家族葬であっても、お通夜や葬儀・告別式では喪服を着用します。
「家族や親族だけならカジュアルな服装でも良いのかな?」とお考えになるかもしれませんが、一般的なご葬儀での服装と差はありません。
喪服には、格式によって正喪服・準喪服・略式喪服の3種類があり、次のように着用します。
■お通夜
喪主・参列者ともに略式喪服を着用する。
■葬儀・告別式
故人様から三親等までの親族は正喪服の着用が望ましい。(実際には準喪服や略式喪服を着用することが一般的)
参列者は準喪服か略式喪服を着用する。
「近しい方々だけ(身内だけ)」という家族葬や火葬のみの場合でも、準喪服や略式喪服を着用しましょう。
なお、正喪服は喪服の中で最も格式が高く、喪主様やご遺族が着用するものです。
参列者は準喪服か略式喪服を着用します。
それでは、具体的にどのような服装をするべきかご紹介します。
男性の場合、家族葬に適しているのは次のような服装です。
■正喪服
・和装:黒紋付き羽織袴
・洋装:モーニング
■準喪服
・ブラックフォーマルスーツ(シングルまたはダブル)
■略式喪服
・黒を基調としたスーツ(シングルまたはダブル)
・白無地のシャツ
・黒無地のネクタイ(ネクタイピンは不要)
・黒靴下
・黒い靴(光沢のないシンプルなもの)
女性の場合は、次のような服装で家族葬に参列します。
■正喪服
・黒無地の着物
■準喪服
・ブラックフォーマルスーツ(ワンピースまたはアンサンブル)
■略式喪服
・黒を基調としたワンピースまたはアンサンブル
・黒ストッキング(やや肌が透けるくらいの黒)
・黒い靴(光沢のないパンプス、ピンヒールやかかと・つま先の出る靴は不可)
・黒いバッグ(光沢がないもの、派手な装飾品が付いているバッグや爬虫類の革製バッグは不可)
学生やお子さまが家族葬に参列する場合は、年齢によって服装が異なります。
以下を参考になさってください。
■大学生
・リクルートスーツ
※リクルートスーツがない場合は喪服をレンタルされる方もいらっしゃいます。
■中学生・高校生
・学校の制服または白シャツと黒や紺のズボンかスカート
■園児・小学生
・学校の制服または白シャツと黒や紺のズボンかスカート
■赤ちゃん
・黒やグレーなど控えめな色の無地の服
喪服がない場合や「平服で良い」と言われた場合の服装は、次の通りです。
■喪主・ご遺族側
喪服の着用が基本です。
どうしても喪服の準備が間に合わない場合は、黒いスーツなど喪服に近い服装をしましょう。
喪服をレンタルしたり、ご親族に借りることも検討されてはいかがでしょうか。
■参列者側
喪服がない場合は、黒いスーツなど喪服に近い服装をしましょう。
「平服でお越しください」と指定されている場合でも、略式喪服で参列します。
急なお通夜に参列する場合もスーツやワンピースの着用が基本です。
故人様のご友人やご同僚など、親族でない方の場合は平服でお通夜に参列しても良いですが、極力スーツかワンピースを着用しましょう。
家族葬に適した服装は喪服ですが、髪型やアクセサリーといった身だしなみにもマナーがあります。
ここからは、家族葬での身だしなみについて解説します。
派手な髪型は避け、清潔感があり落ち着いた髪型にしましょう。
髪の色が派手な場合は、できれば黒など目立たない色に染めてください。
男性でも女性でも、長髪の場合は耳より下でまとめます。
髪をまとめる際は、派手なゴムやピン、香りの強い整髪料の使用は避けてください。
結婚指輪以外のアクセサリーは、基本的に付けません。
ただし、白もしくは黒の一連パールネックレス、落ち着いたデザインの腕時計は付けても問題ありません。
二連のパールネックレスは、「不幸が重なる」というイメージがあるため避けましょう。
男性の場合は、ネクタイピンなど光沢のある装飾品を外してご参列ください。
光沢がなく、金具も付いていない落ち着いたデザインの黒靴を履きます。
先にご説明したように、女性の場合はピンヒールやかかと・つま先の出る靴は避けてください。
黒のパンプスを履いていると無難ではないでしょうか。
ヒールを履く場合は、ヒールの高さが5cm以内のものを選びましょう。
メイクは控えめにして、ナチュラルな印象になるよう仕上げます。
ネイルをしている場合は、落とすか目立たない色に変えましょう。
また、香りの強い香水の使用も避けてください。
最後に、夏や冬に家族葬が行なわれる場合の服装に関して、ご注意いただきたい点をご紹介します。
男性の場合は半袖のシャツ、女性の場合は半袖のワンピースもしくはアンサンブルを着用し、上からジャケットを羽織りましょう。
お通夜、葬儀・告別式の最中は、ジャケットを着ておくのがマナーです。
女性の場合はジャケットを脱いでも問題ありませんが、ジャケットの下がノースリーブというのはマナー違反です。
冬場は、ジャケットの上に黒やベージュのコートを羽織りましょう。
大抵はコートをクロークに預けるため、邪魔になることはありません。
ただし、レザー製のコートやファーの付いたコートは避けてください。
殺傷を連想させるため、マナー違反に当たるとされます。
雨や雪の日は、歩きやすい靴やブーツなどを履いて会館へ行きましょう。
会館で黒靴に履き替えれば問題ありません。
傘が必要な場合は、落ち着いた色とデザインのものを選んでください。
当ページでは「家族葬に適した服装」について解説しました。
家族葬について知りたい方は、よろしければ家族葬の内容・流れ解説ページや家族葬の費用解説ページもご覧ください。
平安祭典で執り行なう家族葬については、平安祭典の家族葬ページでご確認いただけます。
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