へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート
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グリーフケアとは?ケア方法や悲しみを癒すプロセスについて

グリーフケア

公開日:2023年4月3日

最近、日本でも認知されてきたグリーフケアについて、「どのようなものだろう?」と関心をお持ちの方は多いかもしれません。
今回はグリーフケアについて、その意味や内容、グリーフケアを受ける方法などをご紹介します。

大切な方を失い、なかなか悲しみを乗り越えられずにいる方、何か助けとなるものはないかとお探しの方に、参考としてお読みいただければ幸いです。

 

[@目次@]

 

グリーフケアとはどんなもの?

それではまず、「グリーフケア」の言葉の意味や基本的な考え方をご説明します。

悲しみを乗り越える手助けをすること

大切な方との死別

英語で悲しみや悲嘆を意味するgrief(グリーフ)は、「大切な人との死別などによる深い悲しみ」を表す言葉でもあります。
大切なご家族、友人、ペットなどを亡くした方の気持ちに寄り添い、悲しみを乗り越えるサポートをすることがグリーフケアであり、「遺族ケア」「悲嘆ケア」とも呼ばれています。

グリーフケアには、病院での治療や専門家によるカウンセリングから、同じ悩みを抱える人が集うワークショップ、日常生活の対処療法までさまざまな方法があります。
人それぞれの気持ちや状態によって必要なケアは異なるため、「こうしなければならない」「こうすれば良い」という明確な方法があるわけではありません。

悲しみから立ち直るには、多くのプロセスと長い時間が必要です。
大切なことは、徐々に気持ちの整理をつけていくこと、周囲から継続的なサポートを受けることだとされています。

グリーフケアの歴史

グリーフケアの歴史

グリーフケアは1960年代にアメリカで始まり、ヨーロッパへと広がり、日本では1970年代にグリーフケアの研究が始まりました。
その背景としては、核家族や結婚をされない方の増加による家族形態の変化、地域社会における人間関係の希薄化などがあると考えられています。
以前は大家族や地域社会との関わりの中でグリーフは自然と癒されていきましたが、現代では心の傷を1人で抱え込んだり、社会から孤立する状況が生まれやすく、周囲のケアを必要とするケースが増えているようです。
 

グリーフケアが必要な症状・反応とは?

傷ついた心

グリーフの状態にあると、以下のような症状や反応が生じやすくなります。

心理的症状・反応

罪責感、思慕の情、自責感、悲しみ、孤独、自尊心の欠如、絶望感、恐怖感、非現実感、無力感、憂鬱、不安、怒り、敵意、幻覚など

身体的症状・反応

睡眠障害、食欲喪失、呼吸障害、体力低下、疲労感、気力喪失、頭痛・嘔吐・めまい・便秘・下痢・動機などの身体的愁訴、消化不良、血圧上昇、白髪、自律神経失調症、体重減、アルコールや薬への依存など
 

かけがえのない方との別れによってグリーフを感じるのは自然なことです。
また、人によって症状や反応は異なり、回復までに必要な時間も人それぞれです。
悲しみからの回復の一助として、グリーフケアという選択肢もお持ちいただくと良いでしょう。
 

グリーフワークについて

ここまでは周囲の人が支援する「グリーフケア」についてご説明しましたが、本人が行なう「グリーフワーク」についても少しご説明しておきます。

悲しみと向き合う(悲しみの肯定)

悲しみとの向き合い方

悲しみの気持ちを抑え込もうとしたり、無理に元気にふるまったりする必要はなく、自分の気持ちをそのまま受け入れれば良いのです。
身近に相談できる方、話を聞いてくれる方がいらっしゃれば、想いを素直に話してみましょう。

想いを吐き出す

祈り

感情を吐き出すことも大切です。
悲しみだけでなく、不安、戸惑い、後悔、怒り、自責などの複雑な感情もすべて表に出すことが効果的とされています。
人前で言葉に出すのが難しければ、紙に書き出しても良いでしょう。

セレモニーで区切りを付ける

セレモニー

ご葬儀は、泣き叫ぶ・怒るなど、感情を表すことが許容されており、同じ悲しみを共有する親戚や友人と故人様のことを語り合える時間でもあります。
お通夜、ご葬儀、火葬までの一連の流れを通して悲しみを再認識し、感情を吐露することは大切なプロセスと言えます。
ご葬儀後のご法要、仏壇の準備、お墓参りなども心の区切りをつけていくタイミングであり、丁寧に向き合いたいものです。


最終的には上記のプロセスを経て深い悲しみから立ち直り、新しいアイデンティティを確立して生活を送ることができるようになります。
 

グリーフケアを受ける方法は?

グリーフケアは以下のような場所で受けられます。

相談風景

グリーフケア外来

「グリーフケア外来」「遺族外来」のある病院でグリーフケアを受けられます。
必要に応じて投薬などの治療も可能です。
病院と連携した「遺族会」が設けられていることもあります。

遺族会などの自助グループ

グリーフを抱えた人が集まり支え合う「自助グループ」「サポートグループ」「遺族会」「分かち合いの会」などは全国にあります。
また、グリーフケアに関する本もたくさん出版されています。
グリーフケアに関心をお持ちなら、まずは本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

日本グリーフケア協会主催のワークショップ

グループ型のワークショップです。
資格を持つグリーフケアアドバイザーによるグリーフケアを受けられます。
 

グリーフケアの費用については、病院の外来や専門家のカウンセリングなど費用がかかる場合もあれば、遺族会など無料で受けられる場合もあります
検討される場合は、事前にご確認いただくと良いでしょう。
 

まとめ

手と手

今回はグリーフケアについて解説しました。
悲しみから立ち直ることは簡単ではなく、その過程や時間は人それぞれです。

あなたや身近な方が心身に辛い症状があったり、「なかなか立ち直れない」「誰かと話したい」と感じているなら、誰かのサポートを必要としているのかもしれません。
ひとつの選択肢としてグリーフケアを検討されてはいかがでしょうか。

また、グリーフケア士の資格については『グリーフケア士になるには?資格取得者に試験内容と勉強法をヒアリング』で詳しく説明しております。

平安祭典では、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
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