方は、火葬当日でも手続き可能です。
火葬場によっては手続きにはんこが必要になるため、できれば持参しておくと安心でしょう。
ただし、地域によっては火葬場ではなく、役所での手続きが必要な場合もあるので要注意です。
なお、手元供養として分骨することをお考えで、納骨のご予定がない場合は、ご家族の判断によりますが、分骨証明書が必要ないこともあります。
ただし、何らかの理由で別の場所へご遺骨を納めることになった場合は、分骨証明書が必要です。
手元供養を選択される方も、念のため分骨証明書を取得されることをおすすめします。
手元供養については、###temotokuyou_toha###の記事で詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
・ ご遺骨を持ち帰らない場合も手続きが必要
火葬が終わるとお骨あげが行なわれ、通常はご遺族がご遺骨をお持ち帰りになります。
ただし、焼骨不要や遺骨保管の手続きをすれば、必ずしもご遺骨を収骨する必要はありません。
自治体によって決まりはあるかもしれませんが、平安祭典のある神戸市を例に挙げると、次のような規定があります。
■ 焼骨不要
ご遺骨を持って帰らない場合は、焼骨不要の申請書類にご家族の署名捺印が必要です。
知人や友人の署名捺印は認められません。
後見人が申請書類の申請者になることは可能ですが、その場合は必ず「登記事項証明書」の原本が必要です。
■ 遺骨保管
遺骨保管とは、身寄りのない方などが亡くなった際にご遺骨を一定期間保管することです。
火葬場がしばらくご遺骨を預かります。
これは火葬後に身寄りが判明した場合に、ご遺骨を引き渡しするための対応です。
とはいえ、一定期間(数年)が過ぎると共同で埋葬されるそうです。
柩に入れて良いもの・入れてはいけないもの
火葬の際はご遺体を納めた柩ごと燃やすため、柩には入れて良いものと、入れてはいけないものがあります。
柩に入れるものを副葬品といい、故人様へのお手紙や故人様が大切にされていたものを納めることが多いです。
###fukusohin_toha###の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
まとめ
当記事では、火葬の手続きやマナーを解説しました。
火葬には火葬許可証が必要なこと、心づけの受け取りを断る火葬場が増えていること、分骨には分骨証明書が必要なことなど、ご存じないことがあったかもしれません。
火葬の手続きやご葬儀に関してお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)までお問い合わせください。
続きはこちら
公開日:2022年1月10日
日本では火葬場でご遺体を火葬し、ご遺骨をお墓に埋葬するのが一般的です。
とはいえ、火葬場へ行った経験がないと、火葬に関して分からないことが多いでしょう。
そこで当記事では、火葬の意味や決まり、火葬場での流れやマナー、火葬にかかる費用などをご紹介します。
[@目次@]
火葬の意味と決まり
火葬とは、ご遺体を焼却する葬送方法です。
棺に納めたご遺体を火葬炉で焼却し、残ったご遺骨をお墓へ納骨するための儀式で、ご遺体を火葬することを「荼毘に付す(だびにふす)」といいます。
ただし、死亡後24時間以内の火葬は「蘇生の可能性がある」という理由により、法律で禁じられているため、ご遺体をすぐに焼却することはできません。
【墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)】
第3条 埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、
死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、これを行ってはならない。
但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。
引用:厚生労働省「生活衛生情報」のページ
ちなみに、2019年に発表された厚生労働省のデータによると、日本における火葬率は99.9%。
明治時代に伝染病予防法が発令されて以降、衛生面や土地の問題を理由として都市部を中心に土葬文化から火葬文化に変わっていきました。
現在も土葬が法律で禁じられているわけではありませんが、条例で土葬を禁止している地方自治体が多いため、土葬の許可が下りることは非常に稀です。
火葬場には何を持って行けば良い?
火葬場へ持って行くものは地域や宗旨・宗派によって変わりますが、仏式の場合は次の2点を持って行くことが一般的です。
・ 位牌
・ 遺影
ご遺体を火葬するには、上記2点以外に火葬許可証が必要で、火葬場に使用料をお支払いする必要もあります。
とはいえ、通常は葬儀社のプラン内に火葬手続き代行が含まれていることが多いため、ご遺族が持って行くものは位牌と遺影だけです。
火葬の流れと所要時間
ご葬儀が終わると火葬場へ向けて出棺します。
火葬場へ到着した後の一般的な流れは次の通りです。
1. 火葬炉の前に移動する
2. 位牌や遺影を飾って火葬炉の前で最後のお勤めをする
3. 火葬炉に柩を納める
4. 火葬場の待合室で待機(食事)する
※葬儀場へ戻って食事をする場合もあり
5. お骨あげ
このうち、「2」の内容は地域や火葬場によって違います。
平安祭典のある神戸市周辺を例に挙げると、ご寺院の読経や「水焼香」(樒の葉に水をつけて柩に3回かける)によるお別れが多いようです。
また、「4」に関しては火葬場の待機室で骨あげまでお食事をされることが多いでしょう。
平安祭典の場合は火葬場と会館までの距離が比較的近いため、会館へお戻りいただいてお食事をとっていただくことも可能です。
なお、柩を納めてからお骨あげまでの所要時間は、約2時間30分といったところでしょうか。
神戸市の火葬場では今後の改修により火葬時間の短縮が予定されていますが、今後は同じように火葬時間の短い火葬場が増えていくかもしれません。
火葬場への同行は基本的にご親族・ご親戚のみ
火葬場へご遺族と共に同行されるのは、基本的にご親戚のみです。
ただし、一般の方が同行できないわけではありません。
家族ぐるみのお付き合いがあった方や長年のご友人が、火葬場へ同行されることもあります。
お子様の入場に関しては特に制限がなく、ご両親やご親族の判断次第といったところです。
火葬場までの移動距離や、火葬場での待ち時間などを考慮して「連れて行かない方が良い」と判断された場合は、お子様と保護者の方が葬儀場へ残ることもあります。
また、子が親より先に亡くなる「逆縁」の場合、親が火葬場へ行ってはいけないという風習があります。
我が子が火葬される姿を目にすると精神的に苦しいだろうという配慮から、そういった風習が生まれたのでしょう。
とはいえ、絶対に親が火葬場へ行ってはいけないわけではありません。
最近では火葬に立ち会い、最後の姿を見送る方も多くいらっしゃいます。
火葬にかかる費用の目安
火葬にかかる費用の目安は、一概に言えません。
というのも、火葬場によって火葬料金や待合室の使用料の金額設定が異なるからです。
例として、神戸市にある火葬場の火葬料金をご紹介します。
「大人」「小人」「死産児」に区分されており、それぞれ「市内者」と「市外者」によって火葬料金が異なります。
■ 大人
市内者:12,000円
市外者:36,000円
■ 小人(しょうにん) ※10歳未満
市内者:6,000円
市外者:18,000円
■ 死産児
市内者:2,400円
市外者:7,200円
なお神戸市の場合、生活保護受給者は火葬料金が減額されることがあります。
神戸市立斎場条例成功規則第3条により、生活保護法による葬祭扶助等を受ける者が斎場を使用する際は、使用料の5割相当額の減額が可能となっています。
余談になりますが、平安祭典のご葬儀プランでは、ご葬儀を行なう際に必ず1つは骨壷をお付けしています。
ご希望があればランクアップという形で色・柄付きの壷・箱に変更したり、サイズを大きくすることも可能です。
ご遺骨をペンダントに入れたり、ダイヤモンドなどに加工する「手元供養」をされる方も近年増えています。
手元供養については、###temotokuyou_toha###の記事で詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
まとめ
今回は火葬の意味、流れや所要時間、費用などについて解説しました。
火葬は故人様とお別れする最後の機会ですが、流れなどが分からずお困りの方もいらっしゃるでしょう。
平安祭典では事前相談も承りますので、神戸・阪神間でご葬儀や火葬に関するお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくお問い合わせください。
続きはこちら
公開日:2021年12月27日
皆さまはご葬儀で失敗してしまった経験をお持ちでしょうか。
前回の記事では、実際に起きてしまった失敗として、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「お通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」をご紹介しました。
今回は、その続きとして、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介します。皆さまのご参考になれば幸いです。
喪主・ご遺族の失敗談
《遺影用の写真を準備していたのに見つからない》
喪主・ご遺族の失敗談でよくあるのが、遺影用の写真に関することです。ご葬儀を執り行なう際、事前に遺影用の写真を準備しておいても、いざという時に見つからないことがあります。
このような事態を避けるためにも、遺影用の写真に関して、ご家族間で情報共有をしたり、エンディングノートに挟んでおくなど、すぐに見つけられるようにしておきましょう。
《遺族代表のご挨拶が上手くできない》
また、遺族代表のご挨拶時に失敗したという話もあります。ご葬儀では、普段は使わない言葉(例えば「ご参列」、「ご厚情」、「ご厚誼(こうぎ)」など)を使うので、読み方を間違えてしまったり、言いづらくて言葉を噛んでしまうことがあります。
原稿を見ながらでも全く問題ありませんので、落ち着いてゆっくりとご挨拶をしてください。例文を参考にした場合には、分からない言葉の読み方を事前に調べておくと良いでしょう。
挨拶に関しては、###mosyu_aisatsu###の記事で詳しくご紹介しております。
《○○を忘れた》
挨拶の原稿、副葬品を持参するのを忘れてしまったといった話は決して珍しくありません。また、ご葬儀後に、ご遺骨、御香典を忘れて帰宅してしまったというご遺族もいらっしゃいますのでご注意ください!
喪主・ご遺族の中で役割分担をあらかじめ決めておき、リストにしておくと、このような「○○を忘れた」という事態は防げるかもしれません。
参列者側の失敗談
《慌てて式場を間違えてしまった》
規模が大きく複数の式場がある葬儀会館では、ご葬儀が複数同時に執り行なわれることがあるので注意が必要です。
案内看板をきちんと確認し、分からない場合にはスタッフに確認すると良いでしょう。
間違えて御香典を渡してしまい、後で返却してもらうといったこともあるようです。
《弔電の宛名が喪主名でないため届かなかった》
やむを得ずご葬儀に参列できない場合には、喪主宛てに弔電を送ります。
ただし、喪主以外を宛先とすると届かない可能性もあるため、訃報をもらった際にきちんと喪主の名前を確認し、弔電をお送りしましょう。
特にご友人や知人のご家族がお亡くなりになった際には、注意が必要です。
《書留で御香典を送ったが、遺族に届かず返ってきた》
ご葬儀に参列できない場合、御香典を郵送するのは失礼にあたりません。ただし、御香典を葬儀会館に送る場合は注意が必要です。
御香典はご葬儀に間に合うタイミングで送りましょう。ご遺族がお帰りになった後に葬儀会館に御香典が届くと、ご遺族の手に渡らず戻ってきてしまうので、間に合わない場合は、喪主の住所宛に送ってください。
平安祭典の事前相談をご活用ください
今回は、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介しました。
冒頭でもお伝えした通り、前回の記事では、ご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談として、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「お通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」についてご紹介しています。
###sougi_fukusousippai###の記事も合わせてお読みください。
前回の記事でも触れましたが、ご葬儀で大事なことは事前の準備です。
平安祭典の事前相談(0120-00-3242)をご活用いただければ、今回ご紹介したような失敗も防げるかもしれません。
神戸・阪神間にお住まいの方は、気兼ねなく平安祭典の事前相談をご活用ください。
続きはこちら
公開日:2021年12月20日
ご葬儀は厳粛な儀式の場です。滞りなく進行させたいものですが、時には失敗だって起きてしまいます。そこで今回から2回に分けて、ご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談をご紹介します。
まずは、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」からです。
ご葬儀での服装に関する失敗談
ご葬儀に関する失敗の中でよくあるのが、服装に関することです。ご葬儀の際には、ご遺族も参列者も服装には気を遣うのですが、ちょっと恥ずかしいトラブルに見舞われてしまうこともあるようです……。
《体型が変化し、喪服がきつくボタンが飛んでしてしまった》
「喪服を久しぶりに着たら体型が変化していて、ボタンが飛んでしまった」というのは、結構ある話です。
喪服を購入する際には、将来的な体型の変化を見越して、アジャスター付きのものを選ぶと良いでしょう。
《靴が劣化で底の部分がボロボロになり、床を汚してしまった》
弊社のスタッフが、黒い塊が延々と落ちていているのを見つけ、何だろうと思い手に取ると、劣化し剥がれ落ちた靴の底だった……というのは、実はよくある話です。
靴は意外と劣化しやすいものです。特に湿気は大敵。冠婚葬祭用の靴はしまいっぱなしにせず、たまに下駄箱から出して陰干ししたり、メンテナンスを心がけてください。
《礼服のファスナーが開いていた》
ご葬儀の式場で、礼服のファスナーが開きっぱなしという方は少なからずいらっしゃいます。
相手が同性であれば伝えてあげ、相手が異性の方で言いにくい場合は、同性の方に伝えてもらったり、周りの方に気づかれないようにメモを渡すなど、そっと伝えてあげましょう。
《靴下に穴が開いていた》
ご葬儀では、靴を脱ぐ機会もあります。
靴下に穴が開いていないか事前にしっかり確認しておきましょう。
《ストッキングが伝線してしまった》
女性にとって、どうしても避けられないのがストッキングの伝線です。
式場についてからでは、なかなか買いに行くこともできないので、予備のストッキングを用意しておくようにしましょう。
ご葬儀の服装については###sougi_midashinami###で詳しくご説明しています。
ご葬儀の持ち物に関する失敗談
《御香典の中身を入れ忘れた》
後で中身を入れようと思って忘れてしまったのかは分かりませんが、ご遺族が気付いても、さすがに言い出しづらいですよね……。事前にしっかり中身を確認しておきましょう。
《数珠の糸が切れて式場で散らばった》
数珠の糸が切れてしまう方は、意外といらっしゃいます。あまり防ぎようのないことですが、数珠の正しい持ち方を覚えて、できるだけ優しく取り扱いましょう。
宗派によって異なりますが、基本的には左手に掛けて右手を添える、もしくは両手に掛けて親指で軽く押さえて合掌します。また、持ち歩く際には、念珠入れに入れておくことで、傷みを防ぐことができます。
もし数珠が切れてしまっても、不吉なことではなく、悪いものを断ち切ったとされているので、ご安心ください。
《お別れの際に、お花と一緒に数珠も棺に落としてしまった》
数珠は優しく持つと良いのですが、あまり優しく持っていても、このように棺に落としてしまうこともあるので、お気を付けください。
《ご葬儀中に携帯電話の着信音が鳴ってしまった》
ご葬儀の場にふさわしくない軽快な音楽が流れてしまうことも。ご葬儀中には携帯電話の電源を切る、もしくはマナーモードにしておきましょう。
通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談
《お経を聞いていたら寝てしまった》
お経を聞いていたら、知らないうちに寝てしまった……という方もいらっしゃるはず。
眠気を覚ます方法としては、ツボ押しが効果的です。中指の爪の生え際から3mmほど下に「中衝(ちゅうしょう)」というツボがあります。このツボを反対の手の親指で押して刺激してみてください。
他にも、目頭と鼻の付け根の間にあるくぼみ「晴明(せいめい)」が眠気に効くのだとか。
《足がしびれて転んだ》
長時間正座をしていると、足がしびれて立ち上がった時にうっかり転んでしまうので注意しましょう。
足がしびれない座り方のコツは、まず背筋をしっかりと伸ばして、重心が前にかかるように座ることです。そして、両足の親指を重ねます。そうすると、足にかかる圧力が減り、しびれにくくなるのだとか。
《焼香の仕方が分からず、挙動不審になった》
焼香をする際には、何とも言えない緊張感があります。慣れていないと、思わず頭が真っ白になって、炭をつまんでしまい、火傷しそうになってしまう……。というような挙動不審な振る舞いをしてしまうこともあります。
焼香の仕方を覚えておくと、ご葬儀の際に慌てずに済みます。宗派によって作法も異なりますので、以下のページを参考にしてください。
【葬儀の基礎知識】(平安祭典ホームページ)
《子供がじっとできなかったり、騒いでしまった》
ご葬儀に子供を連れて行くと、子供がじっとできなかったり騒いでしまったりと、ひやひやさせられることがあります。
ご葬儀に子供を連れて行く際には、あらかじめ、なるべく退出しやすい席を選ぶと良いでしょう。
ご葬儀で大事なのは事前の準備
いかがだったでしょうか。今回はご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談をご紹介しました。
これらの他にも、「親戚用に通夜ぶるまいを用意したのに、遠慮して帰ってしまい、大量に余ってしまった」「想定外の参列者の数で、粗供養品が足りなくなった」といった、ご葬儀の内容に関する失敗談もあります。
いずれにせよ、ご葬儀で大事なことは事前の準備です。
平安祭典の事前相談(0120-00-3242)をご活用いただければ、このような失敗も防げるかもしれません。
神戸・阪神間にお住まいの方は、気兼ねなくご相談ください。
次回は、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介します。
続きはこちら
公開日:2021年12月6日
御布施について「いつ、どこで、誰が、何に入れて、どのように渡すか」はご存じですか?
これもしっかりとしたマナーがあるのですが、ネットの情報が正しいか不安になることもありますよね。
今回は御布施袋の選び方や準備する際の注意点など、仏式の場合を例に解説していきます。
[@目次@]
御布施を入れる不祝儀袋・封筒の選び方
基本的に御布施は、不祝儀袋もしくは無地の白い封筒や奉書紙でお包みします。
どちらを使用するかは、特に決まりがあるわけではありません。
お住まいの地域の風習や、お包みする金額によっても変わるので、それぞれのタイプについて選ぶ際の注意点などご紹介します。
・ 不祝儀袋
御布施や御香典を包む際に使う、水引がついたタイプのものを「不祝儀袋」といいます。
水引がついた袋自体はご祝儀などでも使用することがあるかと思いますが、水引の色や結び方、表書きなどによって区別されるので、選ぶ際には注意が必要です。
ご葬儀の御布施袋として使用される場合は、水引の本数は偶数で、色は黒白もしくは双銀のものを選ぶと良いでしょう。
水引の結び方にも意味があり、弔事で用いられるものは「結び切り」や「あわじ結び」が一般的です。
関西地方では特に、ご法要の際の御布施などで黄白の水引がついた不祝儀袋を使用することもあります。
「水引」「不祝儀袋」については###sougi_noshi###でも詳しくご説明しています。
・ 奉書紙や封筒
地域によっては、ご寺院にお渡しする御布施は、水引の付いた不祝儀袋ではなく、奉書紙や無地の白い封筒で包むことも多いです。
奉書紙でお包みする方がより丁寧で望ましいですが、ご法要の御布施など、比較的お渡しする金額が少ない場合は、無地の白い封筒を使うこともあります。
ただし、封筒でお包みする場合は、郵便番号の記入欄が印刷されていたり、色や柄が入っているものは避けましょう。
奉書紙を使う場合は、中袋(奉書紙よりひとまわり小さい白封筒)もしくは半紙で現金を包んだうえで、奉書紙で包むことをおすすめします。
なお、どちらの様式の御布施袋を使用しても、御布施に使用するお札はすべて新札を用意し、表向きで肖像画が上になるように包みましょう。
御布施袋の書き方
御布施袋に表書きやお名前を書く際、いくつか決まりがあります。
地域や宗旨・宗派、ご寺院のお考えによって異なる場合もありますが、一般的なものをご紹介します。
・ 濃墨を使用
「御布施」はご寺院への感謝の気持ちを表すために、きちんと準備をしてお渡しする物なので、濃墨(普通の濃さの墨)を使用します。
逆に、参列者の立場で喪家にお渡しする「御香典」は、薄墨で書くことがマナーとされるので注意が必要です。
御香典に薄墨を使用する理由は諸説ありますが、「訃報を受けて急いで駆け付けたのでしっかりと墨を磨る時間もなかった」もしくは「涙で墨が薄くなってしまった」とお悔やみの気持ちを表す為であるとされます。
・ 表書き
不祝儀袋の場合は水引の上段に、封筒の場合も表面の真ん中より少し上の位置に、お渡しする目的を示すことを「表書き」といいます。
ご葬儀の際にご寺院にお渡しする場合は「御布施」が一般的です。
また、神式では「御礼」や「御祭祀料」など、キリスト教式では「御礼」や「献金」などの表記が用いられることもあります。
上記はあくまで一例であり、宗旨・宗派によらず、地域やご寺院のお考えによっても記入の仕方は変わってくるので、必ず事前にご確認いただくのが良いでしょう。
・ 名前
基本的には名字のみを「表書き」の下(水引がある不祝儀袋の場合は、水引の下段)に記入することが多いですが、檀家に同じ名字の方(親戚など)が多い場合は、「喪主のフルネーム」で記入した方がご寺院にとって分かりやすいという場合もあります。
また、故人と喪主の名字が違う場合に「●●(△△)」など、両者の名字をかっこ書きすることもあります。
ただし、「御布施」は「御香典」と違い、喪家を代表して喪主からご寺院へ渡すものなので、たとえ兄弟であっても連名で名前を書くことは基本的にありません。
・ 金額や住所の表記
御香典と違いお布施は、必ずしも金額や住所を記入する必要はありません。
もし記入する場合は、中袋の表に金額、裏に住所を記入するようにしてください。(封筒を使用されるならどちらも裏側に記入)
金額の記入には、改ざんを防止するために、壱、弐といった「大字」を使用することが一般的です。
また、金額の頭に「金」と入れ、単位として「圓也」と最後に記入します。
例:100,000円(十万円)→金壱拾萬圓也
御布施を渡すタイミングと渡し方
ここまで完璧に準備していても、渡し方を間違い、ご寺院に失礼があってはいけません。
御布施は葬儀·告別式の開式前に挨拶をする時か、あるいは葬儀後に御礼の挨拶をする時にお渡しすることが一般的です。
ただし、葬儀後はそのまま火葬場へ向かい、聖職者とゆっくりお話しする時間もない…ということも多いので、ほとんどの場合、御布施は開式前の挨拶の段階でお渡しします。
お渡しする際は、直接手に持つのではなく、黒いお盆(切手盆)に乗せるか、袱紗(ふくさ)に包んでお渡しするのが一般的なマナーです。袱紗の色は、寒色系あるいは濃い紫などを選ぶと良いでしょう。
葬儀場によっては切手盆があらかじめ準備されている場合もあります。
(平安祭典では、黒無地の切手盆をご用意していますので、ご入用の際はお申し付けください)
上記は、あくまで一例であり、ご遺族の都合でお通夜の前にお渡ししたり、初七日法要の後でお渡ししたりといったケースもあります。
基本的に、ご遺族とご寺院のあいだで共通認識ができていれば問題ありません。
【袱紗の使い方(包み方)】
1.袱紗をひし形にして広げる
2.不祝儀袋をそれぞれ中央より少し右に置く
3.四つ角を(右)、(下)、(上)の順に中央に折り込む
4.(左)を折り、裏へ折り返して完成。
【袱紗での渡し方】
ご寺院にお渡しする直前に、御布施を取り出し、袱紗をたたみ、たたんだ袱紗の上に御布施を置きます。
「御布施」とご寺院が読めるような向きにして、袱紗ごとお渡しします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご葬儀の準備には、気を使うことや細かな配慮が多いですが、一つひとつ丁寧に準備することで、ご寺院との信頼関係にも繋がります。
準備をしながら、「これで大丈夫?」と不安になったり迷ったりすることもあるでしょう。
そんな時は、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)までご連絡ください。
少しでも皆さまのお力になれたら幸いです。
御布施の意味や金額の相場については###ofuse_kingaku###の記事に詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
続きはこちら