へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート
へいあんオフィシャルブログ メモリアル・ノート

お墓・供養

納骨堂とは?メリット・デメリットと選ぶときの注意点

納骨堂

公開日:2022年9月5日

従来、納骨の場所はお墓が一般的でした。
しかし近年、お墓の新しいスタイルである「納骨堂」に興味を持たれる方も増えているようです。

この記事では、納骨堂の定義や種類、納骨堂を選ぶ時の注意点、納骨堂のメリット・デメリットについて解説します。

 

[@目次@]

 

納骨堂とはなに?その定義について

納骨堂とは?

納骨堂とは、ご遺骨を収蔵する施設のことです。
一般的に屋内にあり、1つの建物の中にたくさんの収納スペースが設けられています。

法律では、「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」(墓埋法第2条第6項)と定められています。
そのため、ご寺院や教会のような宗教施設であっても、許可がなければ他人のご遺骨を長期間預かることはできません。

ただし、ご遺族がご遺骨を自宅で保管する場合は、「他人から委託を受けて」にあてはまらないため、違法ではないと解釈されています。

実は納骨堂は昭和初期からあり、もともとはご遺骨を一時的に預かるためのものでした。
近年では、長期にわたってご遺骨をご供養する場所として、お墓の代わりに利用されています。

納骨堂を利用する際は通常、使用期間を決めて申し込みます
30年や50年を区切りとしたり、ご法要の節目に合わせるなど、施設が設けているプランの中からご希望に応じて選択することが一般的です。

施設にもよりますが、使用期間が終了した後は、施設内にある供養塔などへ合祀されるケースが多いでしょう。

納骨堂は運営母体によって、大きくは3つに分けられます。

① ご寺院が運営する納骨堂
② 自治体が運営する公営の納骨堂
③ 民間が経営する民営の納骨堂

ご寺院が運営する納骨堂であっても、一般的には宗派を問わずご遺骨を預けられ、檀家になる必要もありません。

また、納骨堂に関連して「永代供養」という言葉もよく聞きますが、納骨堂はお墓の形式のひとつであり、永代供養はお墓の管理形態のひとつです。
永代供養とは、ご遺族に代わり、お墓の管理者にご遺骨の管理やご供養をしてもらう仕組みです。

納骨堂でも、永代供養費を支払って使用期間中の管理やご供養を委託できる「永代供養型」と呼ばれるものもあります。

永代供養については、『永代供養をわかりやすく解説!メリット・デメリットは?』で詳しく解説しています。
 

納骨堂のメリット・デメリット

納骨堂のメリットデメリット

「お墓の継承者がいない」「お墓を建てて管理する費用負担が大きい」といった問題の解決策として注目される納骨堂ですが、一般的なお墓と比べて困ることや問題点はないのでしょうか。

ここからは、納骨堂のメリットとデメリットについてご説明します。

メリット

納骨堂のメリットは、以下の8点です。

天候を問わないなどのメリットがある

① 季節や天候を問わずお参りできる
基本的に屋内なので、空調の利いた環境でいつでも快適にお参りができます。

② シニアに優しい
納骨堂の多くはエレベーターが完備され、バリアフリー化もされているため、お年寄りや車いすの方もお参りしやすいでしょう。

③ 交通アクセスが良い
「駅から近い」「公共交通機関で行きやすい」などアクセスの良い納骨堂が多く、電車や徒歩でお参りに行けます

④ 費用が抑えられる
一般的なお墓の場合、墓石代や墓地の永代使用料で数百万円のお金がかかります。
納骨堂なら、一般的にその数分の一の費用でご遺骨のご供養ができます。

⑤ 改葬しやすい
改葬(ご遺骨を他の場所に移して埋葬すること)をする場合、一般的なお墓と比べて納骨堂のほうが自由度が高く、手間とコストが少なく済みます。

⑥ 宗旨・宗派を問わない施設が多い
公営や民営の納骨堂では基本的に宗旨・宗派を問わずご遺骨を受け入れてくれます。
ご寺院の運営する納骨堂であっても、一般的に宗旨・宗派は問わず、檀家になる必要もありません

⑦ 管理の手間が不要
納骨堂は屋内にあり管理者もいるため、掃除や草むしりなどの作業が不要です。

⑧ 無縁墓になる心配がない
一般的なお墓の場合、継承する人がいなくなると無縁墓となってしまいます。
納骨堂では、継承者がいなくなっても最終的には合祀してご供養を続けてくれるので安心です。

デメリット

納骨堂のデメリットとしては、以下の6点が挙げられます。

納骨堂のデメリットとは

① 納骨スペースに制限があることが多い
納骨堂では、基本的に骨壷のままご遺骨を納めます。  
1つの収蔵スペースに一緒に収蔵できる骨壷の数には制限があることが多いので、ご先祖のご遺骨も一緒にご供養されたいなどの希望がある場合は、注意が必要です。

② お線香を焚けない
屋内の納骨堂の多くは「火気厳禁」で、お線香が焚けません。
代わりに、火を使わないお香や電気式のロウソクを使う方法もあります。

③ 共同スぺースで参拝する場合がある
納骨堂によってはお参りするスペースが共用になっていて、他のご家族と顔をあわす場合や、混雑時は順番待ちをする場合もあります。
「好きな時にスムーズにお参りしたい」「プライバシーを重視したい」という方は参拝スペースについてよくご確認ください。

④ 最終的にご遺骨は合祀される
納骨堂ではほとんどの場合、使用期間を終えると他人のご遺骨と一緒に合祀されます。
将来的には個人のお墓ではなくなり、また、合祀後は改葬ができません

⑤ 建物の老朽化・倒壊などの可能性
納骨堂は年月とともに老朽化していきますので、大地震などの自然災害による倒壊の可能性もあります。
修繕計画や災害対策がきちんと考えられている施設を選ぶと安心でしょう。

⑥ お供えが制限される場合もある
納骨堂によっては「食べ物やお酒はお供えできない」などの制限が設けられている場合があります。
 

納骨堂の各種類の特徴

一口に納骨堂といっても実はさまざまな種類があり、費用やプラン、骨壷の納め方、お参りの方法などが異なります。

ここでは代表的なものをご紹介します。

ロッカー式

納骨堂

ロッカー型で、ひとつのスペースに骨壷が1つから数個入る大きさが主流です。
使用スペースの広さによって費用は異なります。

メリット比較的安価、個別の納骨ができる、想い出の品なども一緒に納められる
デメリット…スペースが小さい、下段にご遺骨を収蔵することへの抵抗感や不快感

自動搬送式(マンション型)

自動搬送式(マンション型)

建物の内側に多くの骨壷を収納し、立体駐車場のようなシステムで運用される納骨堂です。
参拝スペースに来たご家族が専用のカードをかざすと、骨壷がコンピューター制御で運ばれてきます。

メリット…アクセスが良い、スタイリッシュ、セキュリティがしっかりしている、設備が充実している
デメリット…費用が比較的高い、故障や停電のリスクがある、お盆などは混雑する可能性がある

仏壇式

仏壇式

仏壇とお墓の両方の機能を備えた納骨堂で、上段が仏壇、下段にご遺骨を収蔵します。
骨壷のスペースは1人用から家族用まで、希望の大きさを選べます。

メリット…仏壇スペースを自由に使える、ご先祖のご遺骨を一緒に納めることもできる
デメリット…費用が比較的高い、宗教色がある

棚式

棚式

棚に骨壷を並べるタイプのシンプルな納骨堂です。

メリット…費用が安価
デメリット…個別のお参りができない

その他の種類

先にご紹介した5種類の納骨堂以外に、次のような納骨堂もあります。

・ 位牌式
屋内に位牌を並べます。
ご遺骨を位牌に入れるタイプと、位牌とは別の場所にご遺骨を安置するタイプがあります。

・ 屋内に墓石を建てるタイプ
屋内にお墓を建て、普通のお墓と同じようにお墓参りができます。
季節や天候に関わらずお参りがしやすく、お手入れも簡単です。
 

納骨堂を選ぶときに注意したいこと

納骨堂選びの注意点

納骨堂を選ぶ時によく確認したい点は主に次の3つです。

① お参りしやすい条件が揃っているか
年配の方でもひとりで安全にお参りできるかを考え、アクセス、周辺環境、施設内の設備(エレベーター・トイレ・休憩所など)をチェックしましょう。
参拝できる曜日と時間、お参りの手順や参拝スペースの環境が希望に合っているかも重要です。

② 費用とシステムが見あっているか
サービス内容や設備と費用が見あっているか、追加でかかる費用は何があるのか、よく確認しましょう。
複数の納骨堂を見比べてみると判断がしやすくなるはずです。

③ ご遺骨の収蔵方法と期間が希望にあっているか
収納スペースに納められるご遺骨の数、使用できる期間、使用期間終了後のご遺骨の扱いなどが希望にあっているか、よく確認したうえで契約しましょう。
 

まとめ

まとめ

今回の記事では、納骨堂にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあることをお伝えしました。
長きにわたり大切なご遺骨のご供養をする場所ですので、ご家族でよく話し合い、慎重に検討されることをおすすめします。

平安祭典では、ご葬儀・ご供養に関する各種ご相談を承っています。
神戸・阪神間でお困りごとがございましたら、平安祭典(0120-00-3242)まで気兼ねなくご相談ください。