家族葬とは、ご家族やご親族などを中心に少人数で行なうご葬儀です。
一般葬(故人様のご友人なども参列するご葬儀)より自由度が高く、故人様と近しい関係にあった方々とゆっくりお見送りをするなど、気兼ねない時間を過ごすことができます。
故人様が生前にお世話になった方々へ、ていねいにお礼を伝える場にもなるでしょう。
また、参列者のためのおもてなし費用を比較的安く抑えられることがあります。
※家族葬の費用相場は50万円~100万円です。
※御香典が少なくなるため、場合によっては負担が増えることもあります。
参列者が少ない
(ご家族やご親族が中心)
自由度が高い(故人様やご家族の
ご希望をとり入れやすい)
ご葬儀費用が安い
(一般葬と比較して)
近しい方々だけでゆっくり
お見送りしたい方におすすめ
なお、上記はあくまで一般的な家族葬の例であり、本来は明確な定義がないとお考えください。
平安祭典では、家族葬を「風習に縛られることなく、自由な形で送ることができるご葬儀」(希望されるご葬儀=家族葬)とご案内しています。
つまり、故人様のご希望を取り入れたり、出棺前のお時間をご家族で過ごしたりと、従来の形に捉われないご葬儀の形態です。
家族葬の費用については、家族葬の費用詳細ページで、家族葬の事例については、ご葬儀の事例紹介ページでご確認いただけます。
ご関心をお持ちの場合は、両ページをご覧ください。
家族葬は2008年頃に始まったとされ、近年では最も多いご葬儀の形態になっています。
かつては一般葬が主流でしたが、平安祭典の場合は2013年頃から家族葬の割合が増えてきました。
たとえば2020年頃からは、神戸地区でお手伝いをさせていただくご葬儀の約8割が家族葬という状況です。
家族葬が増えた大きな理由は、「参列者に気兼ねすることなく故人をゆっくり見送りたい」とお考えになる方が増えたからでしょう。
また、家族葬のCMが増えて認知度が上がったことも理由として挙げられます。
その他には核家族化が進んだことや、平均寿命が伸びてご高齢の参列者が増えたことも、家族葬が増えた理由でしょう。
近年は参列者の負担を減らすための配慮として、ご葬儀を簡略化する傾向があります。
さらに2020年からは、新型コロナウィルス感染症が広がったことで、大人数での集まりが制限されることも増えました。
そのため、少人数で行なう家族葬を選択される方が増えたようです。
このように、近年は様々な理由で家族葬が主流になっています。
とはいえ、新型コロナ感染症の広がりが落ち着きを見せたことで、主流となるご葬儀の形態に変化が見られるかもしれません。
家族葬と密葬はどちらも少人数で行なうご葬儀ですが、次のような違いがあります。
ご家族やご親族など少人数で行なうご葬儀です。
※内容や流れは一般的なご葬儀と同じ
ご葬儀の内容は家族葬と同様で、ご家族やご親族など少人数で行ないます。
ただし、密葬の場合は後日、改めて案内状を送り社葬やお別れ会などの本葬を執り行なうことが前提です。
つまり、その点が家族葬と密葬の大きな違いと言えます。
著名人のご葬儀のように参列者が多く、故人様とゆっくりお別れすることが難しい場合に、近しい方々で密葬を行なうことが一般的です。
家族葬と一日葬には、次のような違いがあります。
ご家族やご親族など少人数で行なうご葬儀で、1日目にお通夜、2日目にご葬儀・告別式と火葬を行ないます。
お通夜を行なわず、ご葬儀・告別式と火葬を1日で行ないます。
参列者の制限は特になく、一般の方も参列します。
「お通夜があるかないか」が家族葬と一日葬の違いです。
また、一日葬はご家族以外にも幅広い方が参列する点も違いと言えます。
家族葬にはご家族・ご親族など、近親者のみをお招きすることが一般的です。
ただし、家族葬に明確な定義がないように、参列者の範囲にも決まりはありません。
「故人様がどなたに参列してほしいか」をよく考えてみましょう。
たとえばご親族でなくとも、故人様のご友人やお世話になった方々を招くと、良いお別れの場になるでしょう。
故人様がにぎやかな場所を好む方であった場合、仲の良い方々に送っていただくことで素晴らしい想い出になるのではないでしょうか。
家族葬は以下の図のような流れで行なわれます。基本的な流れは一般葬と変わりません。
※下図はあくまで一例です。
では、家族葬の流れについて詳しく解説していきます。
危篤を告げられた後は、近親者など知らせるべき方に速やかにお知らせします。
その後、死亡診断書を受け取ってください。
故人様が病院で亡くなった場合は、医師が死亡宣告を行なって死亡診断書を作成します。
自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医に死亡診断書を書いてもらいましょう。
かかりつけ医がいないときは、救急車を呼んでください。
自然死や病死でないと判断されると、検視官または監察医が検死を行なって死体検案書を作成します。
葬儀社を決めて連絡し、寝台車を手配して故人様をご安置場所まで搬送します。
※病院で亡くなった場合は出入りの葬儀業者がいることもありますが、必ずしもその業者へ依頼する必要はありません。
故人様をご安置する場所としては、ご自宅や葬儀会館の安置室などが一般的です。
ただし、安置室などご自宅以外でご安置する場合は、面会時間や納棺などの条件を確認しておく必要があります。
故人様がご安置場所で数日間お過ごしになることもあるため、不明な点は事前に確認することが大切です。
平安祭典では全会館に24時間利用可能な安置室・ご遺族様用の仮眠室をご用意しております。
ご自宅で故人様をご安置することが難しい場合は、気兼ねなくご相談ください。
故人様をご安置した後は喪主を決め、訃報連絡をします。
訃報は「人が亡くなった」というお知らせなので、真夜中に電話をしても失礼にあたりません。
また、近年ではメールやSNSを通して訃報連絡をすることも増えました。
ご香典や弔電を辞退する場合は、訃報連絡の際に併せて伝えましょう。
訃報連絡の後は葬儀社との打ち合わせを行ない、ご葬儀の式場や日程、プランなどを決めます。
費用のこと、式当日の流れなど、不明な点や不安な点がある場合は、打ち合わせ時に質問しておくことが大切です。
喪主を誰にするか
ご葬儀の形式(宗教、
規模、予算など)
遺影写真
故人様や喪主、施主のご希望
ご先祖の納骨場所
分骨があるのかどうか
(本山にも納める、田舎の
本家の墓にも必要など)
遠方からお越しになる
ご親族の宿泊場所
貸衣裳や喪服があるか、
レンタルするか(着付け)
お通夜は、故人様と過ごす最後の時間で次のような流れで行なわれます。
所要時間はご寺院入場から退場までで45分ほどです。
●着席
●ご寺院入場
●読経
●ご遺族焼香
●参列者焼香
●ご遺族代表挨拶
●通夜ぶるまい
一般葬の場合は参列者用の受付を設けますが、家族葬の場合は受付を省略し、ご親族同士で御香典のやり取りをすることがあります。
また、家族葬の場合はご遺族代表の挨拶を省略することもありますし、通夜ぶるまいを省略することも珍しくありません。
なお、先にご説明した通り家族葬を一日葬で行なう場合は、お通夜を省略します。
お通夜の省略で時間短縮や費用負担を軽減できますが、ご親族の理解を得る必要があるため、事前に相談しておかれると良いでしょう。
お通夜は主に葬儀会館で行なう
ご親族や故人様が
生前お世話になった方を招く
家族葬の費用相場(50~
100万円)にお通夜の費用
も含まれる
喪服の着用が基本
ご葬儀は、次のような流れで行なわれます。
お通夜と似た流れです。
●着席
●ご寺院入場
●読経
●弔電の披露
●ご遺族焼香
●ご寺院退場
●ご遺族代表挨拶
ご葬儀が終わると、以下の流れで告別式を行ないます。
●お棺にお花を入れて最期のお別れ
●出棺
ご葬儀・告別式の所要時間は、開式から出棺までで1時間ほどが目安です。
故人様のお気に入りだった物をお棺に入れたり、別れの言葉や想いを伝えたりする時間にしてください。
副葬品の準備
弔電の拝読順の決定
焼香の順番の決定
出棺車両の確認
火葬場へ行く方の
人数の確認
食事の手配
焼香や挨拶時の答礼立礼の
確認
喪主挨拶の準備
出棺の後は火葬場へ向かいます。
火葬の所要時間は平均2時間半で、その間は会館へ戻って仕上げ料理をふるまいます。
食事の後、火葬終了に合わせて火葬場へ戻り、「お骨あげ(お骨揚げ)」(故人様のご遺骨を骨壷に収める儀式)を行ないます。
最後は会館に戻り、初七日法要を執り行なって終了です。
納骨とは、火葬したご遺骨をお墓に納めることです。
「いつまでに納骨する」という決まりはありませんが、一般的には忌明け法要の後もしくはそれ以降に行ないます。
家族葬を執り行なうにあたって、注意点がいくつかあります。
事前にご確認いただいたうえ、後悔のない家族葬にしてください。
●訃報連絡は参列してほしい方のみに送る
訃報連絡は、近親者で参列してほしい方のみに送りましょう。
というのも、たとえばご親族でない方が訃報を知ると、「私が家族葬に参列して良いものかな?」と迷う可能性があるからです。
ただし、近親者を招かず後から「どうして呼んでくれなかったの?」と、トラブルになるケースもあります。
葬儀後に自宅へのお参りが続き、余計に大変だったというお話も聞きます。
家族葬だからと少人数にこだわるのではなく、「訃報連絡を送る/送らない」を慎重に判断しましょう。
※訃報連絡を送らなかった方には、葬儀後に挨拶状を出して家族葬を行なった旨をお伝えします。
●故人様の勤務先には訃報を知らせる
故人様の勤務先には、必ず訃報を知らせましょう。
その際に「家族葬であること」も併せてお伝えください。
●服装は喪服が基本
近親者のみの少人数で家族葬を行なう場合も、喪主側・参列者側ともに喪服の着用が基本です。
お子さまが参列する場合も、学校の制服もしくは白シャツと黒や紺など落ち着いた色のズボン・スカートが望ましいでしょう。
家族葬での服装について詳しく知りたい方は、家族葬の服装解説ページをご覧ください。
家族葬を行なう場合、どのような葬儀社を選べば良いのでしょう?
葬儀社選びのポイントをご紹介します。
葬儀社選びで1番大切なポイントは、家族葬の実績が豊富かどうかです。
後悔のないご葬儀を行なうためには、葬儀社が家族葬に関するノウハウを豊富に持っていることが欠かせません。
公式サイトで年間の葬儀件数をチェックするなど、家族葬に関する実績を確認してください。
家族葬を行なうには、コース費用のほか、おもてなし費用、オプション費用が必要です。
事前に詳細な見積もりを出してもらい、内容をよく確認しましょう。
不明点については質問し、その際の対応が丁寧かどうかも見ておくと良いでしょう。
故人様やご遺族に「こんな葬儀にしたい」という要望がある場合、葬儀社が要望に応じた提案をしてくれるかどうかも大切です。
事前に要望を伝えて的確な提案をしてもらえるようであれば、より良いご葬儀にできることでしょう。
良いお見送りをするためには、スタッフが経験豊富で、ご遺族に寄り添う気持ちを持っていることも大切なポイントです。
そのようなスタッフがご葬儀をお手伝いすれば、後悔のない家族葬ができるでしょう。
スタッフの経験や知識のレベルを知るには、「葬祭ディレクター」という資格保有者の数が1つの目安になります。
何名くらいの資格保有者が在籍しているか、事前に確認されるようおすすめします。
葬儀社を選ぶ際は、会館設備も大切なポイントです。
「家族葬に適した設備であるか」「安置室やご遺族の仮眠室・控室といった設備は充実しているか」といった点を確認しましょう。
設備の不十分な会館では、良いご葬儀ができないかもしれません。
家族葬の相談、お通夜や葬儀・告別式の進行だけでなく、アフターフォローもしっかりした葬儀社であると安心です。
ご法要のこと、相続手続きのことなど、「ご葬儀の後」についても相談できる葬儀社を選びましょう。
地域で評判が良い葬儀社は、サービスの質や信頼性が高いと考えられます。
また、その地域の文化や慣習をよく知っていることが多く、地域独自のニーズに対応できます。
そのような葬儀社であれば、安心して家族葬を任せられるはずです。
平安祭典では全会館が家族葬に対応しており、大規模会館にも家族葬に適した小規模な式場をご用意しております。
ご葬儀に関する技能と知識を有する1級葬祭ディレクターが70名以上在籍しているほか、1970年の創業から地域の皆さまに支えられ、年間約6,000件のご葬儀を行なっております。
家族葬をご検討中の方向けの事前相談、ご葬儀後のご相談も承りますので、気兼ねなくお電話(0120-00-3242)、または問い合わせフォームからご連絡ください。
平安祭典の家族葬プランについて詳しく知りたい場合は、平安祭典の家族葬ページも併せてご覧ください。