更新日:2024年9月22日 公開日:2022年1月31日
仏式では、人が亡くなった日から四十九日間の忌中が終わるにあたり、忌明け法要(四十九日法要)を営みます。
忌明け法要の後には、速やかに香典返しの品と忌明けの挨拶状を送付するのが通例です。
しかし、いざとなると「忌明けの挨拶状はいつ出すの?」「どのように書けば良いのか?」といった疑問を持たれる方も多いでしょう。
そこで本記事では、忌明けの挨拶状を出すタイミング、書き方のルールやマナーについて詳しくご紹介します。
具体的な文例も掲載していますので、忌明けの挨拶状を作成される際のご参考にしてください。
なお、忌明けの意味や期間については###kiake_shijyukunichi###の記事で詳しくご説明しています。
忌明けの挨拶状はいつ送る?
忌明けの挨拶状は、一般的に香典返しと一緒に贈ります。
香典返しは関西地方では「満中陰志」という言葉がよく使われますが、その他の地域では「志」と呼ばれることが多いです。
中には、供養品と香典返しを混同されている方も多いかもしれません。
供養品と香典返しは次のような違いがあるので注意しましょう。
・ 供養品(粗供養)…通夜、葬儀・告別式に参列していただいた方にお渡しするお礼
・ 香典返し(満中陰志・志)…御香典をいただいた方に対するお返し
本記事で取り上げている忌明けの挨拶状は、香典返しに添えるものです。
挨拶状では、ご葬儀に参列していただいたお礼を述べるとともに、無事に忌が明けたことをお知らせします。
そのため、四十九日間の忌が明けた後に手元に届くよう手配するのが望ましいでしょう。
ただし、近年では忌明け法要を本来の七七日(四十九日)より早くに予定を繰り上げて行なうことが多いので、香典返しや挨拶状もそれにあわせ、早めにお贈りすることもあります。
中には、忌明け法要の際に、その場で香典返しをお渡しする場合もあるでしょう。
いずれにせよ、忌明け法要より早い期日に届いてしまわないよう、発送のタイミングにはご注意ください。
忌明けの挨拶状を書く時のルール
ここでは忌明けの挨拶状に書くべき内容や書き方のルールをご紹介します。
内容について
忌明けの挨拶状に必ず書くべき内容は以下の4点です。
・ご葬儀に参列いただいたことと、御香典をいただいたことへのお礼
・忌明け法要を無事に終えたご報告
・香典返しを贈ることのお知らせ
・本来は直接伺うべきところを略儀で済ませることのお詫び
稀ではありますが、ご葬儀の際に香典返し(当日返し)をお渡しした、御香典を辞退したといった理由で、忌明けの挨拶状のみをお送りしたいというケースもあります。
その場合は、「お礼として心ばかりの品をお送りします」など香典返しに関わる部分を省きましょう。
書き方のルールについて
・ 縦書きにする
宗旨・宗派を問わず、挨拶状の文面は縦書きにしましょう。
・ 句読点を用いない
弔事の挨拶状や喪中はがきでは「、」「。」などの句読点は使いません。
読点が必要であれば、一文字分のスペースを空けるようにしましょう。
・ 「忌み言葉」や「重ね言葉」を用いない
不幸が続くことや死を連想させる「忌み言葉」や「重ね言葉」の使用は避け、別の言葉や表現に置き換えましょう。
ただし、「ますます」や「日々」など、本来は重ね言葉ではありますが、後に続く言葉や文章全体の内容によっては許容されるものもあります。
※ 忌み言葉の例・・・死ぬ、存命中、消える など
※ 重ね言葉の例・・・重ね重ね、度々、色々 など
・ 時候の挨拶は必要ない
通常の手紙にあるような時候の挨拶は書かないことが一般的です。
頭語・結語もなくてもかまいませんが、入れる場合は必ず一対で使います。
※「謹啓」と「謹白」、「拝啓」と「敬具」 など
なお、香典返しの品を準備する際に、購入先で挨拶状の注文もあわせて請け負っていることもあります。
その場合は、文面のサンプルなどを確認し、ご利用されても良いでしょう。
手書きする場合は、通常の手紙とは異なるマナーがあるので以下の点にもあわせてご注意ください。
・ 奉書紙を使う
・ 毛筆、筆ペン、黒ペンなどで書く ※薄墨は使わないのが一般的ですが、地域によります。
・ 縦にして三つ折りにする
・ 一重の奉書封筒に入れる(糊付けはしない)
・ 表に「ご挨拶」と、裏には喪主の名前を書く
なお、やや略式にはなるものの、挨拶状をはがきや便箋に書いてお送りしても失礼にはあたりません。
忌明けの挨拶状文例集
「忌明け」は仏教特有のものですが、神道やキリスト教にも同じような考え方や香典返しにあたるものがあるのでしょうか。
神道では命日から50日目に故人様を守護霊として祀る「五十日祭」を行ないます。
キリスト教では、仏教や神道のように決まった日取りでの儀式はありませんが、「追悼ミサ」「記念式」などを行なうこともあるようです。
その後、ご葬儀の際に「玉串料」や「献花料」などをいただいた場合は、香典返しと同じくお返しの品をお贈りするのが一般的です。
当社では、挨拶状を仏式・神式・キリスト教式の3つの様式でご用意しています。
以下に、それぞれの様式の文例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※ いずれも返礼品に添えるサービスとしてご提供で、挨拶状のみの販売はしておりません。
仏式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 亡 〇 〇〇 儀 死去の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の御香志に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の法要を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 忌明けに際しまして供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け致しましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
神式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 故 〇 〇〇 儀 帰幽の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の玉串料に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の〇〇〇を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 偲草の御印まで心ばかりの品をお届け申し上げましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
キリスト教式の挨拶状例文
謹啓
御尊家御一同様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
さて過日 故 〇 〇〇 儀 召天の節には御繁忙中にもかかわらず
御懇篤なる御弔慰を賜り 尚格別の御花料に預かり洵に有難く
厚く御礼申し上げます
お蔭をもちまして満中陰の〇〇〇〇を滞りなく相済ませました
つきましては早速拝眉の上親しくお礼申し上げるのが本意でございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます
敬白
令和〇年〇月〇日
〇 〇 〇 〇
追伸
尚 祭事に際しまして偲び草の印に心ばかりの品をお届け申し上げましたので何卒御受領下さいます様お願い申し上げます
まとめ
当記事では、香典返しに添える忌明けの挨拶状について、送る時期や書き方のマナーをご紹介しました。
挨拶状は、忌明け法要以降なるべく速やかに、香典返しに添えて贈りましょう。
書き方には「句読点を用いない」「忌み言葉や重ね言葉を使わない」といったルールがありますので、準備される際にはご確認ください。
また、御香典ではなく、「供花、供物、弔電、お見舞いなどをいただいた場合はどうすればよいのでしょう?」というご質問をよくいただきます。
お心づかいに対する感謝の気持ちとして返礼品をお送りする方も多いようです。
平安祭典では香典返しを含め、返礼品のご相談を承っており、ご遺族のご要望やご予算に合わせた商品選びをお手伝いしております。
故人様を悼んでくださる方々に対し、心からのお礼の気持ちを失礼のない形で伝えたい。
そう願うご遺族にとって、当記事が少しでもお役に立てば幸いです。
ご葬儀やご供養のことだけでなく、何かお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご連絡ください。
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公開日:2022年1月24日
「忌明け」や「忌中」という言葉はたまに耳にするものの、正確な意味について、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
「忌明け」には、「忌明け法要(四十九日法要)」という大切な法要を行ないます。
そこで当記事では、「忌明け」の意味、「忌明け」までの期間、「忌明け」の前後でするべきことなどをご紹介します。
忌明けとは?由来や意味について
忌明けは、「きあけ」または「いみあけ」と読みます。
「忌」という字を使う理由は、仏事法要以外の諸々の雑事を慎む(忌む)からです。
仏式では、一般的に故人様が亡くなってから、四十九日法要が終わるまでの期間を「忌中」と呼び、ご遺族は故人様の死を悼み、身を慎んで喪に服します。
忌中が終わること、または終えた日を「忌明け」といいます。
「四十九日法要」が別名で「忌明け法要」といわれるのはこのためです。
そもそも、何故「四十九日(しじゅうくにち)」なのでしょうか。
仏教では、人が亡くなると、その魂は冥途(めいど)と呼ばれる死者の世界へ行くと信じられています。
冥途では7日ごとに生前の行ないに対する裁きを受け、最後となる7回目の裁きで故人様の行き先が決定します。
この49日間を仏教用語では「中陰」といい、この期間、ご遺族は故人様を偲ぶとともに、無事に極楽浄土へ旅立てることを願って追善供養(※1)を行ないます。
百か日、一周忌、三回忌…と故人様への供養は続きますが、亡くなってからの49日間、特に最後の「四十九日法要」が重要視されるのはこのためです。
ただし、近年ではご寺院やご親族の都合などにより、本来の49日目ではなく、日程を繰り上げて法要を行なうことも増えています。
その場合も、繰り上げて法要を行なった時点で「忌明け」とすることが一般的です。
とはいえ、日程を繰り上げて「忌明け」とするのはあくまでご寺院やご親族の都合であるため、正式な四十九日(忌明け)となる日には、線香や焼香などとともに手を合わせましょう。
ちなみに、「忌中」と「喪中」はどちらも故人様の死後、ご遺族が喪に服すという意味では同じですが、期間が違います。
「忌中」の期間が忌明け法要までであるのに対し、「喪中」は一般的に一周忌法要までの約1年間とされています(※2)。
※1 「追善供養」とは、故人様が無事に極楽浄土へ旅立てるよう、現世に生きるご親族などが供養を行ない、善行を積んで故人様を後押しすることです。
具体的には、一七日(初七日)、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日(四十九日)と、忌明けまで7日ごとに法要を行なうことや、日々霊前に手を合わせ、線香をたむけることなどがこれに当たります。
※2 「喪中」に関しては、故人様との関係性により期間が異なる場合があります。
明治7年の太政官布告により「服忌令」が出され、故人様が配偶者や父母の場合は13か月、子どもの場合は3~12か月、祖父母なら3~6か月、兄弟姉妹なら1~6か月という具体的な喪中の期間が定められました。
この布告自体は昭和22年に撤廃されましたが、現在も喪中の期間を考える際の基準とされることがあるのでご注意ください。
忌明け法要はいつするべき?日数の数え方
故人様が亡くなってからの49日間を「中陰」といい、これにあわせて49日目、もしくは繰り上げた日程で行なうのが「忌明け法要」だと前項でご説明しました。
この日数の数え方に関して、亡くなった日から数える場合と、亡くなる前日から数える場合があります。
関西地方では特に、故人様が亡くなる前日を1日目とすることが多いようです。
大抵はご寺院で中陰表(逮夜表)を作成してもらえますので、ご確認いただくと良いでしょう。
中陰表には、忌明けまでの7日ごとのお日にち、百か日、初盆、一周忌、三回忌など、一連の法要の日取りが書き込んであるため、いつが忌明け法要か分かります。
本来は中陰表に則って、決められた日程で忌明け法要を行なうことが望ましいですが、近年では生活様式の変化などに伴ない、日程を前倒しにすることも増えています。
なお、追善供養として行なうため、故人様が審判を受ける本来の49日目を過ぎては意味がないので、日程の調整をする際はご注意ください。
忌明けにやること
忌明け法要は、故人様を偲ぶご家族にとって一つの節目であり、大切な法要です。
忌明け法要に備え、忌明けの前には様々な準備をしておく必要があります。
忌明け法要(四十九日法要)の事前準備
忌明け法要に必要な事前準備は、大きく分けると次の5点です。
1. 日程・会場を決定する
中陰表を参考に、ご寺院、ご親族と相談していつ、どこ(自宅、ご寺院、葬儀会館など)で法要を行なうか決めます。
可能であれば葬儀・告別式でご親族が集まっているあいだに日程と場所を決めておくと、参列いただいた方にその場でお伝えできます。
土日や祝日はご寺院の予定も立て込むので、なるべく早く日取りを決めておくと安心でしょう。
2. 法要の出欠確認をする
ご親族・ご親戚など、参列が見込まれる方々に法要の日程を事前にお伝えします。
お伝えする方法は、電話やメール、手紙(案内状)など、特に決まりはありません。
ただし、予定をお伝えした後は、遅くとも法要の1週間前までに最終的な参列の有無を確認しましょう。
それによって、当日の会食の手配や、お渡しする供養品を準備する数も変わってきます。
3. 会食・供養品(粗供養)を手配する
法要の後の会食(お斎)の会場や料理を手配します。
また、参列された方にお渡しする「供養品(粗供養)」を用意します。
なお、供養品と香典返しは別のものなのでご注意ください。
香典返しはご葬儀で御香典をいただいた方への返礼品で、忌明け後にお贈りするのがマナーです。
忌明け法要の際にお渡しすることもありますが、供養品とは分けて用意しましょう。
4. 開眼供養の準備をする
忌明け法要の際、白木の位牌から本位牌に替える儀式「開眼供養」を行ないます。
塗りの位牌(本位牌)または過去帳を用意しておきましょう。
過去帳とは、各家庭で先祖代々お亡くなりになった方々の名前、戒名、命日などが載った帳面です。
5. 仏壇の掃除をする
仏壇の扉を閉じていた場合は、扉を開けて仏壇を掃除します。
忌明けまでの間、仏壇の扉を開けておくか閉めておくかはご寺院によって異なりますのでご確認ください。
忌明け法要(四十九日法要)当日について
忌明け法要では、ご寺院を招いての読経・焼香、法話に加え、「開眼供養」「納骨・お墓参り」「会食(お斎)」を行なうこともあります。
当日の流れや持ち物など注意点については###houji_houyou###の記事をご参照ください。
忌明け法要後にすること
忌明け法要が終わった後にすることは、次の3点です。
1. 本位牌を仏壇に納める
本位牌を仏壇に納めます。
それに合わせ、忌明け法要まで使用していた中陰祭壇は片付けるのが一般的です。
撤去後の祭壇に関しては、ご寺院で供養する、精霊流しに持って行く、葬儀社に引き取りを依頼するなど様々な選択肢があります。
場合によってはお盆飾りとして祭壇を流用することもあるので、ご寺院などに一度ご相談することをおすすめします。
なお、白木の位牌に関しても同様に、ご寺院によって取り扱い方が異なるため、ご確認いただくと良いでしょう。
2. 挨拶状・香典返しをお渡しする
香典返しは、会葬のお礼と忌明けを報告する挨拶状を添えてお渡しするのが一般的です。
返礼品については、いただいた御香典の3分の1から半分の金額が相場とされています。
3. 神棚封じを解く
神棚がある場合はご葬儀の時に貼った神棚封じ(白い紙)をはがします。
まとめ
当記事では、忌明けの意味や期間、忌明け法要の前後にするべきことなどをご紹介しました。
忌中は、ご遺族にとって深い悲しみを抱えつつ、葬儀後の追善供養を行なっていく時期です。
追善供養の中でも、故人様が冥途から旅立つ前の最後の後押しになる忌明け法要は、特に大切に考えたいもの。
早めに準備を進めておくと、ご遺族のご希望に沿うかたちで法要が営め、無事に忌明けを迎えられることと思います。
「忌明け法要」をはじめとする「法事・法要」について、式場をお探しの場合や何かお困りごとがある場合は、平安祭典(0120-18-4142)までご遠慮なくご相談ください。
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公開日:2022年1月17日
火葬場で、ご遺体を火葬するには火葬許可証の取得・提出といった手続きが必要です。
とはいっても、火葬の手続きやマナー・ルールについてよくご存じない方も多いでしょう。
当記事では火葬許可証の取得方法、火葬場での服装、火葬に関するマナーやルールを分かりやすく解説いたします。
火葬に関して疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にご覧ください。
[@目次@]
火葬許可証とは?どこで取得できる?
火葬許可証とはご遺体の火葬許可を証明するための書類で、火葬場へ提出する必要があります。
火葬許可証がないと火葬ができないため、ご葬儀の前に必ず取得しなくてはなりません。
では、いつ・どこで火葬許可証を取得できるのかというと、死亡届を役所へ提出する際です。
故人様の本籍地か死亡地、あるいは届出人の住所地の役所へ死亡届を提出し、戸籍の窓口で受理されると、火葬許可証が発行されます。(※)
死亡届は、届出人の記入欄と医師の記入する死亡診断書をあわせて、亡くなった事実を知ってから7日以内に提出します。
病院でお亡くなりになった場合は病院が死亡届を作成してくれることが通例で、大抵はA3用紙1枚、右側半分が医師記入の死亡診断書で、左側半分が届出人の記入欄になっています。
ちなみに死亡届の提出は、届出人本人でなくとも手続き可能です。
原則として届け人のはんこを持参すれば手続きできますし、役所によってははんこなしで手続きできることもあります。
そのため、葬儀社のプランに死亡届の提出の代行が含まれていることが多く、実際に平安祭典も死亡届の提出がプランに含まれています。
※ 旅先で亡くなった場合など、一時滞在届けとして例外的に上記以外の役所での提出が許可されることもあります。
火葬場での服装は喪服が望ましい
火葬場へ行く際の服装には決まりなどあるのでしょうか?
火葬場へはご葬儀後にその足で向かうことが多いため、基本的には喪服あるいは喪服に準ずる服装が望ましいです。
「火葬場ではこういう服装をしてください」という決まりは特にありませんが、他家の方も出入りする場所なので、気を遣われた方が良いかもしれません。
また、ご葬儀などの儀式を行なわない火葬式(直葬)の場合も同じです。
ご遺族から「平服で来てください」と指定があった場合もデニムなどの普段着ではなく、ダークスーツなどの略式喪服にした方が良いでしょう。
身だしなみについては、###sougi_midashinami###の記事に詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
火葬に関するマナーやルール
火葬に関しては、服装以外にも知っておきたいマナーやルールがいくつかあります。
順にご紹介していきますので、ご確認ください。
・ 火葬場へ心づけを渡した方が良い?
昔は火葬場の係員へ心づけを渡す風習がありましたが、現在は、心づけの受け取りを完全に断る火葬場もあります。
特に公営の火葬場の場合、心づけを受け取ると懲戒処分の対象になる可能性があるため、断られるでしょう。
また、地域によっても異なりますので、ご不安な方は近隣の葬儀会社に相談することをおすすめします。
・ 分骨の場合は分骨証明書のご用意を
ご遺骨を2つ以上の骨壷に収めて別の場所で供養する「分骨」を希望される場合、分骨証明書を準備しましょう。
分骨証明書の取得には火葬場への申し込みが必要で、書類を提出して発行手数料(1枚につき300円ほど)を支払います。
前もって申し込めない方は、火葬当日でも手続き可能です。
火葬場によっては手続きにはんこが必要になるため、できれば持参しておくと安心でしょう。
ただし、地域によっては火葬場ではなく、役所での手続きが必要な場合もあるので要注意です。
なお、手元供養として分骨することをお考えで、納骨のご予定がない場合は、ご家族の判断によりますが、分骨証明書が必要ないこともあります。
ただし、何らかの理由で別の場所へご遺骨を納めることになった場合は、分骨証明書が必要です。
手元供養を選択される方も、念のため分骨証明書を取得されることをおすすめします。
手元供養については、###temotokuyou_toha###の記事で詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
・ ご遺骨を持ち帰らない場合も手続きが必要
火葬が終わるとお骨あげが行なわれ、通常はご遺族がご遺骨をお持ち帰りになります。
ただし、焼骨不要や遺骨保管の手続きをすれば、必ずしもご遺骨を収骨する必要はありません。
自治体によって決まりはあるかもしれませんが、平安祭典のある神戸市を例に挙げると、次のような規定があります。
■ 焼骨不要
ご遺骨を持って帰らない場合は、焼骨不要の申請書類にご家族の署名捺印が必要です。
知人や友人の署名捺印は認められません。
後見人が申請書類の申請者になることは可能ですが、その場合は必ず「登記事項証明書」の原本が必要です。
■ 遺骨保管
遺骨保管とは、身寄りのない方などが亡くなった際にご遺骨を一定期間保管することです。
火葬場がしばらくご遺骨を預かります。
これは火葬後に身寄りが判明した場合に、ご遺骨を引き渡しするための対応です。
とはいえ、一定期間(数年)が過ぎると共同で埋葬されるそうです。
柩に入れて良いもの・入れてはいけないもの
火葬の際はご遺体を納めた柩ごと燃やすため、柩には入れて良いものと、入れてはいけないものがあります。
柩に入れるものを副葬品といい、故人様へのお手紙や故人様が大切にされていたものを納めることが多いです。
###fukusohin_toha###の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
まとめ
当記事では、火葬の手続きやマナーを解説しました。
火葬には火葬許可証が必要なこと、心づけの受け取りを断る火葬場が増えていること、分骨には分骨証明書が必要なことなど、ご存じないことがあったかもしれません。
火葬の手続きやご葬儀に関してお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)までお問い合わせください。
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公開日:2022年1月10日
日本では火葬場でご遺体を火葬し、ご遺骨をお墓に埋葬するのが一般的です。
とはいえ、火葬場へ行った経験がないと、火葬に関して分からないことが多いでしょう。
そこで当記事では、火葬の意味や決まり、火葬場での流れやマナー、火葬にかかる費用などをご紹介します。
[@目次@]
火葬の意味と決まり
火葬とは、ご遺体を焼却する葬送方法です。
棺に納めたご遺体を火葬炉で焼却し、残ったご遺骨をお墓へ納骨するための儀式で、ご遺体を火葬することを「荼毘に付す(だびにふす)」といいます。
ただし、死亡後24時間以内の火葬は「蘇生の可能性がある」という理由により、法律で禁じられているため、ご遺体をすぐに焼却することはできません。
【墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)】
第3条 埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、
死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、これを行ってはならない。
但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。
引用:厚生労働省「生活衛生情報」のページ
ちなみに、2019年に発表された厚生労働省のデータによると、日本における火葬率は99.9%。
明治時代に伝染病予防法が発令されて以降、衛生面や土地の問題を理由として都市部を中心に土葬文化から火葬文化に変わっていきました。
現在も土葬が法律で禁じられているわけではありませんが、条例で土葬を禁止している地方自治体が多いため、土葬の許可が下りることは非常に稀です。
火葬場には何を持って行けば良い?
火葬場へ持って行くものは地域や宗旨・宗派によって変わりますが、仏式の場合は次の2点を持って行くことが一般的です。
・ 位牌
・ 遺影
ご遺体を火葬するには、上記2点以外に火葬許可証が必要で、火葬場に使用料をお支払いする必要もあります。
とはいえ、通常は葬儀社のプラン内に火葬手続き代行が含まれていることが多いため、ご遺族が持って行くものは位牌と遺影だけです。
火葬の流れと所要時間
ご葬儀が終わると火葬場へ向けて出棺します。
火葬場へ到着した後の一般的な流れは次の通りです。
1. 火葬炉の前に移動する
2. 位牌や遺影を飾って火葬炉の前で最後のお勤めをする
3. 火葬炉に柩を納める
4. 火葬場の待合室で待機(食事)する
※葬儀場へ戻って食事をする場合もあり
5. お骨あげ
このうち、「2」の内容は地域や火葬場によって違います。
平安祭典のある神戸市周辺を例に挙げると、ご寺院の読経や「水焼香」(樒の葉に水をつけて柩に3回かける)によるお別れが多いようです。
また、「4」に関しては火葬場の待機室で骨あげまでお食事をされることが多いでしょう。
平安祭典の場合は火葬場と会館までの距離が比較的近いため、会館へお戻りいただいてお食事をとっていただくことも可能です。
なお、柩を納めてからお骨あげまでの所要時間は、約2時間30分といったところでしょうか。
神戸市の火葬場では今後の改修により火葬時間の短縮が予定されていますが、今後は同じように火葬時間の短い火葬場が増えていくかもしれません。
火葬場への同行は基本的にご親族・ご親戚のみ
火葬場へご遺族と共に同行されるのは、基本的にご親戚のみです。
ただし、一般の方が同行できないわけではありません。
家族ぐるみのお付き合いがあった方や長年のご友人が、火葬場へ同行されることもあります。
お子様の入場に関しては特に制限がなく、ご両親やご親族の判断次第といったところです。
火葬場までの移動距離や、火葬場での待ち時間などを考慮して「連れて行かない方が良い」と判断された場合は、お子様と保護者の方が葬儀場へ残ることもあります。
また、子が親より先に亡くなる「逆縁」の場合、親が火葬場へ行ってはいけないという風習があります。
我が子が火葬される姿を目にすると精神的に苦しいだろうという配慮から、そういった風習が生まれたのでしょう。
とはいえ、絶対に親が火葬場へ行ってはいけないわけではありません。
最近では火葬に立ち会い、最後の姿を見送る方も多くいらっしゃいます。
火葬にかかる費用の目安
火葬にかかる費用の目安は、一概に言えません。
というのも、火葬場によって火葬料金や待合室の使用料の金額設定が異なるからです。
例として、神戸市にある火葬場の火葬料金をご紹介します。
「大人」「小人」「死産児」に区分されており、それぞれ「市内者」と「市外者」によって火葬料金が異なります。
■ 大人
市内者:12,000円
市外者:36,000円
■ 小人(しょうにん) ※10歳未満
市内者:6,000円
市外者:18,000円
■ 死産児
市内者:2,400円
市外者:7,200円
なお神戸市の場合、生活保護受給者は火葬料金が減額されることがあります。
神戸市立斎場条例成功規則第3条により、生活保護法による葬祭扶助等を受ける者が斎場を使用する際は、使用料の5割相当額の減額が可能となっています。
余談になりますが、平安祭典のご葬儀プランでは、ご葬儀を行なう際に必ず1つは骨壷をお付けしています。
ご希望があればランクアップという形で色・柄付きの壷・箱に変更したり、サイズを大きくすることも可能です。
ご遺骨をペンダントに入れたり、ダイヤモンドなどに加工する「手元供養」をされる方も近年増えています。
手元供養については、###temotokuyou_toha###の記事で詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
まとめ
今回は火葬の意味、流れや所要時間、費用などについて解説しました。
火葬は故人様とお別れする最後の機会ですが、流れなどが分からずお困りの方もいらっしゃるでしょう。
平安祭典では事前相談も承りますので、神戸・阪神間でご葬儀や火葬に関するお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくお問い合わせください。
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公開日:2021年12月27日
皆さまはご葬儀で失敗してしまった経験をお持ちでしょうか。
前回の記事では、実際に起きてしまった失敗として、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「お通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」をご紹介しました。
今回は、その続きとして、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介します。皆さまのご参考になれば幸いです。
喪主・ご遺族の失敗談
《遺影用の写真を準備していたのに見つからない》
喪主・ご遺族の失敗談でよくあるのが、遺影用の写真に関することです。ご葬儀を執り行なう際、事前に遺影用の写真を準備しておいても、いざという時に見つからないことがあります。
このような事態を避けるためにも、遺影用の写真に関して、ご家族間で情報共有をしたり、エンディングノートに挟んでおくなど、すぐに見つけられるようにしておきましょう。
《遺族代表のご挨拶が上手くできない》
また、遺族代表のご挨拶時に失敗したという話もあります。ご葬儀では、普段は使わない言葉(例えば「ご参列」、「ご厚情」、「ご厚誼(こうぎ)」など)を使うので、読み方を間違えてしまったり、言いづらくて言葉を噛んでしまうことがあります。
原稿を見ながらでも全く問題ありませんので、落ち着いてゆっくりとご挨拶をしてください。例文を参考にした場合には、分からない言葉の読み方を事前に調べておくと良いでしょう。
挨拶に関しては、###mosyu_aisatsu###の記事で詳しくご紹介しております。
《○○を忘れた》
挨拶の原稿、副葬品を持参するのを忘れてしまったといった話は決して珍しくありません。また、ご葬儀後に、ご遺骨、御香典を忘れて帰宅してしまったというご遺族もいらっしゃいますのでご注意ください!
喪主・ご遺族の中で役割分担をあらかじめ決めておき、リストにしておくと、このような「○○を忘れた」という事態は防げるかもしれません。
参列者側の失敗談
《慌てて式場を間違えてしまった》
規模が大きく複数の式場がある葬儀会館では、ご葬儀が複数同時に執り行なわれることがあるので注意が必要です。
案内看板をきちんと確認し、分からない場合にはスタッフに確認すると良いでしょう。
間違えて御香典を渡してしまい、後で返却してもらうといったこともあるようです。
《弔電の宛名が喪主名でないため届かなかった》
やむを得ずご葬儀に参列できない場合には、喪主宛てに弔電を送ります。
ただし、喪主以外を宛先とすると届かない可能性もあるため、訃報をもらった際にきちんと喪主の名前を確認し、弔電をお送りしましょう。
特にご友人や知人のご家族がお亡くなりになった際には、注意が必要です。
《書留で御香典を送ったが、遺族に届かず返ってきた》
ご葬儀に参列できない場合、御香典を郵送するのは失礼にあたりません。ただし、御香典を葬儀会館に送る場合は注意が必要です。
御香典はご葬儀に間に合うタイミングで送りましょう。ご遺族がお帰りになった後に葬儀会館に御香典が届くと、ご遺族の手に渡らず戻ってきてしまうので、間に合わない場合は、喪主の住所宛に送ってください。
平安祭典の事前相談をご活用ください
今回は、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介しました。
冒頭でもお伝えした通り、前回の記事では、ご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談として、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「お通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」についてご紹介しています。
###sougi_fukusousippai###の記事も合わせてお読みください。
前回の記事でも触れましたが、ご葬儀で大事なことは事前の準備です。
平安祭典の事前相談(0120-00-3242)をご活用いただければ、今回ご紹介したような失敗も防げるかもしれません。
神戸・阪神間にお住まいの方は、気兼ねなく平安祭典の事前相談をご活用ください。
続きはこちら
公開日:2021年12月20日
ご葬儀は厳粛な儀式の場です。滞りなく進行させたいものですが、時には失敗だって起きてしまいます。そこで今回から2回に分けて、ご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談をご紹介します。
まずは、「服装に関する失敗談」や「持ち物に関する失敗談」、「通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談」からです。
ご葬儀での服装に関する失敗談
ご葬儀に関する失敗の中でよくあるのが、服装に関することです。ご葬儀の際には、ご遺族も参列者も服装には気を遣うのですが、ちょっと恥ずかしいトラブルに見舞われてしまうこともあるようです……。
《体型が変化し、喪服がきつくボタンが飛んでしてしまった》
「喪服を久しぶりに着たら体型が変化していて、ボタンが飛んでしまった」というのは、結構ある話です。
喪服を購入する際には、将来的な体型の変化を見越して、アジャスター付きのものを選ぶと良いでしょう。
《靴が劣化で底の部分がボロボロになり、床を汚してしまった》
弊社のスタッフが、黒い塊が延々と落ちていているのを見つけ、何だろうと思い手に取ると、劣化し剥がれ落ちた靴の底だった……というのは、実はよくある話です。
靴は意外と劣化しやすいものです。特に湿気は大敵。冠婚葬祭用の靴はしまいっぱなしにせず、たまに下駄箱から出して陰干ししたり、メンテナンスを心がけてください。
《礼服のファスナーが開いていた》
ご葬儀の式場で、礼服のファスナーが開きっぱなしという方は少なからずいらっしゃいます。
相手が同性であれば伝えてあげ、相手が異性の方で言いにくい場合は、同性の方に伝えてもらったり、周りの方に気づかれないようにメモを渡すなど、そっと伝えてあげましょう。
《靴下に穴が開いていた》
ご葬儀では、靴を脱ぐ機会もあります。
靴下に穴が開いていないか事前にしっかり確認しておきましょう。
《ストッキングが伝線してしまった》
女性にとって、どうしても避けられないのがストッキングの伝線です。
式場についてからでは、なかなか買いに行くこともできないので、予備のストッキングを用意しておくようにしましょう。
ご葬儀の服装については###sougi_midashinami###で詳しくご説明しています。
ご葬儀の持ち物に関する失敗談
《御香典の中身を入れ忘れた》
後で中身を入れようと思って忘れてしまったのかは分かりませんが、ご遺族が気付いても、さすがに言い出しづらいですよね……。事前にしっかり中身を確認しておきましょう。
《数珠の糸が切れて式場で散らばった》
数珠の糸が切れてしまう方は、意外といらっしゃいます。あまり防ぎようのないことですが、数珠の正しい持ち方を覚えて、できるだけ優しく取り扱いましょう。
宗派によって異なりますが、基本的には左手に掛けて右手を添える、もしくは両手に掛けて親指で軽く押さえて合掌します。また、持ち歩く際には、念珠入れに入れておくことで、傷みを防ぐことができます。
もし数珠が切れてしまっても、不吉なことではなく、悪いものを断ち切ったとされているので、ご安心ください。
《お別れの際に、お花と一緒に数珠も棺に落としてしまった》
数珠は優しく持つと良いのですが、あまり優しく持っていても、このように棺に落としてしまうこともあるので、お気を付けください。
《ご葬儀中に携帯電話の着信音が鳴ってしまった》
ご葬儀の場にふさわしくない軽快な音楽が流れてしまうことも。ご葬儀中には携帯電話の電源を切る、もしくはマナーモードにしておきましょう。
通夜、葬儀・告別式の最中の失敗談
《お経を聞いていたら寝てしまった》
お経を聞いていたら、知らないうちに寝てしまった……という方もいらっしゃるはず。
眠気を覚ます方法としては、ツボ押しが効果的です。中指の爪の生え際から3mmほど下に「中衝(ちゅうしょう)」というツボがあります。このツボを反対の手の親指で押して刺激してみてください。
他にも、目頭と鼻の付け根の間にあるくぼみ「晴明(せいめい)」が眠気に効くのだとか。
《足がしびれて転んだ》
長時間正座をしていると、足がしびれて立ち上がった時にうっかり転んでしまうので注意しましょう。
足がしびれない座り方のコツは、まず背筋をしっかりと伸ばして、重心が前にかかるように座ることです。そして、両足の親指を重ねます。そうすると、足にかかる圧力が減り、しびれにくくなるのだとか。
《焼香の仕方が分からず、挙動不審になった》
焼香をする際には、何とも言えない緊張感があります。慣れていないと、思わず頭が真っ白になって、炭をつまんでしまい、火傷しそうになってしまう……。というような挙動不審な振る舞いをしてしまうこともあります。
焼香の仕方を覚えておくと、ご葬儀の際に慌てずに済みます。宗派によって作法も異なりますので、以下のページを参考にしてください。
【葬儀の基礎知識】(平安祭典ホームページ)
《子供がじっとできなかったり、騒いでしまった》
ご葬儀に子供を連れて行くと、子供がじっとできなかったり騒いでしまったりと、ひやひやさせられることがあります。
ご葬儀に子供を連れて行く際には、あらかじめ、なるべく退出しやすい席を選ぶと良いでしょう。
ご葬儀で大事なのは事前の準備
いかがだったでしょうか。今回はご葬儀の際に実際に起きてしまった失敗談をご紹介しました。
これらの他にも、「親戚用に通夜ぶるまいを用意したのに、遠慮して帰ってしまい、大量に余ってしまった」「想定外の参列者の数で、粗供養品が足りなくなった」といった、ご葬儀の内容に関する失敗談もあります。
いずれにせよ、ご葬儀で大事なことは事前の準備です。
平安祭典の事前相談(0120-00-3242)をご活用いただければ、このような失敗も防げるかもしれません。
神戸・阪神間にお住まいの方は、気兼ねなくご相談ください。
次回は、「喪主・ご遺族の失敗談」、「参列者側の失敗談」についてご紹介します。
続きはこちら
公開日:2021年12月6日
御布施について「いつ、どこで、誰が、何に入れて、どのように渡すか」はご存じですか?
これもしっかりとしたマナーがあるのですが、ネットの情報が正しいか不安になることもありますよね。
今回は御布施袋の選び方や準備する際の注意点など、仏式の場合を例に解説していきます。
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御布施を入れる不祝儀袋・封筒の選び方
基本的に御布施は、不祝儀袋もしくは無地の白い封筒や奉書紙でお包みします。
どちらを使用するかは、特に決まりがあるわけではありません。
お住まいの地域の風習や、お包みする金額によっても変わるので、それぞれのタイプについて選ぶ際の注意点などご紹介します。
・ 不祝儀袋
御布施や御香典を包む際に使う、水引がついたタイプのものを「不祝儀袋」といいます。
水引がついた袋自体はご祝儀などでも使用することがあるかと思いますが、水引の色や結び方、表書きなどによって区別されるので、選ぶ際には注意が必要です。
ご葬儀の御布施袋として使用される場合は、水引の本数は偶数で、色は黒白もしくは双銀のものを選ぶと良いでしょう。
水引の結び方にも意味があり、弔事で用いられるものは「結び切り」や「あわじ結び」が一般的です。
関西地方では特に、ご法要の際の御布施などで黄白の水引がついた不祝儀袋を使用することもあります。
「水引」「不祝儀袋」については###sougi_noshi###でも詳しくご説明しています。
・ 奉書紙や封筒
地域によっては、ご寺院にお渡しする御布施は、水引の付いた不祝儀袋ではなく、奉書紙や無地の白い封筒で包むことも多いです。
奉書紙でお包みする方がより丁寧で望ましいですが、ご法要の御布施など、比較的お渡しする金額が少ない場合は、無地の白い封筒を使うこともあります。
ただし、封筒でお包みする場合は、郵便番号の記入欄が印刷されていたり、色や柄が入っているものは避けましょう。
奉書紙を使う場合は、中袋(奉書紙よりひとまわり小さい白封筒)もしくは半紙で現金を包んだうえで、奉書紙で包むことをおすすめします。
なお、どちらの様式の御布施袋を使用しても、御布施に使用するお札はすべて新札を用意し、表向きで肖像画が上になるように包みましょう。
御布施袋の書き方
御布施袋に表書きやお名前を書く際、いくつか決まりがあります。
地域や宗旨・宗派、ご寺院のお考えによって異なる場合もありますが、一般的なものをご紹介します。
・ 濃墨を使用
「御布施」はご寺院への感謝の気持ちを表すために、きちんと準備をしてお渡しする物なので、濃墨(普通の濃さの墨)を使用します。
逆に、参列者の立場で喪家にお渡しする「御香典」は、薄墨で書くことがマナーとされるので注意が必要です。
御香典に薄墨を使用する理由は諸説ありますが、「訃報を受けて急いで駆け付けたのでしっかりと墨を磨る時間もなかった」もしくは「涙で墨が薄くなってしまった」とお悔やみの気持ちを表す為であるとされます。
・ 表書き
不祝儀袋の場合は水引の上段に、封筒の場合も表面の真ん中より少し上の位置に、お渡しする目的を示すことを「表書き」といいます。
ご葬儀の際にご寺院にお渡しする場合は「御布施」が一般的です。
また、神式では「御礼」や「御祭祀料」など、キリスト教式では「御礼」や「献金」などの表記が用いられることもあります。
上記はあくまで一例であり、宗旨・宗派によらず、地域やご寺院のお考えによっても記入の仕方は変わってくるので、必ず事前にご確認いただくのが良いでしょう。
・ 名前
基本的には名字のみを「表書き」の下(水引がある不祝儀袋の場合は、水引の下段)に記入することが多いですが、檀家に同じ名字の方(親戚など)が多い場合は、「喪主のフルネーム」で記入した方がご寺院にとって分かりやすいという場合もあります。
また、故人と喪主の名字が違う場合に「●●(△△)」など、両者の名字をかっこ書きすることもあります。
ただし、「御布施」は「御香典」と違い、喪家を代表して喪主からご寺院へ渡すものなので、たとえ兄弟であっても連名で名前を書くことは基本的にありません。
・ 金額や住所の表記
御香典と違いお布施は、必ずしも金額や住所を記入する必要はありません。
もし記入する場合は、中袋の表に金額、裏に住所を記入するようにしてください。(封筒を使用されるならどちらも裏側に記入)
金額の記入には、改ざんを防止するために、壱、弐といった「大字」を使用することが一般的です。
また、金額の頭に「金」と入れ、単位として「圓也」と最後に記入します。
例:100,000円(十万円)→金壱拾萬圓也
御布施を渡すタイミングと渡し方
ここまで完璧に準備していても、渡し方を間違い、ご寺院に失礼があってはいけません。
御布施は葬儀·告別式の開式前に挨拶をする時か、あるいは葬儀後に御礼の挨拶をする時にお渡しすることが一般的です。
ただし、葬儀後はそのまま火葬場へ向かい、聖職者とゆっくりお話しする時間もない…ということも多いので、ほとんどの場合、御布施は開式前の挨拶の段階でお渡しします。
お渡しする際は、直接手に持つのではなく、黒いお盆(切手盆)に乗せるか、袱紗(ふくさ)に包んでお渡しするのが一般的なマナーです。袱紗の色は、寒色系あるいは濃い紫などを選ぶと良いでしょう。
葬儀場によっては切手盆があらかじめ準備されている場合もあります。
(平安祭典では、黒無地の切手盆をご用意していますので、ご入用の際はお申し付けください)
上記は、あくまで一例であり、ご遺族の都合でお通夜の前にお渡ししたり、初七日法要の後でお渡ししたりといったケースもあります。
基本的に、ご遺族とご寺院のあいだで共通認識ができていれば問題ありません。
【袱紗の使い方(包み方)】
1.袱紗をひし形にして広げる
2.不祝儀袋をそれぞれ中央より少し右に置く
3.四つ角を(右)、(下)、(上)の順に中央に折り込む
4.(左)を折り、裏へ折り返して完成。
【袱紗での渡し方】
ご寺院にお渡しする直前に、御布施を取り出し、袱紗をたたみ、たたんだ袱紗の上に御布施を置きます。
「御布施」とご寺院が読めるような向きにして、袱紗ごとお渡しします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご葬儀の準備には、気を使うことや細かな配慮が多いですが、一つひとつ丁寧に準備することで、ご寺院との信頼関係にも繋がります。
準備をしながら、「これで大丈夫?」と不安になったり迷ったりすることもあるでしょう。
そんな時は、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)までご連絡ください。
少しでも皆さまのお力になれたら幸いです。
御布施の意味や金額の相場については###ofuse_kingaku###の記事に詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
続きはこちら
公開日:2021年12月6日
ご葬儀や法要などで準備が必要な「御布施」についてご存じですか?
教えてもらう場面もあまりなく、人に聞きづらい内容でもあるので、「実はよく知らない」という方も多いのではないでしょうか?
ここでは、御布施について解説いたします。
また、御布施と併せて準備が必要な「お車代」(以下「御車料」)や「お食事代」(以下「御膳料」)についても解説いたします。
御布施とは?
御布施とは、先祖供養をしていただくご寺院への感謝の気持ちとしてお渡しするものです。
「ご寺院の読経・お勤めへの対価としてお支払いするもの」と思われがちですが、本来「御布施」とは、ご寺院を通してご本尊に寄進するものです。
納められた御布施は、ご寺院で行なう行事の運営費や、建物・設備の修繕費など、ご寺院の活動を支える費用として使われます。
昨今では、現金を包んでお渡しすることが当たり前となっていますが、昔は、お米などの農作物や、家財道具、反物(着物)など、様々なものが「御布施」として納められていたそうです。
それを聞くと、本来の「御布施」の意味がイメージしやすいかもしれませんね。
御布施の金額、相場は?
ご葬儀、法事・法要を行なう際は、その都度「御布施」をお渡しするのが一般的です。
御布施は、感謝の気持ちとしてお渡しするものですので、一概に「いくら」という基準はありません。
結婚式のように偶数を避けるといったマナーも御布施にはありません。
ただ、金額が多ければ多いほど良いという訳ではありませんが、少なすぎると失礼になる場合もあります。
宗旨・宗派、地域によって様々なうえ、ご寺院のお考えによって金額が決まっていることもあります。
ご寺院と良い関係を続けるためにも、お互い不快にならないように気を付けたいところです。
ここでは、「金額の相場」の一例をご紹介しますので、ご参考としてお役立てください。
・ ご葬儀
10~30万円(戒名料・院号料は除く)
※ご葬儀のお布施の金額は特に、地域や宗旨・宗派によって大きく異なります。
わからないことがあれば、まずはご寺院に確認する方が良いでしょう。
・ 忌明け法要(四十九日法要)
3~5万円
・ 新盆・初盆
3~5万円
・ 初盆以降のお盆
5千~2万円
・ 年忌法要(一周忌法要、三回忌法要、七回忌法要など)
3~5万円
・ 納骨式
2~5万円
※忌明け法要(四十九日法要)と同日に納骨式をする場合でも、別途準備する必要があります。
お車代やお食事代は必要?
ご寺院をお呼びする際には、「御車料」と「御膳料」をお渡しするのが一般的です。
御車料とはお車代(交通費)のことを指し、御膳料とはお食事代のことを指します。
御車料や御膳料は、御布施とは別に準備する必要がありますのでご注意ください。
ここでは御車料、御膳料の「金額の相場」の一例をご紹介します
・ 御車料
5千~1万円
・ 御膳料
5千~1万円
※御車料・御膳料は不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)や無地の白い封筒に、まとめて1枚で包んでも、それぞれ包んでも、どちらでも問題ありません。
※地域や宗旨・宗派によって異なる場合がありますのでわからないことがあれば、まずはご寺院に確認する方が良いでしょう。
まとめ
ここでは「御布施」「御車料」「御膳料」についてご紹介しました。
中でも「御布施」は宗旨・宗派や地域によって相場が変わるため、どうしたら良いか特に悩まれる点かと思います。
「直接ご寺院にお金のことは聞きにくい…」と感じるかもしれませんが、困った時は素直に、ご寺院にご相談することをおすすめします。
何かお手伝いできることがございましたら、気兼ねなく平安祭典(0120-00-3242)までご連絡ください。
御布施を用意する時のマナーについては、###ofuse_manner###の記事に詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
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公開日:2021年11月22日
ご遺族やご親族、ご友人などがご遺体を守って一晩過ごすことを「お通夜」といいます。
この「お通夜」と、翌日の「葬儀・告別式」との違いについて、よくわからない方も多いのではないでしょうか?
今回は、お通夜と葬儀・告別式との違いや、お通夜における御香典や服装のマナーなどについてご紹介します。
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お通夜とは?
本来、故人様と最後の夜を過ごすことを「お通夜」といい、一晩中ろうそくの灯りや線香の火を消さずにご遺体を見守り、故人様を偲びます。
「お通夜」という言葉は「夜通し」に由来するといわれています。
ただし、昨今では生活様式の変化に伴い、寝ずの番を省略することも多く、「お通夜」といえば葬儀・告別式の前日にある儀式を指すことがほとんどです。
なお、日程の関係でお通夜の前に数日過ごす場合、この期間を「仮通夜」と呼び、一般的にはご家族のみでゆっくりと、故人様との最後の時間を過ごされることが多いです。
仏式のお通夜の場合、ご寺院に読経をしていただき、参列者による焼香が行なわれるのが一般的です。
ご寺院の退席後に親族代表挨拶がありますが、家族葬の場合は特に、お通夜での挨拶は割愛することが多いようです。
喪主挨拶については###mosyu_aisatsu###でも詳しくご紹介しています。
その後は、参列者にお声掛けをして、「通夜ぶるまい」(漢字では「通夜振る舞い」)の席に案内します。
通夜ぶるまいとは、故人様へのご供養の意味も込めて、ご遺族が故人様と縁のある方々を酒食でもてなすこと、もしくはその場で振る舞われる料理自体を指します。
ただし、通夜ぶるまいの席にお呼びする範囲は地域によっても考え方が様々で、ご親族のみで食事をする場合もあれば、参列されたすべての方にお声掛けする場合もあります。
お通夜と葬儀・告別式の違いは?
お通夜の翌日に行なわれるのが「葬儀・告別式」ですが、先ほどご説明した通夜と具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?
ご葬儀とは、正しくは「葬儀式」といい、ご遺族や近親者が故人様を新仏としてあの世へ送るための儀式です。
葬儀式で僧侶から引導を渡された後に、「告別式」が執り行なわれます。
告別式は、生前の故人様と縁のある方々が最後のお別れをする儀式であり、宗教的な意味を持つ儀式は主に前半の葬儀式の部分です。
ただし、今日においては「葬儀式」と「告別式」はひとまとめに考えられ、式の進行も特に区切ることなく行なわれることが多いので、あわせて「葬儀・告別式」と案内することが一般的です。
昔から、友引にご葬儀を行なうと「友を引く=身近な方を一緒に連れて行く」と連想されることから、友引を避けてご葬儀を行なうという風習があります。
「お通夜も友引を避けなければいけないのだろうか?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、その必要はありません。
儀式として重視されるのは、あくまでお通夜の翌日にある「葬儀・告別式」の方なので、友引を避けるとしたら、葬儀・告別式の日程に関してのみです。
そもそも、友引にご葬儀を避けること自体が、いわゆる「迷信」のようなもので、宗教的な意味合いは一切ありません。
とはいえ、あまりに浸透している風習なので、友引にご葬儀を行なう場合は親族間でよく話し合って決める方が良いでしょう。
お通夜で御香典はどうすればいい?
お通夜に参列する際には御香典を持参します。
お通夜、告別式の両方に参列する場合、御香典を持参するのはどちらか一方のみで、お通夜の際に御香典を出していれば、告別式では持参する必要はありません。
両方に持参してしまうと「不幸が重なる」という意味となってしまいますので避けた方が無難です。
また、最近はご遺族の意向で御香典の受け取りを辞退していることも多いので、事前に確認しておいても良いでしょう。
御香典に関するマナーや知識・相場に関しては###kouden_manner###の記事で詳しくご紹介しております。
お通夜の服装 マナー違反にならない服装とは?
葬儀・告別式では喪服の着用がマナーですが、お通夜に参列する際の服装は、必ずしも喪服である必要はありません。
お通夜は「事前に予想・告知がされていない急なこと」なので、「知らせを受けてすぐに、着の身着のまま駆け付けました」というのは決して失礼には当たりません。
喪服(略礼服含む)を準備することが難しい場合は、平服で参列しても問題ありません。
ただし、男性ならダークスーツに白いシャツ、女性ならダークスーツや暗い色のワンピースなどを選ぶのが良いでしょう。
平服で参列する際は、派手な服装や露出の多い服装は避け、落ち着いた服装にしましょう。
ご葬儀の服装や身だしなみに関しては###sougi_midashinami###の記事で詳しくご紹介しております。
お通夜の時間帯は?参列に関して決まりはある?
お通夜は、具体的にどれくらいの時間帯に行なわれているのでしょうか?
決まりはありませんが、一般的に、18時もしくは19時から開始されることが多いです。
「親族ではないが葬儀・告別式に参列してはいけないのか?」とご質問をいただくこともありますが、参列に関して、特に明確な決まりはありません。
日中は仕事や学校があり、参列が難しい方などは、特にお通夜のみ参列されることも多いです。
ご親族・ご親戚の場合は忌引きを利用して両日ともに参列することも可能ですが、それ以外のご友人・会社関係の方などはそれも難しいでしょう。
そのような背景もあり、一般の方は比較的、お通夜だけ参列されることが多いのが現状です。
ただし、本来は決まりがあるわけではないので、予定が合うのであれば葬儀・告別式のみ、もしくは両日とも参列していただいても問題はありません。
ただ、「家族葬で執り行なう」と連絡を受けた場合は、ご自身と故人様(もしくは喪主様)との関係を鑑み、どうしても参列したいのであればご遺族にあらかじめ了承を得るのが望ましいでしょう。
まとめ
今回はお通夜に関して、葬儀・告別式との違いや、御香典・服装のマナーなどについてご紹介しました。
ご葬儀に関することは、非日常的なことが多く、わからないことや困ってしまうことが多いかもしれません。
平安祭典ではご葬儀に関して事前相談も受け付けておりますので、神戸・阪神間でご葬儀に関するお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)までお問い合わせください。
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公開日:2021年11月15日
企業の創業者や会長、社長など、企業(団体)の発展に大きく貢献した方が亡くなった際に、「社葬」としてご葬儀を執り行なうことがあります。
社葬は企業の規模に関わらず、いわゆる中小企業であっても執り行なわれますが、「一般的なご葬儀とは具体的にどのような違いがあるのか?」と、疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は「社葬」について、参列の際の注意点なども踏まえてご紹介いたします。
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社葬とは?
一般的に「社葬」とは、企業に多大な功績を残した人物のご葬儀を企業が主体となって行なう、社会的なご葬儀のことを指します。(団体が主体となる場合には「団体葬」)
ご葬儀の運営を親族が主体となって行なう一般的なご葬儀である「個人葬」に対し、企業がその役割を担い、ご葬儀に掛かる費用を企業が負担するのが「社葬」の特徴です。
一般的なご葬儀は「故人の死を悼み、親類やご縁のあった方々でお見送りをする」というプライベートな弔いに重きを置きます。
これに対し、企業を挙げて功労者を追悼し偲ぶことは、故人への何よりの供養であるとともに、対外的には新体制での事業継承を訴え、社内においては故人の遺志を継いで社員一丸となり邁進する決意を新たにする場でもあります。
社葬を執り行なう場合、会場の設営や参列人数など、個人葬よりも規模が大きくなることが多く、準備や打ち合せにも時間が掛かります。
その為、亡くなられてすぐには個人葬(※)を行ない、その後、準備期間をおいて、改めて社葬を執り行なうことが一般的です。
社葬の開催時期に厳密な決まりはありませんが、関係各所への連絡や準備期間も考慮し、忌明け法要(四十九日法要)の前後の時期に合わせて執り行なうことが多いようです。
「個人葬」にも「家族葬」や「一般葬」など形式による通称があるように、「社葬」にも形式によって呼び名が変わる場合があるので、以下で詳しくご説明します。
※ 先行して行なわれる個人葬は「密葬」と呼ばれ、後日「本葬」として執り行なう社葬とは違い、広く案内はせずに近親者と関係者のみで執り行なうことが一般的です。
社葬の形式 合同葬やお別れ会との違い
企業が主体となって執り行なう社葬にも、形式によって「合同葬」や「お別れ会」、「偲ぶ会」など、呼び名が違う場合があります。
これらの意味を、一般的な社葬との違いも含めてご紹介します。
・ 社葬
運営:企業
費用負担:企業
企業(団体)が運営して執り行なう、企業の発展に貢献された方を顕彰(けんしょう)するためのご葬儀です。
故人の信仰されていた宗旨・宗派、もしくは自由葬(無宗葬)で執り行なわれます。
多くの場合、ご遺族、近親者の方のみで個人葬を行なったあとで、本葬として社葬を執り行ないます。
・ 合同葬
運営:ご遺族と企業
費用負担:企業(※)
複数の企業が共同で運営するご葬儀、もしくはご遺族と企業が協同で運営するご葬儀のことを「合同葬」といいます。その場合には、「株式会社●●と株式会社△△の合同葬」、「〇〇家と株式会社●●の合同葬」というような案内をすることが一般的です。合同葬としてご葬儀をされる場合には、社葬・お別れ会のように先行する個人葬と分けて後日改めて行なうのではなく、本葬として執り行なうことも多いようです。
・ お別れ会(偲ぶ会)
運営:企業
費用負担:企業
社葬のスタイルの1つです。基本的には社葬と同じですが、宗教色をなくした式典行事の場合にこの名称を利用することが近年多くなりました。
また、企業だけでなく、故人と縁のある有志が集まって式典を行なう場合にもこの名称が使われます。
葬儀会館やホテル、レストラン、会社施設内の会場などを使用することが一般的です。
式典の進行にも融通が利くため、一定時間セレモニー(弔辞、弔電披露、代表者挨拶、ご焼香や献花などの進行)を行なう場合もあれば、故人の業績などをパネル展示した会場に献花場を設け、到着した方から順に立食形式で軽食を振る舞うという例もあります。
※社葬全般に関わることですが、社内に社葬に関する規定がある場合、
「どこまでの費用を会社側が負担するのか」が明確に定義されていることが多いです。
合同葬の場合は特に、聖職者への御礼など、一部はご遺族側の負担となることもあるので、事前に各企業の社葬規定を確認しておく方が良いでしょう。
社葬の流れ 一般社員は参列できる?
企業が主体となる場合、規模の大きさに関わらず「社葬」という扱いになりますが、個人葬として執り行なわれる一般的なご葬儀と比べると、規模が大きくなることが多いです。
前述したように、主体となるのが誰か、行なう時期、内容は宗教儀礼に則るか否か…など様々な要因により、「社葬」・「合同葬」・「お別れ会」といった名称は変わります。
それぞれに進行の仕方も違うため、一概に決まった「社葬の流れ」というものはありません。
ただし、宗教儀礼に則った形で執り行なう場合は、個人葬と流れは大きく変わりません。
社葬の場合は、故人のご功績の紹介や、代表者からの弔辞などが付け加えられることもありますが、基本的にはそれぞれの宗旨・宗派の一般的な葬儀・告別式と同じと言えるでしょう。
ご葬儀の流れについては###sougi_nagare###で詳しくご説明しています。
・ 社外の社葬の場合
参列に関しては、亡くなってすぐの個人葬(密葬)は近親者と関係者(友人・知人や会社の代表など)で行ない、その後改めてご案内を出す「社葬」や「お別れ会」の場合は、案内が届いてから参列者を社内で決めます。
多くの場合、会社の代表として参列することになるので、故人と同等以上の役職の方、もしくは個人的に繋がりがあった方が参列されます。
「合同葬」の場合も、参列者を選ぶ基準は上記の「社葬」や「お別れ会」と基本的には同じです。
ただし、亡くなられてすぐに本葬として執り行なうことが多いため、日程の連絡が届くのが直前となることもあり、本来なら参列すべき方のスケジュールの調整が難しいということもあるでしょう。
その場合は、参列には代理人を立て、当日までに弔電などを送ることも可能です。
・ 社内の社葬の場合
会社の規模や開催場所、日程などによっても変わりますが、一般社員も含めて社員全員が参列するというケースは少なく、「役員のみ参列」など、範囲を決めて参列することが一般的です。
ただし、社葬の場合、受付や来賓の座席への案内役などは、一般社員が担当することが多いです。
中には、遠方にいる社員がお参りできるように遥拝所を設けたり、朝礼時に黙祷を捧げるなどの対応を取る会社もあります。
また、当社では、合同葬として執り行なったお式のご出棺に際し、霊柩車が火葬場に向かう前に会社の前を通り、社員の方々が外に並んでお見送りをされた…というような例もございます。
なお、開催側、参列側に関わりなく、社葬の場において名刺交換をすることはマナー違反とされるため、注意しましょう。
社葬の参列のマナーについては###syasou_manner###ので詳しくご説明しています。
まとめ
今回は社葬について、形式による名称の違いや、参列の際の注意点などをご紹介いたしました。
社葬は社会的な行事であるため、関係各所に失礼のないよう、気を付けなければいけないことも多いでしょう。
とはいえ、社葬は一般的なご葬儀と違う点もありますが、「故人を偲び、ご遺族に寄り添う」という本質は変わりません。
平安祭典では、社葬を始め、各種団体葬お別れ会など、様々な形式のご葬儀だけでなく、自治会・企業主催の慰霊祭などもお手伝いしております。
社葬のノウハウを持ったスタッフが多数在籍し、事前準備から当日の運営までトータルでサポートさせていただきます。
平安祭典では社葬を行なうことが可能です。詳細は下記のページをご覧ください。
■平安祭典の社葬
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