遺言書の種類や作成のポイント!効力のある書き方を解説
公開日:2021年9月6日
終活の一環として遺言書を残される方は年々増えています。
遺言書と聞くと、書き方が難しいとか、自分には財産がないので必要ないと敬遠される方も多いかもしれません。
しかし、ご遺族が相続のトラブルに巻き込まれないためにも、遺言書は作っておく方が安心です。
今回は遺言書の書き方、種類や作成の際のきまり、実際に起きたトラブルなどをご紹介していきたいと思います。
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遺言書とは?
遺言(ゆいごん、いごん、いげん)とは、日常用語としては形式や内容にかかわらず
広く故人が自らの死後のために遺した言葉や文章をいう。
日常用語としてはゆいごんと読まれることが多い。
このうち民法上の法制度における遺言は、
死後の法律関係を定めるための最終意思の表示をいい、
法律上の効力を生じせしめるためには、
民法に定める方式に従わなければならないとされている(民法960条)。
法律用語としてはいごんと読まれることが多い。
引用:wikipedia 「遺言」
遺言書は故人様がご遺族に向けた最後の意思表示です。遺言書があれば、ご遺族が相続を巡ってトラブルになるような事態を回避することができます。
ご遺族が遺産相続で争うのは悲しいことですので、ご自身のため、ご遺族のために遺言書を書いておくことをおすすめします。
遺言書2種類の特徴を比較
遺言書は大きく分けて自筆証書遺言・公正証書遺言の2種類があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介していきます。
自筆証書遺言
ご自身が自筆にて便箋などの紙に遺言内容を記載する遺言書です。
ご自身が記載しただけのものであっても、記載方法が正しければ有効です。
「相続トラブルになる可能性は低いけれども、念のために作成しておこう」とお考えの方の多くは自筆証書遺言で作成される傾向があります。
しかし、十分な知識なく作成したために無効になる、あるいは争いに発展するケースもあるので注意が必要です。
※現在では、作成した自筆証書遺言を管轄する法務局に持参すると保管してくれる制度ができています。
公正証書遺言
事前に専門家に相談し、専門家と遺言の原案を作成する遺言書です。
その際に遺言の有効性や、考えられる将来のトラブルについての対策もしっかりと把握して作成します。
→原案が完成すると、担当専門家が公証人と原案について協議する。
→公証人役場に出向き、その場で遺言書を作成する。
専門家や公証人が関与するので、無効やトラブルに発展する可能性が極めて低くなります。トラブルが想定されるケースなどでは、公正証書遺言を作成しておくことが望ましいです。
専門家の報酬は事務所により様々ですが、一般的には10万円~20万円ほどでしょう。
遺言書の書き方・注意点
遺言書は不備があると無効になるため、書き方には注意を払わなければいけません。
一般的な遺言書の書き方と注意点についてご紹介していきます。
遺言書の書き方と注意点
・ 表題をつける
遺言であることがわかるよう、記載することをおすすめします。
・ 誰に何を相続させるかはっきりと記載する
戸籍に書かれた正確な氏名、続柄や生年月日を記載します。(愛称などは無効)
・ 不動産の場合は登記簿通りに記載
正確に特定された記載をします。
・ 預金の場合は、金融機関名、支店名、預金の種類、口座番号を明記する
預貯金は変動する可能性があるので、金額は明記しなくても問題ありません。
・ 遺言執行者を指定できる
遺言執行者を指定することで、手続きがスムーズに進みます。
・ 付言(ふげん)事項で想いを伝える
相続人に遺したい言葉、相続の意図などを記載します。
・ 日付を記入し、署名・捺印をする
日付が特定できない、署名・捺印のない場合は無効になります。
よくあるトラブルや失敗談
遺言書に関する失敗談やトラブルについて、いくつか事例をご紹介します。
遺言書を見つけて勝手に開封してしまった
遺言書を勝手に開封してしまった場合、5万円以下の罰金を科せられる可能性があります。これは民法1004条で遺言書の検認が定められているためです。
もし見つけたとしても勝手に開封するようなことはせずに専門家にご相談ください。
文字が読めなくて無効になった
文字の癖が強い方が書いた遺言書は解読できない場合があります。
そういった場合、鑑定に出す必要がありますが、それでも解読できない場合は無効になります。
ビデオレターで遺言を残してしまった
映像を残すのが簡単な今の時代ですが、法律上映像での遺言は無効になります。
遺言を残す際は遺言書として紙で作成しましょう。
日付が曖昧で無効に
作成日を令和〇〇年〇月吉日のように曖昧な日付で書いてしまった場合、遺言書は無効になります。
しっかりと特定できる日付を記載するようにしましょう。
まとめ
今回は遺言書についてご紹介しました。終活で遺言書の作成を検討されている方も多いと思います。
ご自身のためにも、ご遺族のためにも正しい遺言書を作成して相続のトラブルなどが起こらないようにしましょう。
相続については『【相続手続きの手順】スムーズに済ませるためのコツとは?』で詳しくご説明しております。
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